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【マリオRPG】任天堂VSスクウェアの妄想【喰う寝るゲーム】

 今回の話、スーパーマリオRPGのリメイクが発表される前から暖めていた、というか、ずっと一人で妄想してて楽しいなぁって思ってて、いつか記事にしようと思ってたんですよ。
 そして、これ以上ないタイミングが来ましたので……せっかくなので、妄想を語らせてください!

■任天堂 VS スクウェアの戦い!(妄想)

 スーパーマリオRPGはご存じの通り、任天堂とスクウェアが共同で開発し、1996年に発売された作品であり、そして満を持して2023年、ニンテンドーSWITCHでリメイクが発売された作品です。(余談ですけど、SWITCHのスーパーマリオRPGって、「リメイク」とか「New」とかの冠詞(?)がついていないんですよね。なんでだろう!)

 スーパーマリオRPGの発売当時、任天堂といえばスーパーファミコンでゲームの可能性を急成長させてきた、ゲーム業界のトップ、かたやスクウェアも、ファイナルファンタジー6やクロノトリガー、聖剣伝説3を発売し、脂がノリに乗っているゲーム会社。ゲーム界でも若くして最大手である2社ががっぷり四つコラボ!当時から興奮しないはずのないニュースでした。

 しかし……大人になってから考えると、この日本のトップエンターテイメントを争う若き二社がデスクを並べて、開発が平和に円滑に進んだとは、到底思えないんですね!(笑)
 どちらも「俺たちのゲームが一番面白い!」と鼻息荒くし、「こうした方が面白くなるにきまってる!」と侃侃諤諤のぶつかり合いを経て、現在のマリオRPGが出来上がったと思うんです。

 実際、マリオRPG本編を見ていても節々に「ああ、ここはスクウェアの香りがする!」「ここは任天堂も譲らなかったんだな」と、様々な背景を感じ取ることができます。
 というわけで、今回は、「スーパーマリオRPGの開発時にはこんなやりとりがあったのではないか!」という妄想を垂れ流していきます!

 ここで大事な注意なのですが、今回の記事は事実である部分と、僕の妄想である部分を切り離して書きますので、妄想部分であるところを事実だと誤解しないようにご注意ください。 誰かにうっかり話してしまうと大恥をかきますし、私も変な噂の元になるのは嫌ですし……。どうぞ1ゲーマーの妄想として、お楽しみください。

 それではいってみましょう!

■①剣を構え馬に乗るマリオ

 まずはこちらの開発者インタビュー(ペーパーマリオのインタビューから)をご紹介します。これは「事実」ですね。この会話だけで、ものすごい妄想が捗るんですよ!

田邊:最初の打ち合わせのとき、スクウェアさんからマリオがマントを着て、剣を持って馬に乗ったイメージが提示されたんです。

工藤:最初はスクウェアらしい、『FF』のような剣と魔法の世界観を『マリオ』とどう組み合わせるか、という提案をさせていただいたんです。

田邊:それを見て宮本(茂)さんが開口一番、「これはちがいます」と伝えた記憶があります。「マリオは剣を持ちません、持つならハンマーです」というところからはじまりました。

岩田:『マリオ』がRPGになったときに「活かしたいこと」「ゆずれないこと」というのが最初から宮本さんの頭の中にあったんでしょうね。

https://www.nintendo.co.jp/3ds/interview/ag5j/vol1/index.html

 味わい深いやりとりです……!このことから、まずはこんな妄想!

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
【事実】
・スクウェアは当初、マリオをFFの世界観に寄せようとした
・任天堂には、譲れないマリオの世界観があった
【妄想】
・スクウェアは、マリオの世界観に許されるギリギリを、徹底的に攻めようとしたのでは!
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 2023年現在、ゲームでも、あるいはゲーム以外でも、「マリオとコラボ!」みたいな企画が上がったら、コラボする側は、マリオのイメージを損なわないようにしますよね。
 しかしこの頃は、まだマリオブランドは確立されておらず、スクウェアはスクウェアでブイブイ言わせている頃。

 そのことから……ここから妄想なのですが、スクウェアは「俺たちがマリオを作ったら、めちゃくちゃ面白いに決まってる!」「俺たちが、歴代最高のマリオを作ってやるぜ!」と、熱い心意気に満ち溢れていたのではないでしょうか。
 だからこそ「マリオをFFの世界に連れてきて、面白いゲームを創る!」という思いから、マリオに剣を持たせたり馬に乗せたりしたのではないかな……!

