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薬膳:月経に連動するイライラ(情緒不安)



1.正常な月経


先ずは正常な月経を知りましょう!

月経:一般的に月1回、変わりなく定期的に子宮から出血すること

初潮:11~18歳、一般的に14歳前後
閉経:49歳前後→月経は約35年間ある
   地域、気候、種族、栄養などにより差異がある

月経周期:一般的に28日(±7日まで)
    (出血初日を1日目~次の月経初日までの日数)

月経期間(月経持続時間):一般に3~7日

月経量:初日2日目は少ない、3日目は多い、
    4日目から少なくなる。量は50~80ml

月経の色:暗紅、初めは色が薄い→だんだん深くなる→最後にまた薄くなる

月経の質:薄くも濃くも無い、凝固しない、血塊無し、特殊な臭いなし

月経前~月経初期に軽い下腹痛、腰痛、乳房脹痛、情緒不安定など
の症状があっても、月経後に自然消失するのは病症ではない。

2.月経に連動するイライラ(経行情志異常)


経行情志異常(けいこう情志異常)

イライラ

原因
①生まれつき虚弱、栄養不足、考えすぎ、生活の不摂生、過労、
 消化器系統が弱いなど
②抑うつ感や怒りなどで、肝の機能が阻害されて起こる
 →気鬱が酷くなり、怒りの炎となってもの
③代謝異常状態で体内に水分が停滞し、
 それが又、水分停滞を引き起こす原因となる悪循環がある。
 その上に情緒不安が内臓や気血を損傷させている状態。

メカニズム
 月経期になると陰血(血だけではなく身体の潤い)が
 子宮の方へ集まるので、身体の他の部分が陰血不足になる。
 通常ではバランスが取れているところが
 バランスが取れなくなり、イライラを引き起こす。

①心血不足(心のエネルギーである血の不足)
 →精神を支えることが出来ない→漠然とした不安感など

②肝経鬱熱(気の巡りが悪くなって熱がこもる)
 →心神擾乱(熱が心をかき乱す)
  身体に熱がこもるような食事も関係する
  例)スパイシーな料理、高カロリーな食事

③痰火上擾(粘っこい痰と熱が結びついて身体の上部を煩わせる)
 →頭がスッキリしない→精神異常(精神異常は全部、痰と関係!)
 
それらが原因で、
月経に連動しての情緒不安、イライラが起こる


ここでは月経に連動する情志異常(イライラ)を中医学の観点から
症状別に3タイプに分類し、それぞれの症状、メカニズム、治療法、
お薦め食材、薬膳例を紹介します。

お薦め食材と薬膳例について


中国の薬膳料理は、日本では入手しにくい食材や、
医薬品扱いで入手できないモノが多く、再現性が低いです。
その為、ここでは日本で入手しやすい食材で
簡単に調理できる料理と薬膳茶をご紹介します。

薬膳料理はお粥やスープ、蒸し物などのシンプルな料理が多く
味付けも塩とお酒(臭み抜きに少々)程度が多いので
難しくないです。難しく考えず、お薦め食材で
先ずはお粥やスープ(消化しやすい調理法)を作ってみて下さい。

油料理は消化が悪いので、
揚げ物、油炒めなどの調理法は控えめにされるといいです。
お味噌汁にすれば、かなり解決出来ると思います。

中医学用語について


分かりやすく、やさしい言葉で表現することは難しいです。
その為、一見分かりやすい言葉で表現しているところも、
実は無理があります。
中医学(中国伝統医学)がベースなので、
理解するためには系統立てた勉強が必要です。

ここでは薬膳初心者を対象として解説していきたいと思います。
再現性が低い中国の薬膳料理も参考として載せますが
解説は割愛させて頂きます。
それよりも、誰もが日常生活で取り入れられるような
簡単な料理の提案に重点を置いてご紹介します。

タイプは3つ

経行情志異常を症状別に3タイプで分かりやすく言うと
① 心の栄養不足(心血不足)
② イライラがたまってる(肝経鬱熱)
③ 精神異常(痰火上擾)

