小6担任が抱きついてきた話#自叙伝08

全校集会の後

ある時、校長先生が「今日の全校集会の感想を述べに来てください」と6年1組の数名(確か5人)を指名した。その中に僕の名前があって、僕は数人の友達と校長室に行った。そこには担任の先生も廊下まで付いてきた。

みんなきちんとそれなりの感想を述べて出ていった。僕は最後に校長に入った。そこで校長先生を前に何も喋れなくなってしまった。というより、あまりに日常的で、事務的な全校集会だったので、感想は特になかった(と言えば良かったのだが)。

そこで校長は無言の空間に耐えられなくなって、ペンをカチカチやっていて急かした。僕はますます喋れなくなった。何と言われて何と言って校長室を出たのか覚えてない。しかし、出る時には泣いていた。

それを見た担任は僕にハグをしてきた。それは愛情というより性的な意味をどこか僕は感じてしまった。僕はこのモヤモヤがよくわからなくて、そのハグを受け入れてしまった。けれど、その行為はどこか罪悪感があって、僕の気持ちを傷つけた。

子どもたちの尊厳

あの時の担任の先生の様子は、教壇に立つ人の雰囲気と格好ではなかった。きつい香水、ピチピチのウェア。色気を出そうとしている人のやることだった。そういった人がむやみに子どもにハグすることはお互いに良くないし、何しろ子ども相手というのが一番良くない。あの時の僕に拒否する勇気はなかったし、判断力もなかった。

ただ、9年経った今でも凄く傷ついている。なんで傷ついたのかはわからない。でも、自分のことをもっと大切にしたいなって。僕の気持ちと体は僕のものなんだって思う。

大人と子どもだからこそ距離感が大切だと思う。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?