 逆に任天堂からすると、未来に向けてこれから育てるマリオのイメージを秘めているはずですから、「俺たちのマリオに、余計なことをすんじゃねえぞ?」「お前たちは知らないこだわりがあるんだよ!」と、スクウェア側が提案する様々な提案を「ダメ!」「違う!」「それはマリオじゃない!」と突っぱねてきたんじゃないでしょうか。※繰り返しますが妄想です。

 そう考えると……マリオに出てくる「あ、それは任天堂は許すんだ」要素がたくさんあって、より楽しいです。例えば……

  • 平面世界の隠しボス「クリスタラー」とそのBGM!

  • エヴァやドラゴンボール、怪盗セイントテールのパロディ!

  • ピーチのパンツ!

  • ギャンブル!(カジノがあるんです)

SFC版では「クリッ!」のあとに「じょわ~。」と続いていましたが、削除されました。
これにより、SFC版の「おマメ クリクリ……クリッ!じょわ~。」が
下ネタであることが確定しました。

 任天堂がOKを出したと改めて考えると「よく許可したなぁ」と思えるものはたくさんあります。
 逆に、許可されなかったものがどれだけあったんだろう……。もしタイムマシンに乗る機会があったら、この企画会議の日に行くのはけっこうおススメです。

 余談ですが、「マリオは剣を持たない」ことをスクウェアが受け止め……その結果、敵が「武器軍団」になったのかも……という妄想もできますよね!もっと偏った妄想をすると「武器だって、マリオ世界になじむデザイン、できるんだぞ!?」という意地があったのかも、いやなかったのかも。どうだったんだろう!

 補足ですが、こんな面白いインタビューも見つかりましたのでご紹介しておきます。

宮田:なにか新しいオリジナルキャラクターを出す時に、どういうふうに考えて……『マリオ』だからっていうところプラス、新しい要素との兼ね合いじゃないですか。
倉島:敵キャラに関しては、ある程度『マリオ』寄りにし過ぎてもいけないというか。せっかくスクウェアさんとタッグでやるから、微妙に間を取ったラインを。デザイナーの統括の皆葉(英夫)くんと、かなりやりとりというか「こうでしょ」「こうでしょ」みたいな感じで、キャッチボールして作ってましたね。

https://logmi.jp/business/articles/324341

 この話はこのページから始まりますので、気になる方はどうぞ!

■②ドソキーユングから生まれる妄想

 マリオRPGの爆笑ポイント。これを挙げない人はいないでしょ(笑)

ドンキーコンg……え?あれ?

 ドンキーコングのパチモン、ドソキーユングです。
 ありえないですよね(笑)ドンキーコングは自社タイトルだっつのw
 また、マリオの仲間のマロには「なにかんがえてるの」という、敵が考えていることがわかる技があります。
(改めて考えると、その効果なんなん?(笑))
 これをドソキーユングに使うと……

それを言えば何でも許されるわけじゃない

 ふざけてんのか!!!(笑)
 いやーたまんないですね。任天堂から出るゲームでこんなお遊び、絶対ないでしょう。

 で、このことから、とある妄想が出来ます。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
【事実】
ドソキーユング、という、ドンキーコングのパロディキャラが存在する
【妄想】
スクウェアは「ドンキーコングを使わせてほしい」と提案していたのでは!
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 マリオRPGには様々なマリオシリーズのキャラクターが出てきますが、開発時、スクウェアから「あれも出したい!」「これも出したら絶対面白い!」と、いろんなアイデアを出したと思うんですね!それは例えば、宿屋でリンクが寝ていたり、スターフォックスの機体やサムスの模型があったり、そういったところからも妄想できます。

 が、おそらく「キャラクターとして」の出演は許可されなかったのではないでしょうか。だからこそ、ドソキーユングというパチモンが出てくることになるわけですから……!
 と、いうか「ドンキーコングを出させてほしい」「ダメです」の経緯が無い限り、ドソキーユングというキャラクターが生まれるはずがないんですよ(任天堂から「先に言っておくけど」と先手が打たれた可能性もあるけど)。
 許されるなら絶対、本家を出すハズですし、まっさらな状態からドソキーユングを提案するわけがないですからね。

 それにしても……

(妄想ここから)
任天堂「さて、スクウェアが持ってきた企画書を読もうかな……ムム!おいこらスクウェア!ドンキーコングは出しちゃダメだって言っただろ!」
スクウェア「違いますよ。こいつはドソキーユングというオリジナルキャラです」
任天堂「何言ってんだ!どこからどう見てもドンキーコングだろ!」
スクウェア「違うって!オリジナルだって!(ニヤニヤ)」
任天堂「……ふざけやがってw もう~しょうがないなぁ」
(妄想ここまで)

 こんなやりとりがあったのではないかと考えるだけで楽しいです(笑)