に分類されます。

貴女がきっちりどちらかに当てはまる、とは限りません。
ミックスタイプも有ると思います。
ご自分に当てはまるところがないか、ご確認ください

又、月経とは無関係で上記の症状が見られることもありますので
このような症状がある方はご参照ください。

食事を含めた生活養生で
より健康的な日々をお過ごしになられるよう
生活改善の参考にして頂ければ幸いです。

それでは、3タイプの紹介をしていきましょう。

3.タイプ別薬膳(弁証)


①心のエネルギー不足(心血不足)


悲しくなる、精神不安

月経 
 月経量は少い、色が薄い

その他
 
月経前~月経期に精神が朦朧、精神不安、悲しくなる、動悸、不眠

舌脈
 
舌の色が薄く、苔はうっすら白い、脈は細い

治法
 精神を支える血を補い、心を安定させる

アドバイス

①消化できる胃袋なら、しっかり食べてください!
 例)食の不摂生で栄養バランスが崩れている人
 例)不正ダイエットでキチンと食べていない人
 →肉・魚・卵・ご飯をしっかり食べて!
  例)すき焼き、焼き肉丼、焼き魚定食、卵かけご飯など

②胃腸が弱くて、消化不良気味なら
 ・消化しやすい調理法(お粥、スープ、煮込み、蒸し物など)
 ・補血の食材は消化しにくいので、補気の食材を取る
   補気生血と言って、直接血にならなくても、回り回って血になるので
   補気の食材(穀類・芋類・豆類など)を摂る。

お薦め食材(以下、重複有り|食材の寒熱温涼など詳細は講座で!)

ー補血(血を補う)ー
黒豆、アシタバ、エゴマの葉、枝豆、キクラゲ、金針菜、しめじ、チャービル、にんじん、パセリ、ほうれん草、よもぎ、カシス、桑の実、乾燥ナツメ、ぶどう、ライチ、竜眼、黒ゴマ、松の実、赤貝、あさり、アナゴ、アワビ、アンコウ、イカ、イワシ、うなぎ、牡蠣、カツオ、カメ、鮭、鯖、スズキ、タコ、太刀魚、たら、ナマコ、ニシン、はた、ひじき、鮒、鰤、マグロ、マテ貝、マナガツオ、烏骨鶏の肉、鴨肉、牛肉、牛レバー、クジラ肉、鶏のレバー、鯨肉、豚のレバー、烏骨鶏の卵、うずら卵、鶏卵、卵黄、塩卵

ー補陰ー
菊花、キクラゲ、きゅうり、ごぼう、セロリ、冬瓜、トマト、ニガウリ、人参、白菜、ヘチマ、山芋、百合子、レンコン、アロエ、カブ、クワイ、小松菜、さつまいも、里芋、しめじ、白キクラゲ、ジュンサイ、ぜんまい、たらの芽、青梗菜、ほうれん草、まいたけ、マコモタケ、マッシュルーム、レタス、梅、柿、カリン、桑の実、スイカ、梨、りんご、アボカド、いちご、イチジク、キウイフルーツ、キンカン、ココナツ、さくらんぼ、ザクロ、スモモモ、パイナップル、バナナ、パパイヤ、ビワ、マンゴー、メロン、ライチ、レモン、くるみ、ごま、銀杏、松の実、落花生、大麦、クレソン、あさり、イカ、うなぎ、牡蠣、昆布、タコ、ホタテ、あゆ、エビ、カニ、クラゲ、シジミ、スッポン、なまこ、はまぐり、ひじき、フリ、マス、豚肉、鴨肉、烏骨鶏、鹿肉、卵、牛乳、チーズ、ヨーグルト、蜂蜜、オリーブオイル、ごま油、砂糖、豆鼓、バター、ハイビスカス、プーアール茶、ビール、白ワイン

