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作り人は苦労する 階下恐怖症

 語り手(創造者):私
 聞き手:藤井尚枝(ふじいひさえ)さん。(架空の人物です)

 私:風呂に入らないと余計にいろんな人から臭いと言われることが確実なのに、今日もその一番臭いと言い放つ同居利用者が2階にいるがために、1階に男性用の風呂があっても階下に降りることが怖いと思ってしまっている自分です。

 藤井:一応、各関係者に相談はしているのですよね?

 私:言ってはいるのですが、前にも少し話したように、仮に毎日きちんと風呂に入ったとしても、その同居利用者が臭いと言い放つのをやめるとは思えない(物理的にではなく、精神的に心底自分を嫌っているからこその発言と思われる)から、余計に恐怖症が悪化してしまうんですよ。

 藤井:しかし、それでは本当に近々にあなたは現在住んでいる施設に住んでいられなくなってしまいますよ。相手が本気を出して、施設職員等にあなたに出ていくように苦情を申請したらたぶん詰みです。

 私:そうなったら、ある意味最後の手段を取りますよ。どういう最後の手段かはあなたを含めこれを読んでいる全ての人にも絶対に話せない内容ですけどね。

 藤井:たぶんその最後の手段をとってしまった暁には、ツクックはその時から更新が停止していると思われますので、どういう最後の手段かもおおよそ想像がつかれるとは思いますよ。

 私:間違えないで欲しいのは、私は風呂に入りたくないわけではない。現在の施設に入る前に、2年弱の間だけアパートで一人暮らしをしていたんですけど、その時には毎日風呂に自分でお湯を入れて、湯船にちゃんと浸かっていたんです。

 藤井:でも今の施設に移ることになってから、風呂にはいらないようになったのは、共同風呂で、他の人と同じタイミングで浴室を使う可能性が出てきたからということでよろしいんですよね?

 私:その通りです。2人以上すでに入っていれば、洗面台は埋まってしまって使えない、そのような状況下でどうやって一人風呂の体制を維持できるのか。そういうことです。

 藤井:それは、はっきり言ってあなたのほうがわがままとしか言いようがないんですけどね。風呂に入るということに関しては。窮屈かもしれませんが。

 私:いずれにしろ、私が詰むのも近いと思った方がいいのかもしれませんね。さあ、書き終えたことですし、20分後に風呂に入ることにしますか。

 藤井:あれ?入られるのですか?

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