見出し画像

事実は小説より奇すぎた【セクシー田中さん】

もはやホラーだった。

ガチで長い報告書ですが、読む価値はあると思います。
というか読み終えた今も背筋が凍りついたままです。
「事実は小説より奇なり」とはよく言いますが、さすがに奇が過ぎます。
現実って本当に怖い。

簡単に「誰が悪い」なんて話ではありません。
原作者が最悪の結末を迎えたことだけは「絶対にあってはならないこと」だったと思います。
ただ、そこまでの経緯が酷い。

原作者側、そしてドラマ制作者側、それぞれの目標があまりにもズレていた。
そのズレを原作者は何度も何度も正そうとしていたのに、制作者側には微塵も伝わっていなかった。
それどころか「地獄の伝言ゲーム」が脚本家に伝わった頃には、もう状況が絶望しかないという。
ヤバい空気とかあったようにも思えるのに、こんなに伝わらないなんて。

ただ、少しだけ理解できる感覚もあるんですよね。
私は作家ではありませんが、他の人に「作った読み物を直してもらう」という経験があるんです。
私は私なりに「伝えたいこと」や「頑張って書いたところ」を詰め込むのですが。
やはり他の人が見るとその感覚は全然違ってて、そこは主張したかったのに!という場所を思いっきり訂正されたりします。
まあ私は素人なので、主張そのものが稚拙な場合も多い(なので直されてあっさり納得したりするw)のですが。
それが漫画や小説のように「ひとつの作品」ともなれば、やっぱり原作者としては譲れないものは存在するだろうと思うのです。

私は幸いなことに、原作者と脚本家が驚くほど仲良しなパターンを知っています。
その漫画のドラマ化は本当に素晴らしくて、漫画もドラマも両方が超名作になったのを目のあたりにしたのです。

「逃げるは恥だが役に立つ」って言うんですけどね。
漫画もドラマも超名作です、どちらもぜひ見て欲しい。

原作とはちょっと違って、けど原作者・海野つなみさんの描きたかった根幹は揺らがない。
敬愛する脚本家・野木亜紀子さんはそんな作品をたくさん手がけている方です。
だから、というのは愚直なのかも知れませんが。
原作者と脚本家がしっかり手を取り合うことは、可能だと思いたいのです。

(あえてリンクは貼りませんが、野木亜紀子さんのBlueSkyも一読の価値ありです)

もちろん、人それぞれですから。
言葉にならない大変さとか、色々あるのだと思います。
空気読めない人だって珍しくはありませんし、それもまた個性っちゃあ個性です。
それでも。

こんな酷い結末になる前に、誰か動くことはできなかったのか。
それを検証する材料が出てきたことは、とにかく素直に評価します。
これを機に、どうか原作者さんたちが守られますように。
脚本家さんたちのお仕事も評価されすように。
出版社さんやテレビ局のお仕事が、少しでも風通し良くなりますように。
そう願うばかりです。

改めて。
芦原妃名子先生のご冥福をお祈りいたします。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?