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ポリコレと言論統制とホスピタリティ

ホスピタリティは人的・社会的に円滑な関係を構築するための力ですから、文化資本力の一つといえます。そして、社会との関係性を考える時には時事的な要素や技術的な観点が欠かせません。

なげかわしい事ですが近年、ポリコレ(ポリティカル・コレクトネス)による極端な言論統制圧力が活発化しており、伝統や文化を否定するこうした潮流に与することを良しとしない立場であっても影響を受けてしまう現実があります。

つまり、各種ハラスメント認定の範囲拡大を想定した対応、文書などに使用する単語の中立性チェックなど、これまで以上にコミュニケーションが問題化しないための防御力強化が必要になってくるということです。

現に米国議会では性別が特定できる全ての表現を排除するという、極端な動きまで見られる事態です。真の多様性から遠ざかっているとしか思えませんが・・・。

しかし、こうした状況は技術としてホスピタリティを身につける事の価値を高めます。それぞれがどのような考えを持っているのかは無関係に、お互いが気分を害することなく気持ちのよい関係性を築くためには「気持ち」だけでは難しいためです。逆に文化資本として技術を磨き、コミュニケーション能力の付加価値を高めれば、被害を防止できるということでもあります。

悪意はなかった、良かれと思った、けれども結局は取り返しのつかない状況に追い込まれてしまった多くの事例が存在することは皆さんご承知の通りです。相手との関係性はもちろん、ビジネスであれば内外からのの評価にも関わります。日本人は予防的な危機管理が苦手で、目前の問題解決に終始しがちであるとの分析もありますが、社会的制裁につながる重要事項であるという意識でホスピタリティの向上に取り組み、無用のトラブルから身を守っていただきたいと思います。

もちろんネガティブなアプローチだけではなく、時代が変化しても常に圧倒的な神対応を提供できるなど、文化資本力は強みのアピールとしても大きな価値と可能性を発揮します。極めれば競争せずに勝てる企業を作る事も可能なのですが、それはまた別の機会にお話しいたしますね。

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