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【表現評論】メモリーズオフ初代(1st) コアレビューその1 共通ルート【全作再プレイシリーズ】

シリーズ全般のネタバレが含まれます。

メモリーズオフ全作プレイ感想シリーズ。ヒストリア+イノサンフィーユをやっていきます。第一弾は当然メモリーズオフ初代からです。ちなみに初見プレイではなく再プレイです。再プレイなんで前置き通りに、ネタバレとか一切気にせずにやっていきます。作品紹介みたいなものもありません。それは既にやってるので。

この全作品プレイ感想シリーズは既プレイの人向けです。真の目的は自分向けのメモオフ集大成を作ること。企画のコンセプトはこちら。

●はじまりのBGM オリジナル版(PS1)とコンプリート版(DC)の違い

彩花との登校シーンから始まる初代。前にも言ったんだけど、この最初のシーン、オリジナル版(PS1)版はeach and every heartが流れるんだよね。ドリームキャストで出たコンプリートか、2ndとセットになったデュエットのどちらかでEternityに差し替えられたんだろうけど、思い出せない。どっちも神BGMだけど、印象はかなり違います。やっぱりこの最強BGMであるEach and every heartで一気に引き込まれるのが、メモリーズオフですね。秋の朝にふさわしい清涼感。

ちなみにコンプリートとオリジナル版はかなりテキストが差し替えられているので、場合によっては物語の意味が異なると言ってもいいほどの違いがあります。以前違いを全部調べて列挙しようとしたけど、途中で断念しました。流石に無理ですやん。でもかなり変わってたことは覚えてます。ヒストリアのテキストはコンプリートの方でしょう。わざわざオリジナルの方に戻す意味もないし。

●解像度と比率の違い

初代は4:3の比率だったので、CGの圧迫感が違いますね。上下切れてるのか微妙に違和感。解像度は相当上がってるので、元々の原画みたいなものがあって、それを取り込み直してるんでしょうか。キャラの絵はともかく、背景は流石に時代を感じます。ノベルゲーで昔と比べてクオリティが段違いに上がってるのは背景かもしれない。

●OP曲勇気の翼

オリジナル版にはなかった曲ですね。勇気の翼。いつ追加されたかは思い出せない。コンプリート版であったかな。90年代を感じさせる歌唱力です。これはこれでええねん。プリズムコートのOPとどっちがうまいかな。こっちの方が上な気がする。勇気の翼よりもPSP版のOPが神なんだよね。永遠のメモリーズ。歌詞も神だし。ヒストリアは各機種版も高解像度で聴けるようにはなってます。今まで散々BGMが神、阿保剛は神、とは言ってきましたが、ボーカル曲には全く触れてこなかったので、全作プレイシリーズではそこも突っ込んいきたいです。

●澄空学園

初代の舞台である澄空。その後もT-waveと星天で舞台になってます。私は首都圏のことは詳しく知りませんが、全体的に神奈川が舞台になってるっぽいですね。世界観がずっと共通してるのは、メモリーズオフワールドの特徴と言えそうです。

●パッケージヒロイン 桧月彩花

いつも気が利く優しい幼馴染。既に他界しているということで、思い出の中にしか出てきません。思い出の中でじっとしている人。パッケージヒロインが既にいないという斬新さは今後も破られることはないんじゃないでしょうか。主人公の傘を持って来てくれという呼び出しに応じたところ、交通事故に遭って亡くなったシナリオになっています。これが主人公のトラウマになっているというのが、メモリーズオフの中核です。トラウマをどう乗り越えるかってのは、シリーズ全体のテーマにもなっています。そうじゃない作品もありますが。

●真ヒロイン 今坂唯笑

微妙に裏返る声とタートルネックが特徴的な天然幼馴染キャラ。パッケージヒロインではない真ヒロイン。コンプリートではパッケージヒロインだったけど。今見るとどうなんですかね。昔とそれほど印象は変わらないですが。首が異常に細く感じる。なんでもすぐ信じてしまうというピュアさが、今のメモオフに失われたなんかを感じさせます。いや、ちはやもそんな感じだったかな。あんまり変わらんか。ちはやは彩花みがあるとか星天の記事で書いたけど、どちらかというと唯笑なのかもしれない。