ー養神(心の機能を整えて精神安定させる)ー
小麦、ニラ、ココナツ、竜眼、カカオ、蓮の実、あん肝、ひじき、豚の心臓、ウーロン茶、紅茶、コーヒー、ウイスキー

ー安神(精神安定、不眠改善)ー
春菊、青梗菜、百合根、ローズマリー、乾燥ナツメ、竜眼、蓮の実、あさり、あん肝、イワシ、牡蠣、カタクチイワシ、ホタテ、豚の心臓、ウーロン茶、カモミール、紅茶、コーヒー、ジャスミン、ラベンダー、緑茶、ワイン

ー補気(気を補う)ー
赤米、粟、うるち米、大麦、キビ、玄米、米麹、ヒエ、もち米、さつまいも、じゃがいも、タピオカ、ヤツガシラ、山芋、大豆、豆腐、納豆、アサツキ、アスパラガス、エシャレット、枝豆、エンドウ、カブ、かぼちゃ、キクラゲ、サヤインゲン、椎茸、干し椎茸、しめじ、そら豆、なめこ、にんにくの茎、ヒラタケ、袋だけ、まいたけ、モロヘイヤ、アボカド、ココナツ、さくらんぼ、乾燥ナツメ、パイナップル、ぶどう、竜眼、カカオ、菱の実、ヘイゼルナッツ、アナゴ、あんこう、イワシ、うなぎ、エビ、オコゼ、片口イワシ、カツオ、鮭、サザエ、鯖、サメ、サワラ、舌平目、タコ、たら、ツバメの巣、ドジョウ、トビウオ、ニシン、ハゼ、ハタ、ヒラメ、フカヒレ、フナ、ブリ、ボラ、マグロ、マス、マナガツオ、烏骨鶏肉、ウサギ肉、キジ肉、牛肉、牛筋、熊の手、鶏肉、はと肉、羊肉、豚肉、うずらの卵、がちょうの卵、ココナツオイル、水飴、酒粕、味噌、甘酒、ココア

薬膳例(詳細は略)
・龍眼肉と西洋参のシロップ
・豚の心臓と百合根の炒め物
・ライチと棗の飲み物
・竜眼と蓮の実のデザート
・シロキクラゲと百合根の粥
・ウズラ卵入りミルク

薬膳茶

【花茶】桂園肉
【滋養物】蓮子


【滋養物】百合干


【花茶】百合花
【果実茶】紅棗片
【健康茶】桑椹茶


②イライラで炎上(肝経鬱熱)


カッカしている

症状
 月経
  月経量多、色が濃い
 
 その他
  月経前~月経期にイライラ怒りっぽい、精神抑鬱感、情緒不安定
  頭クラクラ、めまい、口が苦い、喉が渇く、胸が悶々とする、
  胸や脇腹に脹痛、食欲不振

 舌脈
  舌が赤い、舌苔が黄色、脈が早くてバンバン打っている

治法
        頭を冷やす。情緒不安を解消して、精神を安定させる

お薦め食材(以下、重複有り|食材の寒熱温涼など詳細は講座で!)

ー清熱(過剰な熱を調整)ー
ハトムギ、ふすま、菊芋、こんにゃく、あずき、豆腐、緑豆、アシタバ、アスパラガス、アロエ、おかひじき、菊花、きゅうり、金針菜、空芯菜、クレソン、黒クワイ、香菜、コゴミ、ごぼう、ジュンサイ、白ウリ、ズッキーニ、セージ、セリ、セロリ、たけのこ、たらの芽、青梗菜、ツルムラサキ、冬瓜、豆苗、とんぶり、ナス、白菜、ハヤトウリ、ヘチマ、マコモだけ、豆もやし、もやし、モロヘイヤ、夕顔(干瓢)、レタス、ワラビ、柿、キウイフルーツ、スイカ、スター、フルーツ、梨、パイナップル、バナナ、ほおずき、メロン、レモン、あおさ、アゲマキ貝、あさり、カニ、昆布、シジミ、タニシ、ひじき、マテ貝、もずく、ワカメ、牛タン、馬肉、豚の皮、卵白、馬乳、さとうきび、くちなしの実、カモミール、苦丁茶、緑茶、ローズヒップ

