【表現評論】ジョジョの奇妙な冒険 「ジョナサン・ジョースター ーその青春ー」 コアレビュー 第2話〜第3話【アニメ】
⚫︎第2話 過去からの手紙
舞台が7年後に。二人ともキッズから青年になっています。第2話からOPが入る。わざわざ3Dで作っているという力の入れようです。
いきなりラグビーやってるシーンから始まるけど、ジョナサンデカすぎだろ。ジョースター家は全員デカいっぽいけど、いきなり3倍くらい巨大化してます。二人とも大学生で、ジョナサンは考古学、ディオは法律をやっているらしい。遺産目当てだし家族法とかめっちゃ調べてそう。ジョナサンは石仮面を研究しています。ジョナサンとディオは表向きこの7年は仲良くやっていたようですが、よくこんな長い時間我慢できるよな。どんな目的があっても7年間見せかけで仲良くするとか、普通の神経では不可能でしょ。しつけえ男。
財産を自由にできる年齢に達したということで、ディオは早速ジョナサン父をディオ父のように毒殺しようとします。定期的に薬と称して毒を飲ませていたという。その症状がディオ父の症状にそっくりだったことにジョナサンが気づいて、お前どういうことだよ、とディオに問い詰めるジョナサン。薬を奪って調べようとしますが、その薬を奪うということは友情を疑うことだぞ、とディオに脅されます。いやいや、もうこれだけで真っ黒ですやん。ジョナサンは自分の身の潔癖をお前の父親(ディオの父親)に誓えるなら、薬を調べないでやると詰め寄ります。ここでディオのしょうもねえプライドが発動。ディオはあんなクズに名誉などないと、ジョナサンを殴り飛ばします。こいつの詰めの甘さは全てしょうもないプライドに起因しているな。この狼狽え方にジョナサンはディオが毒を盛っていると確信します。あーあ。素直に誓えばよかったのに。全てにおいてプライドが邪魔する男。この歳になると普通に殴り合ってもディオの方が分が悪くなってますね。あんだけデカくなってたらそうなるよ。
ディオが石仮面の秘密(吸血鬼になること)を掴み、ジョナサンは薬の秘密を掴んだところで2話は終わります。スピードワゴン瞬殺したり、ジョナサン強すぎだろ。7年前はその辺の不良にもボコられてたというのに。
⚫︎第3話 ディオとの青春
薬の秘密をつかんだジョナサンはディオを警察に突き出そうとします。そこでディオが命乞い。ごめ〜ん! 今までのことは申し訳ねぇ〜! 貧民街の出身で恵まれなかった僕ちゃんだから、変なこと考えっちったよぉ〜! 反省してる証拠にちゃんと戻ってきたんだ! だから自主する前にちょっと時間ちょーだいと。どう考えても嘘だけど信じようとするジョナサン。やっぱりジョースター家はみんな騙されるんだな。
騙されそうなジョナサンにおせっかい焼きのスピードワゴンが助言します。有名なセリフ。
アニメから引用してるんで原作とは伸ばし棒とか表記が若干違うと思いますが、まあしょうがない。このセリフいいよね。甘ちゃんなアンタが好きだから、というのがいい。不器用なまでに実直なジョナサンの人間性が見て取れるセリフです。まあディオにコロっと騙されるくらいだからね。それは人間性の裏返しでもある。だからこそ、甘ちゃんなアンタが好きだから、と前置きが来るわけよ。
警察もジョナサン父もバッチリ登場したところでディオは観念したかに見せかけて石仮面を被り、ジョナサンを刺そうとします。ここでジョナサン父が身代わりになって刺されます。そしてディオは射殺される(死んでないけど)。
今際の際になっても、ディオを恨まないでやってくれというジョナサン父。私のせいでディオがこうなったのだと。いやいや、生まれつきの悪なんだって。なんだかんだでジョースター卿もお坊ちゃんなので、スピードワゴンが言うような生まれつきの悪が存在することが理解できないのかもしれない。スピードワゴンは甘さを貫き通しているところを評価しているようですが、結果的にジョースター家の滅亡の遠因になってるからな。お家的には戦犯としか言いようがない。
吸血鬼になったディオと戦うジョナサン。この辺は特に語ることはないけど、僕が一番好きなセリフが出てきます。
実際過ごした7年間は作中ではスキップされてるわけですが、決着の間際にこのセリフが出てくることで、7年間の二人の関係が見えてきます。僕の青春はディオとの青春。同じ家に住んでいて、同じ学校に通って、同じものを見て、同じものを食って、同じ時間を過ごして生きてきたわけです。相手の腹の中がなんであれ、そういう間柄だったことだけは事実なので、最後にこう言うセリフが出てくる。なんかしんみりしますね。いいことも悪いことも含めて青春みたいな。一方通行の友情みたいな。ディオは結局燃え盛るジョースター家の像に串刺しになって死亡します。死んでないけど。金も家も家族も友達も全て失ったジョナサン。
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