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プロ農家さんが作るかぼちゃの栽培方法~定植から収穫まで~

こんにちは!お盆期間でも農家はお仕事。でも毎日雨なので農作業ができずにムズムズしています。

5月頃に投稿したかぼちゃができるまで~種入れから定植まで~の続きで収穫まで書きたいと思います。
まだ最初の記事を見ていない人は下記のリンクからどうぞ!

あれから3か月もたったので一部忘れているかもしれませんが、写真を見て思い出しながら、書いていきます。

麦刈り

ただ刈るだけではないので難しい…

定植後、遅霜の心配がなくなる5月のGW明けまではかぼちゃは不織布に守られながらすくすく育っていきます。
不織布を外す前に両脇にある麦刈りを行います。
麦を植えている理由は、かぼちゃのツルが伸びていったときに麦につかまらせて風で飛んでいかないようにするためです。

ツルは2m以上伸びるため、隣のかぼちゃのツルと絡んでごちゃごちゃになるので、できるだけまっすぐに伸ばして麦に絡ませるようにしています。
麦はそのまま緑肥(肥料)になるので一石二鳥です。

麦を草刈り機で刈ってかぼちゃの苗の近くに寄せておきます。

不織布外しとツル伸ばし


かぼちゃの成長具合がよく見れる嬉しい瞬間


5月の中頃(今年は14日でした)、霜が降りる心配がなくなり、かぼちゃの苗も大きくなってきて、不織布の中がパンパンになったら不織布を外します。

その時にツルが絡まっていたら、丁寧に直してあげて横にまっすぐに伸ばします。
ツルの成長具合は半端なく、すぐに斜めに行ったり、隣のかぼちゃのツルと絡んだりと自由奔放に伸びていくので、この作業はこの後も何回でも行います。

受粉

ちょんちょんとつけるだけ

5月の終わりになるとかぼちゃの花が咲きます。花は雄花と雌花の2種類あるのですが、かぼちゃの実は雌花につきます。
雄花の花粉を雌花のめしべにつけないと実がつきません。

この受粉はハチが行ってくれるのですが、気温や天候でハチの数が大きく変わるので人間も行います。
かぼちゃの性質上、確実に受粉できるのは朝9時までなので、6時前から作業を行います。

マット敷きとテープ貼り

かぼちゃだけでなく、スイカにも使えます

受粉に成功した実は大きくなっていくのですが、そのままにしておくと土に触れている部分が変色をする、ブツブツができてしまいます。
下の写真のように

変色まではいいのですが、ブツブツができると規格外になります


そうならないようにかぼちゃがある程度大きくなればマットという発砲スチロールでできたお皿みたいなものを敷きます。


クラフトテープか新聞紙で覆います

そのあとテープ貼りという作業も行います。
かぼちゃに直射日光が当たりつづけると日焼けをしてしまいます。
日焼けをした部分は赤くなり、さらに日焼けがひどくなると白くなります。白くなるとその部分から腐ってしまうので商品になりません。

日焼けしたかぼちゃ


実肥

肥料は化学肥料を使います

実が大きくなってきたら、さらに実が大きくなるように追肥を行います。
ツルの先端あたりに肥料をまいて、トラクターで攪拌します。

消毒


防除はとても大切な作業


成長具合を見ながらかぼちゃの消毒作業を行います。
かぼちゃに被害を及ぼす害はいろいろありますが、代表的なものとして、ウリハムシというテントウムシくらいのサイズの虫が葉を食い荒らす害虫と、うどん粉病というカビによって葉が白くなる病気があります。
実がならない、大きくならない、他の病気になるなどの害を防ぐために殺虫剤と殺菌剤をまきます。

収穫

このハサミはカボチャ専用。1つ5000円以上する高級品です。

かぼちゃのコルクと呼ばれるツルと実の間にある部分が茶色くなれば収穫の合図です。収穫の様子や後の作業はまた次回に書きます。


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