ー通便(便秘解消:過剰な熱を便で排出)ー
燕麦、菊芋、こんにゃく、さつまいも、納豆、腐乳、アロエ、えのきだけ、オクラ、ごぼう、小松菜、しめじ、ズイキ、ゼンマイ、たけのこ、菜の花、白菜、ほうれん草、まいたけ、マコモだけ、水菜、モロヘイヤ、レタス、アボカド、イチジク、パイナップル、バナナ、桃、亜麻仁、アーモンド、かやのみ、くるみ、黒胡麻、スイカの種、甜杏仁、ひまわりの種、松の実、落花生、寒天天草、なまこ、もずく、豚の腸、牛乳、チーズ、ヨーグルト、オリーブオイル、ココナツオイル、大豆油、ラード、蜂蜜、メープルシロップ、ラカンカ、甘酒、ハブ茶

ー行気・疏肝・理気(気の巡りをよくする)ー
蕎麦、茴香、オレガノ、紫蘇、タイム、玉ねぎ、チャービル、にんにくの茎、のびる、バジル、ピーマン、松茸、三つ葉、茗荷、レモンバーム、ローリエ、キンカン、グレープフルーツ、シークワーサー、スダチ、仏手柑、ブンタン、みかん、ゆずの皮、ライチ、カジキマグロ、茴香の種子、カルダモン、クミン、ターメリック、チンピ、ナツメグ、八角、カモミール、金木犀、ジャスミン、マイカイカ、ラベンダー、酒、ワイン

ー降気(上がっている気を下げる)ー
燕麦、発芽玄米、なた豆、浅葱、かぶ、木の芽、香菜、大根、ニラ、パセリ
、ビーツ、らっきょう、ラディッシュ、ぐみ、グレープフルーツ、ビワ、エゴマ、鯉、馬肉、サトウキビ、胡椒、花椒、山椒、ハイビスカス

ー平肝潜陽(肝気を調整)ー
アロエ、菊花、クレソン、シシトウガラシ、芹、セロリ、豆苗、トマト、ピーマン、マッシュルーム、レモンバーム、パパイヤ、アナゴ、クラゲ、すっぽん、ニジマス、ラベンダー

ー養肝(肝血を補い、肝機能を正常にする)ー
干し椎茸、ナズナ、いちご、カシス、アンキモ、うなぎ、ししゃも、スズキ、太刀魚、鶉肉、牛レバー、鶏レバー、豚レバー、烏骨鶏卵、ローヤルゼリー

ー補血(血を補う)ー

黒豆、アシタバ、エゴマの葉、枝豆、キクラゲ、金針菜、しめじ、チャービル、にんじん、パセリ、ほうれん草、よもぎ、カシス、桑の実、乾燥ナツメ、ぶどう、ライチ、竜眼、黒ゴマ、松の実、赤貝、あさり、アナゴ、アワビ、アンコウ、イカ、イワシ、うなぎ、牡蠣、カツオ、カメ、鮭、鯖、スズキ、タコ、太刀魚、たら、ナマコ、ニシン、はた、ひじき、鮒、鰤、マグロ、マテ貝、マナガツオ、烏骨鶏の肉、鴨肉、牛肉、牛レバー、クジラ肉、鶏のレバー、鯨肉、豚のレバー、烏骨鶏の卵、うずら卵、鶏卵、卵黄、塩卵

