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ミライの声優・ナレーター

ヨギーニ声優西野いつきのnoteへようこそ!
『NARRATION』では、ナレーターさんのスキルアップに役立ったことを綴っていきます。

今回は無料コラムです。私が考えていることをつらつらと書いていきます。

最近、音マーケティングについて書籍やセミナーで学ぶ機会がありました。合成音声や「音」の持つ効果について考えさせられました。
これからのナレーターに求められることは何なのか、じっくり考えてみたいと思います。

合成音声とナレーター

まず、最近良く耳にするようになった合成音声についてです。
この、合成音声技術が向上してナレーターの仕事が奪われるとおっしゃる方がいますが、私はあまり危惧していません。

というのは、まず作り方です。
人の声を最初に読み込みをして、分析させる必要があります。
ここに声のプロが必要になります。
今の技術では、読み込み時点で正確な発音と安定した発声、イントネーションが必要で、素人の読み上げではうまく作ることができないそうです。

まぁ、ちゃんと滑舌、イントネーション、発声という基礎を身に着けていない、感性でやってきた方は基礎を見直す必要があると思いますが、
基礎から積み上げてきたプロであれば、むしろ今後必要とされる人になれるチャンスです。

ナレーションには様々な声の方が必要です。
それをデジタルにするには、それこそ様々な声のデータを取る必要があります。
そして、その声が多くの人に利用される場合、使用料が発生するようになってくるのではと考えています。例えば私の声が登録されたとして、
電化製品に使いたい、電話でながしたい、You Tube広告で使いたい
と購入されたら、その度いくらかお金が入る。
そんなシステムになるのなら、仕事時間はが減っても収入がありますよね。
もちろん、安いとは思いますが^^;

そして、合成音声が手軽になったとき、あえて人を使うことにより価値がうまれます。
大量生産の洋服より、一着ヽ手作りされた洋服のほうが高くなるように、人の声の価値は高くなります。

その時に必要とされる声である為には、五感を磨く必要があると感じています。
自然の変化を敏感に察し、身体を観察する力や、芸術に対して感動する豊かな心は、表現の幅につながります。
既に生産されたナレーションを聴いて研究するだけではなく、外へ出て、感性を磨くことが、人としてのナレーションを読むために必要ではないでしょうか。

宅録が増えた今、地方の豊かな自然に囲まれた環境で仕事ができます。
ストレスで声が出なくなることがあるように、心と声は影響しあっています。
心が落ち着く、リラックスできる環境で過ごすことも、いいナレーションを作るために必要であると思います。


音マーケティングの効果


テレビやラジオだけでなく、コンビニなどの店内放送や店内にあるミニモニター、ネット配信の音声など、音を扱う広告は様々な場所に溢れています。

この音がどれだけ購買意欲を掻き立てることができるのかや、どれだけ人の記憶にのこるのかなどを調査した結果を、あるセミナーで見ることができました。
目で見るだけの広告よりも、耳できいた音のほうが印象に残りやすく、また聴いたあと行動を起こす確率が格段に上がるというのです。
また、在宅ワークが増えたこと、Bluetoothイヤホンが普及したことが影響し、ポッドキャストをはじめてとした音声コンテンツの利用者は右肩上がりです。

音声がマーケティングに効果てきで、聞く人も増えているということは、ナレーターの需要は増えていくはずです。

では、どんなナレーターが求められるのでしょうか。
ポイントはリスニング環境の変化です。
今のコンテンツはイヤホンやヘッドホンで聴きくことが増えています。
そのような聞き方の場合、側でお話している感覚で話したナレーションのほうが心地よく感じるはずです。

今後増えてくるコンテンツは、個人が聞く音でしょう。合成音声でも、AIを利用して「〇〇さん今日はいいお天気ですね。〇〇へでかけませんか」といったパーソナルな広告が出てきています。

音声マーケティングの効果を狙って、様々な企業が音声コンテンツを作成していくでしょう。
そして、そこで求められる声は語りかける声です。私も、そういうボイスサンプルをつくらなければいけないなぁと思っております。

ミライのナレーター

パソコンとマイクがあれば、だれでもナレーションの仕事ができる時代になりました。ナレーションを依頼する側にとっても気軽に依頼ができるようになったことで、様々な音声コンテンツが作られています。
今はともかく数を出したい、早く出したいというクライアント様が多いような気がします。

コンテンツが増えるということは、子どもたちがナレーションを聞く時間もどんどん増えてきます。

今後は、クライアント側も量から質に求めるものが変わるでしょう。
そして、子どもへの影響を考えるようになると、より質の高い音声を聴きたいと、視聴者の考えも変わっていきます。

ナレーターとしてどんな仕事をしたいか、
どんなナレーションを残したいか、

社会の変化に流されないように芯を持ちながら、ミライを見据えて考えていきたいと思います。

私の考えをつらつらと書いてきましたが、いい刺激になれば嬉しいです。




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