 さらに妄想なのですが、もしかしたら「ドンキーコング召喚獣案」があった、なんてのはどうかな……!
 アイテム「ヨッシーのクッキー(効果:ヨッシーを呼び出して雑魚キャラを食べてもらう)」は、ヨッシーを召喚獣にする名残なのでは、と妄想したりもしております。

 あ、補足ですが、ドンキーコングが出られないのは、ドンキーコングの権利が当時「スーパードンキーコング」を開発したレア社にあったからではないか、とも聞いたことがあります(ソースが見つけられなかったので噂です)。まぁ、それでもスクウェアは任天堂に「じゃああんたらがレア社にかけあってくれよ!」とか言うかもですけどね!(繰り返しますが妄想です!)

■③マリオの感情表現

 あなたはマリオがどんな性格なのか知っていますか?
 熱い男?物静か?
 ワイルド?知的?
 おおらか?繊細?

 任天堂はこれまで、意図的にマリオの感情表現をしないようにしていましたよね。だから僕たちはマリオと長い付き合いであるにも関わらず、どんな性格なのか、ゲームからは読み取れません。
 それだけに、マリオの映画をやる、と聞いた時はホント驚きましたが……それは2023年の話。マリオRPGが発売された1995年では「マリオはこういう性格だよ!」というブランディングはしていませんでした。
 しかしマリオRPGでは……マリオの感情表現が、人間味のある演出で数多く出てくるんですよね。

 逆に、スクウェアが開発した「ファイナルファンタジー」。マリオとは真逆で、主人公の感情は物語上、重要な要素になっていることが多いですよね。
 そこから、こんな妄想をしています。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
【事実】
・マリオRPG以前は、マリオには感情表現が少なくセリフも基本的にない。
・スクウェアの主人公は、感情表現もセリフもある
【妄想】
スクウェアは、マリオに感情表現やセリフを、もっとたくさん入れたかったのでは!
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 僕が一番好きなマリオの感情表現を紹介させてください。
 ここ好きなんだよなぁ!

セリフが中途半端で申し訳ない。シャッターチャンスが1回しかなかったんだ。

 このシーン、子どもに「マリオはクッパに弱い」と言われた直後なんですが……画像だとわからないのですが、なんとマリオが怒りでプルプル震えながら、子どもに殴りかかろうとしているんですよ(笑)それを仲間のマロが後ろから押さえつけています!あのマリオが一般人に殴りかかろうとしているのです!子どもに!あのマリオが!
 この演出、任天堂だったら間違いなくやらないでしょう!よく許可したなぁって思います。

 これが許可される理由は……妄想ですよ?妄想だけど……もっとマリオのイメージを壊すような演出が、スクウェア側からたくさん提案されていたんじゃないでしょうか!
 だからこそ、許可のラインが下がりに下がって、子どもに殴りかかろうとする演出が「……まぁ、ギリギリOK……かなぁ」になったんじゃないかな!
 他にも、今までのマリオではなかった表現がたくさん出てきます。マリオがパントマイムしたり、ピーチが結婚相手の話をした時にジャンプでアピールしたり。

 これも妄想ですが、もしマリオRPGを作ったのがスクウェアではなく、DQを作ったエニックスだったら……マリオの感情表現はもっと少なかっただろうなぁ。DQの主人公は喋りませんからね。
 エニックスが作るマリオRPG……おそらく今なような尖った作品ではなく、もっと大衆的で、マリオの世界観に寄添った作品になった気がします。……考えるだけでいくらでも妄想できるな!夢が広がる!

■おわりに

 と、いうことで今回は「スーパーマリオRPGの開発時にはこんなやりとりがあったのではないか!」と、ただただ開発の妄想を垂れ流してきました。ここはしつこく書きますが、多くが妄想です!実際にあったやり取りではありませんのでご注意を。

 それにしても、マリオRPGがなければ今のマリオになかった表現が、たくさんあるんですよねー。
 マリオが敵をパンチしたのは初めてだし、ピーチのパラソルイメージもここからだし。クッパが一人称を「ワガハイ」にしたのは、地味に偉大な功績な気がします。

 そんなマリオRPGのリメイク、今プレイ中ですが、やっぱりオモシロイんだよなぁ。音楽も最高だし、フレーバーテキストも楽しいし……。
 僕が子どもの頃の作品を、現代の子どもたちが遊んでくれるのは……じーんとするねー。息子さん娘さんと一緒に遊ぶ人も多いだろうな。
 当時の任天堂とスクウェア、現在の任天堂とスクエニに感謝です。

 ということで
 今日はここまで!
 寝ます!
 また今夜!



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