ー補陰ー
菊花、キクラゲ、きゅうり、ごぼう、セロリ、冬瓜、トマト、ニガウリ、人参、白菜、ヘチマ、山芋、百合子、レンコン、アロエ、カブ、クワイ、小松菜、さつまいも、里芋、しめじ、白キクラゲ、ジュンサイ、ぜんまい、たらの芽、青梗菜、ほうれん草、まいたけ、マコモタケ、マッシュルーム、レタス、梅、柿、カリン、桑の実、スイカ、梨、りんご、アボカド、いちご、イチジク、キウイフルーツ、キンカン、ココナツ、さくらんぼ、ザクロ、スモモモ、パイナップル、バナナ、パパイヤ、ビワ、マンゴー、メロン、ライチ、レモン、くるみ、ごま、銀杏、松の実、落花生、大麦、クレソン、あさり、イカ、うなぎ、牡蠣、昆布、タコ、ホタテ、あゆ、エビ、カニ、クラゲ、シジミ、スッポン、なまこ、はまぐり、ひじき、フリ、マス、豚肉、鴨肉、烏骨鶏、鹿肉、卵、牛乳、チーズ、ヨーグルト、蜂蜜、オリーブオイル、ごま油、砂糖、豆鼓、バター、ハイビスカス、プーアール茶、ビール、白ワイン

ー養神(心の機能を整えて精神安定させる)ー
小麦、ニラ、ココナツ、竜眼、カカオ、蓮の実、あん肝、ひじき、豚の心臓、ウーロン茶、紅茶、コーヒー、ウイスキー

ー安神(精神安定、不眠改善)ー
春菊、青梗菜、百合根、ローズマリー、乾燥ナツメ、竜眼、蓮の実、あさり、あん肝、イワシ、牡蠣、カタクチイワシ、ホタテ、豚の心臓、ウーロン茶、カモミール、紅茶、コーヒー、ジャスミン、ラベンダー、緑茶、ワイン

アドバイス
・カレーなどスパイシーな料理やカロリーの高い料理は
 身体が熱くなるので避ける。
・リラックスする
・ストレス解消
・適度な運動
・スイカなど瓜類、セロリ、トマトなど、あっさりしたモノが良い

薬膳例
・マイカイカとジャスミンのお茶
・ジャスミン粥
・マイカイカ茶
・紫蘇の実と麻の実のお粥
・セロリとフェンネルと海老の炒め物
・セロリとニラのスープ
・青梗菜のオレンジソース炒め
・仏手柑のお茶
・菊花薄荷茶
・葛湯
・菊花茶葉粥
・薄荷粥

薬膳茶

【花茶】梔子
【大葉茶】苦丁茶
ジャスミン茶
【花茶】玫瑰花茶   


③精神や言語の錯乱(痰火上擾)


狂騒(理性を失っている)
不安感

症状
月経
  月経量は少い(多い時も有る)、色が深い、粘っとして塊が混じる 

・その他
  月経前から月経期にかけて、狂騒不安(理性を失って騒ぐや不安感)
  言うことがしどろもどろ、頭痛、顔や目が赤い、尿が黄色い、便秘
  胸がイライラ悶々とする

・舌脈
  舌は赤く、黄色い苔が付いている。
  脈は力強くバンバン打っている。

治法:痰を取り除き、頭を冷やしてスッキリ精神安定させる

お薦め食材(以下、重複有り|食材の寒熱温涼など詳細は講座で!)

ー化痰ー
玄米、こんにゃく、里芋、豆乳、湯葉、アシタバ、えのきだけ、かぼちゃ、カラシナ、黄ニラ、コールラビ、春菊、生姜、ズイキ、大根、たけのこ、玉ねぎ、なめこ、ニンニク、フキ、ふきのとう、ヘチマ、松茸、水菜、三つ葉、ラディッシュ、梅、オリーブ、かぼす、キンカン、梨、ビワ、仏手柑、ブンタン、みかんの桔絡(筋)、ゆずの皮、レモン、アーモンド、カシューナッツ、スイカの種、あおさ、あさり、寒天、天草、クラゲ、昆布、ししゃも、海苔、はまぐり、フカヒレ、もずく、ワカメ、ガチョウ肉、からし、胡椒、陳皮、ウーロン茶、金木犀、プーアール茶、焼酎