●主人公 三上智也

奇想天外な行動が多い問題の主人公。コオロギを粉末状にするカキコオロギを編み出した伝説の持ち主です。時代を先取り。改めて見ても、行動は奇怪です。いきなり叫び出したりとか。唯笑に意味不明なイジリを入れたりとか。悪行も数知れず。KIDが移植した「輝く季節へ」の主人公の影響を受けていると思われるキャラです。あっちもだいぶ変だし。不評だったのかわかりませんが、その後は基本的に真っ当な主人公が多いですね。真っ当ではないな。奇行がないと言い換えておきます。当時感じた2ndの物足りなさは、主人公は普通になってしまったという部分もありました。初手は亀のエピソードね。これいまだに覚えてるな。しかし登校シーンからゆったりと描写が始まるのは、どこか牧歌的な香りを感じさせます。現代は作劇論みたいなのが進みすぎたのか、とにかく初手で引き込ませるような作品ばっかりですからね。イノサンフィーユとか星天とかもそう。

●シリーズ皆勤男 稲穂信

三上智也の親友。シリーズ全ての作品に出ている男。めっちゃ若ぇ〜。声も若ぇ〜。星天をやった後だとアラフォーから高2に逆戻りなので、違和感が凄まじい。

●転校生ヒロイン 音羽かおる

一枚絵と共に登場する転校生ヒロイン。確かオリジナルにはなかったCGです。どんな作品でも、後から追加されたCGって何か違和感あるよね。いいとか悪いとかいう話ではなく、何か違う。こんだけ言っといてオリジナルからあったCGだったらどうすんのっていう。その時は叩いてください。ちなみに声優は田村ゆかりです。声若ぇ〜。新人の頃から声の可愛さは頭抜けてますね。かおるは比較的古びて見えないデザインに見えます。初代ではお気に入りのキャラの一人。この人、昔の彼氏が出てくるんだよ。現代のギャルゲでは考えられん設定やな。捻くれたところがなく、竹を割ったような性格で、メモリーズオフっぽくない人です。貴重種。どこまでも明るくなれそうなキャラBGMがいい味を出している。

●登校して飯食って授業中寝て下校するだけ

という神シナリオ。現代だとこんなもん書いてきたら1000%ボツだろ。大パニックスペクタクルがカタストロフするくらいのハイパーセンセーショナルゴシップは一字違わず覚えてました。

●読書系ヒロイン 双海詩音

膝枕? から登場する、多分一番人気の人。髪が長いので主人公に彩花とよく間違われる。綾波系と言ってしまえば終わりな感じです。ときメモ2の八重さんと同じ系統。何回電話してもデート断られそう。こちらも比較的古臭くは見えない気がする。見た目は一番イケてるんじゃないでしょうか。異常な量の本を読むことと、紅茶にこだわることと、シリーズでも珍しい外国系のキャラというのが特徴ですね。外国系のキャラは詩音がクォーター、ノエルとクロエがハーフ、リサと春玉は他国籍という感じで、そんなに多くはない。何回自己紹介しても忘れられる主人公。

●年上ヒロイン 霧島小夜美

年下と同級生しかいねえなぁ〜。3年生のキャラもいねえし、とりあえず一人大学生の年上入れとくか。てな感じで入れられてそうな人。シナリオ的にはほとんどおまけです。まあね、この手のゲームで全キャラ同じボリュームで同じ力を入れてますなんてあり得ないでね。3キャラくらいならわからんけど、どの作品も最低5人はヒロインがいるんで、5人全員メインキャラ並みにすると、逆に胸焼けしそう。そこはご愛嬌ということで。しかしデザインがはや古く感じられる。やっぱりこの前髪が盛り上がってる感じのデザインは2024年では厳しいですね。古いのは古いので好きだけど。何気に想君にも再出演していた人です。人気あったのかな。静流とセットになってるだけなのか。バナ納豆パンとウニパンとメロンパン。いや、バナ納豆だけはない。当時は向こうが年上だったけど、今やこちらが年上になってしまった。なぜゲームをやってるときは未だに向こうが年上のような気がするのか。

●病弱ヒロイン 伊吹みなも

年下の病弱ヒロイン。ツインテ。絵を描くのが好き。彩花の従姉妹。で合ってるよな。このキャラのシナリオは大人気でしたね。攻略がやたらと難しかった記憶がある。ドナーだった彩花が他界したことにより病気の治療が難しくなったという物語で、主人公が罪の一端を担う構造になっています。当時このキャラのSSを書いたら結構反響があった記憶がありますね。公式BBSが存在してて、そこで色々やりとりしていたことを思い出します。BBSとかいう響きが既に古めかしい。

●詩音と紅茶

詩音が蜘蛛にビビり散らかすシーン。これも追加CGだったような。最初のシーンといい、やたらと足を露出する人である。セクシャルな要素が少ないシリーズなので、結構珍しい。紅茶はどんな味なのか。

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