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〝愛〟、〝先見性〟。映画『エレクトリック・ドリーム』(1984)を見て。

この映画、〝愛〟って言うものが何かを突き付けてくる。

サラリーマンの主人公が、ある日パソコン屋さんで新しいPCを購入する。そこまではいい。

そして、ひょんなことから麗しい女性と出会う。そこまでもいい。

ここからは意外展開。

実はその女性は、主人公のアパートの一つ上の階に住んでいて、楽器のチェロ弾きで、彼女は自室でチェロのハーモニーを奏でだす。すると、それに呼応したように、一つ下の階の無人の主人公の部屋にあるPCが上の階の彼女のチェロとセッションし始めたのであった。彼女はその音色に感銘を受け、PCでなく主人公自身が奏でた音色だと思い込み、彼に興味を持つ。

そこからの、主人公とPCの、彼女の奪い合い、というのが物語のスジだ。

〝彼女は主人公に惚れたのか、それともPCの奏でだす音色に惚れたのか〟そして、劇中、PCが何度も自問自答する〝愛とは何か〟がこの映画のテーマだ。
それは観てからのお楽しみとして、ここからはこの映画の『先見性』に触れたい。〝意思を持つコンピュータ〟〝すべての電子処理をネットワーク間で行うインフラ〟これらを制作時(1984)に、それこそ、〝夢のようなコンピュータ〟として描いているが、現在(2022)ではやや当たり前だ。その先見性の鋭さを褒めたい。



総合して見ると、内容、時代予想、どれも楽しめる、見てよかった映画でした。

以上。

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