ー化湿・祛湿ー
いんげん豆、レンズ豆、枝豆、オレガノ、キャベツ、空芯菜、さやいんげん、セージ、セロリ、そら豆、とんぶり、にんにくの茎、バジル、松茸、豆もやし、モロヘイヤ、よもぎ、ココナツ、パパイヤ、カニ、しじみ、ドジョウ、はた、フグ、カルダモン、梔子の実、中国山椒、唐辛子

ー消食(消化促進)ー
サンザシ、麦芽、鶏内筋(砂肝)
赤米、米麹、発芽玄米、紅麹、あずき、オクラ、カブ、香菜、大根、チャービル、トマト、にんじん、パセリ、ヤマブシタケ、らっきょう、ラディッシュ、いちご、オレンジ、かぼす、キンカン、グアバ、クランベリー、グレープフルーツ、すだち、パイナップル、パパイヤ、ブンタン、ヤマモモ、ゆずの皮、カルダモン、コリアンダーの種、唐辛子、ウーロン茶、プーアル茶

ー清熱ー
ハトムギ、フスマ、菊芋、こんにゃく、あずき、豆腐、緑豆、アシタバ、アスパラガス、アロエ、おかひじき、菊花、きゅうり、金針菜、空芯菜、クレソン、クロクワイ、香菜、こごみ、ごぼう、ジュンサイ、白ウリ、ズッキーニ、セージ、セリ、セロリ、たけのこ、たらの芽、青梗菜、ツルムラサキ、冬瓜、豆苗、とんぶり、ナス、白菜、ハヤトウリ、ヘチマ、マコモダケ、豆もやし、もやし、モロヘイヤ、夕顔(カンピョウ)、レタス、サニーレタス、ワラビ、柿、キウイフルーツ、スイカ、スターフルーツ、梨、パイナップル、バナナ、ほおずき、メロン、レモン、アオサ、アゲマキガイ、あさり、カニ、昆布、しじみ、タニシ、ひじき、マテ貝、もずく、若布、牛タン、馬肉、豚の皮、卵白、馬乳、サトウキビ、梔子の実、カモミール、苦丁茶、緑茶、ローズヒップ

ー降気(上がっている気を下げる)ー
燕麦、発芽玄米、なた豆、浅葱、かぶ、木の芽、香菜、大根、ニラ、パセリ
、ビーツ、らっきょう、ラディッシュ、ぐみ、グレープフルーツ、ビワ、エゴマ、鯉、馬肉、サトウキビ、胡椒、花椒、山椒、ハイビスカス

ー安神(精神安定)ー
春菊、青梗菜、百合根、ローズマリー、乾燥ナツメ、竜眼、蓮の実、あさり、あん肝、イワシ、牡蠣、カタクチイワシ、ホタテ、豚の心臓、ウーロン茶、カモミール、紅茶、コーヒー、ジャスミン、ラベンダー、緑茶、ワイン

アドバイス:あっさり淡白な食事がお薦め
・昆布大豆の煮もの
・煮染め(コンニャク、大根、筍、里芋、人参など)
・クラゲときゅうりの酢の物
・冬瓜の葛あんかけ
・ハト麦入り雑穀ご飯

例)コンビニ食
・昆布入りの海苔で巻いてるおにぎり
・ワカメときゅうりの酢の物
・アサリと若布の味噌汁
・大根の漬物
・ハトムギ茶

薬膳例(詳細は略)
・冬瓜粥
・ヨクイニン緑豆粥
・緑豆荷葉粥(緑豆と蓮の葉のお粥)
・緑豆と昆布の飲み物
・ハトムギと昆布のお粥
・ハトムギともやしのスープ
・緑豆入り蓮の葉包みのちまき

