小6担任の執念 自叙伝#06

江戸仕草

担任は”江戸仕草”の話をよくした。「江戸の人は相手を気遣い、傘をさしている人同士が通る時には、互いに外側に傘を向けて通る」という話だった。その話は耳にタコができるくらい聞かされていた。

ある日の全校集会で校長がその話をそっくりそのまました。そのあとに、校長が実際に傘を持って実演してみせた。その相手役が担任だった。

校長室の花

校長室に入ると、いつも花がたくさん置いてあった。全部の花をプレゼントしたのも世話をしていたのもその時の担任の先生だった。

校長の百人一首

校長先生は百人一首が好きで、「百人一首を一句覚えたら、俺に報告しに来い」と僕らの6年1組に言っていた。他のクラスにそういった課題が与えられることはなかった。

すぐに教頭に出世した担任

僕が小学校を卒業した年に、その担任の先生は他の小学校の教頭として人事異動していた。

あくまで、僕の憶測に過ぎないが、担任と校長の癒着があったのではないかと考えている。

出世に対しての執念を感じる1年間だった。

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