ラスパイレス指数の問題点

ラスパイレス指数には、問題点があると言われています。それは「比較対象とする国家公務員の給与水準が、そもそも高すぎるのではないか」という点です。

国家公務員の給与は、人事院が実施する「民間企業の給与調査結果」に連動させ決めています。(下表参照)しかし、以前から「身内に甘い人事院の調査は、データの取り方に問題があり、信ぴょう性が低いのではないか」と言われています。

企業規模別調査事業数 ※抜粋:民間給与の実態 令和4年8月 人事院~P2

さらに「信ぴょう性が低い国家公務員の給与を基に算出した地方公務員の給与は、地方の実態とかけ離れているのではないか」と言われています。都市圏から離れた地方へ行くと、その地域の一番の高給取りが、県庁や市役所の職員であるということがよくあります。そのような地域では、人手不足が深刻な問題となっていても、公務員採用募集には常に多くの人が応募しています。

ラスパイレス指数のもう一つの問題点は「国家公務員と地方公務員の算定根拠が違うのではないか」という点です。地方公務員は「局長からヒラまで全ての職員が対象」であるのに対し、国家公務員は「課長からヒラまでの職員を対象とし、幹部は除外している」とのことです。

つまり、国は「意図的に給与水準を低く見せている」ということです。この件については、「地方公務員の脱出ブログ」さんの以下のページに詳しく書かれています。


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