薬膳茶

【花茶】荷葉茶


【薬膳茶】胖大海菊花茶
花茶】山査子
【花茶】百合花


4.まとめ

経行情志異常

中医婦人科では月経に連動する感情の異常を経行情志異常と言います。

症状
月経前後か月経期に、イライラ、怒りっぽい、悲しみ、慟哭(声をあげて激しく嘆き泣くこと)、抑圧感、独り言、不眠などの症状が見られます。

原因とメカニズム
 月経期になると陰血(血だけではなく身体の潤い)が
 子宮の方へ集まるので、身体の他の部分が陰血不足になる。
 通常ではバランスが取れているところが
 バランスが取れなくなり、感情の異常を引き起こす。

①消化器系の弱り→栄養(エネルギー)不足→心神のエネルギー不足
②限度を超えた感情
③体内に滞った水分による代謝異常状態→精神異常

ここでは月経に連動する感情の異常を
中医学の観点から症状別に3タイプに分類し、
それぞれの症状、メカニズム、治療法、お薦め食材、薬膳例
を紹介しました。

5.予防とケア


良い生活習慣を!

①ストレス解消
②規則正しい生活
③適度な運動
④心理的ケア
⑤各タイプに応じた養生

注意してね!

×過労 
×栄養不足 
×飲食不節
  高カロリー、甘い物、冷たく消化しにくい食事→消化不良
  →痰湿(不要なモノ)→気の巡りが悪くなる

6.後書き

*薬膳茶:五福茶荘

五福茶荘

 五福茶荘様には薬膳茶紹介でご協力頂きました。
 有難うございました。

神戸市中央区元町高架通3-137 五福茶荘(JR元町駅西口からすぐ)
→元町商店街の近くに移転の為、2023年8月中旬で閉店。
新装開店:2023年9月中旬予定
【新店舗住所】神戸市中央区元町通3丁目17-4  五福茶荘

【お問合せ】・・・「芦屋薬膳・西野の紹介」とお伝え下さい。
TEL/090-2147-9520
FAX/078-381-5736

*芦屋薬膳の時間制相談

芦屋薬膳の時間制相談

料金(税込):¥1,500 /30分(料金は予告なく改定される場合があります)
内容:薬膳相談|中医学|気になる症状|薬膳の勉強アドバイスなど
形式:マンツーマン
開催方法:Zoom
時間:30分単位で最長90分まで

芦屋薬膳のオンライン講座

ストアカ:先生ページ

薬膳を分かりやすく、やさしい言葉で表現することは難しいです。
中医学(中国伝統医学)がベースなので、
理解するためには系統立てた勉強が必要です。

神戸中医学院(芦屋薬膳)では、
単発講座以外にもコース講座がございます。

初級(Any協会:薬膳インストラクター初級)

・中級(Any協会:薬膳インストラクター中級)

・上級(神戸中医学院:国際中医薬膳養生師・受験講座) 月4回コース

ストアカ友達紹介クーポンをご利用ください。


皆様の受講をお待ちしております。

*参考文献

神戸中医学院テキスト「薬膳学」「婦人科学」孫華麗編著
「中医薬膳学」辰巳洋著
「中医食療方」瀬尾港二、宗像明子、稲田恵子著
「薬膳&漢方の食材辞典」坂口珠未著
「食物性味表」日本中医食養学会編著

7.最後に

 
 今日が人生で一番若い日です。遅いことはありません。皆様も生活に中医学養生(精神、起居、食)を取り入れ、健康でもっと元気に、もっと人生を楽しんで頂ければ幸いです。
 本書が、皆様の健康と幸福への一助となることを心より願っています。

西野久子(国際中医師・国際中医薬膳師)
神戸中医学院(師範) 芦屋薬膳主宰

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私は大阪の豪商・加島屋久右衛門(廣岡家)の文化財修復保護活動をしています。購読料は「大阪の豪商・加島屋久右衛門・廣岡家」の文化財修復保存研究の為に使わせて頂きます。
ご支援賜りますようお願い致します。

文化財修復活動の動画

100年先プロジェクト(45秒)
阿弥陀如来像(平安末)(70秒)
西本願寺門主裏書き「方便法身像」(江戸時代)(58秒)





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