誤認逮捕も時の運でいいのかという話

このたたき台は一定納得できるのではないか。もちろん、詳細はさらに議論すべきだろうけれども。

「共同親権反対!」のフェミニストさんたちは「男などに人権を認めてなるものか!子供は母親のもの!女性に男どもが楯突くのは間違い。男なら女性様を奴隷のご主人様、自分たちはご主人様にお仕えする忠実な奴隷と弁えて金をもってこい」というわけだが、現実的には半数以上の離婚男性はそもそも面会交流もせずに子供とは今生の別れを遂げているわけである。

母親にしてみればもう別れた男などに未練はない。あんな奴はDV、モラハラなので養育費だけこちらの言い値を払ってくれればあとはそんな男はこの世にいないほうがいい、という気分かもしれない。

まあ、男の方も元妻に死ねと言われて死ぬような弱いものも少なかろうから自分の稼ぎや財産はどうせ会えない別れた子供ではなく、新しい恋人やその恋人との間にできた子供に使いたい、だからこそ養育費の支払いは2割程度であり、面会交流も3割弱、そして、女性の未婚率は17%と男性の28%に比べて10%低いのはバツイチ男性が再婚したということであろう。実際に母子家庭に支払われなくなった養育費は新しい家庭で消費されていると見られるのである。

フェミニストさんたちや左翼たちは男どもはもう二度とその子供に会えないとしても女性の奴隷であることを自認してひたすら養育費を支払続けろというけれど、そうなれば養育費の負担で経済的に逼迫した離婚男性たちは再婚しようという意欲が薄れるので女性の未婚率は男性に近づいてゆくのではないかということが懸念される。

DVや児童虐待についても、厚労省の統計では児童虐待の加害者は実母が一番多いのではあるが、実父の虐待もそれに続くわけなので、父親が虐待の加害者でないとは言えないのである。なので実父が虐待をおこなっていることに対して母が子供を連れて緊急避難するという事態は当然にあり得るべきなのである。

問題は、高名な弁護士さんも「家庭内のDVや虐待は証拠が取れないことが多いので母親の証言だけで認定することを認めるべき」と言ったツイートを見たことがあるのだけれど、DVについても家庭裁判所に申し立てられれば事実確認が求められるが、たとえば行政への申し立てでは事実確認は必要なく、申立てに不備がないと認定されれば自動的にDV対応がなされることであろう。つまり、行政の措置だけでは加害者とされる夫たちの反論の機会はないわけである。

女性を守りたい弁護士さんにしてみれば男たちの反論などないほうがスムーズに事を進められるので、現状を男尊女卑として、男たちは十分に守られているのだからもっと女性を保護せよというのはよくわかるが、現状は女性側の一方的な主張だけで物事が進むわけなので、男たちはもはや人権が守られていない状態になっている。つまり、ここでは男尊女卑という言葉は男性への人権侵害を隠ぺいし、糊塗する壁になっているという事である。

児童虐待についても本来なら児童相談所が調査して認定するのが本則である。現実に、全国の児童相談所には年間合わせて20万件以上の通報がなされ、受理されているわけである。無論、面前DVは心理的虐待の一種と言えるのだけれども、たとえDVがあったとしても、それがすなわち面前DVであって虐待になるという自動的な判断にはならないであろう。

児童相談所も20万件以上の通報で多忙を極めている事であろうと思うが、もし離婚事例などで児童虐待の主張があれば、それが本当に児童虐待と言えるのかどうか、きちんと調査する必要があるのではないか。

いや、これ実情はわからないけれど、本当は児童虐待が存在しないのに児童虐待だと騒ぐことで母親が自分を正当化して相手を不利な状態に陥れようとした場合にはこれは不適切な事態というしかないであろう。

逆に、父親が真実、児童虐待の加害者であって父親が子供に接触することが子供にとって不利益になる状態であればきちんと児童相談所の判断で子供を保護するという判断のもと親子分離が図られれば良いわけである。

現状のフェミニストさんなどの「子連れ別居で離婚するのは父親のDV!母親へのDVは子供への虐待と同じ!」という主張はこちらから見るとあまりにも母子を一体化し過ぎていて気味が悪いのである。子供は母親と同一視されるべきものではない。子供は父親とも母親とも異なる一個の独立した人格であるという事実が無視されていると思われるのである。

というか、もし本当に父親が児童虐待していてこのままでは子供が殺されてしまうかもしれないという時には母親の判断で緊急避難として逃げることは何ら咎められることはないのである。

けれども、その後には児童相談所などから本当に児童虐待であったかどうかという確認がなされるべきではないか。

それが、結局は有耶無耶になって、長期の別居で破綻状態になって親権争いでは単に「監護の継続性」だけが判断基準になって母親に親権が与えられることになるわけである。

その時には児童虐待の「じ」の字も出てこないわけであろう。つまりは、父親が児童虐待をしたかどうかなんてどうでもいいわけである。もし、父親が児童虐待なんてしていないのに母親が自己正当化のために子供が父親に児童虐待されたなんて根拠なしに言いふらすならばそれは侮辱、もしくは名誉毀損に当たるのではないか。

これは、本当に子供に暴力を振るったり虐待をした父親がいない事を意味しない。そういう不適切な行為を行う父親がいるからこそ、きちんとそういう事例である事を確認すべきということでもある。

母親が「父親は児童虐待!」と叫ぶと自動的に児童虐待犯になるとすれば父親に虐待せずに適切な養育をしなければならないという規範は不要になってしまうのである。父親が頑張って虐待しないように適切な育児を心がけていても母親が「児童虐待!」と叫んだ瞬間にそれは一切の意味をなくしてしまうわけなのだから。

父親でいることで規範意識が失われるとしたならば正義でいたい男は結婚から遠ざかるしかないわけである。つまりはこのフェミニストさんたちの叫びが当然視される世界は袴田事件のようにテキトーに殺人犯として捕まって死刑判決が出る世界ということになるわけである。

そりゃDV虐待には反対ですという意見は理解できなくもないが、特にDVも虐待もしていなくても、奥さんが子連れ別居して、夫はDV虐待です!と叫べば反論の機会もなくDV虐待犯扱いされるのが今の結婚の現状である。

女性側からしたら「誤認逮捕も時の運、女性さえ安全になるならば男が無実の罪で死刑になってもいいじゃない。男に人権など認めるのが男尊女卑よ」ってことかもしれないが、男にとってはこれはたまったものではないのである。

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