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相場振り返りと5/22週に向けて

こんにちは。nishinaです。5/15週の相場振り返りと5/22週にむけて、テクニカル視点で見ていきます。

この記事は投資助言や勧誘にあたるものではありませんので、投資はあくまで自己の判断のもと、自己責任で行ってください。

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今週の振り返りと来週の指標

今週は月曜日からSOXXが上がる展開で、ナスダックもSP500も力強く上昇しましたね。米国のデフォルト回避の期待から大型株に資金が流入して上がったと説明されています。一方で金利も上昇しており、米国債が売られていることが分かります。金利も株価も上昇するというねじれた状態になっています。今年の4月にもこのような傾向はありましたが、今回は規模が大きいです。

来週は火曜日にPMI、水曜日の深夜にFOMC議事録、木曜日にGDP、金曜日に個人所得とミシガン大のインフレ期待率の確定値がでます。

GMOクリック証券に掲載の経済指標を抜粋


相場の振り返り

ヒートマップ

今週もハイテクの大型株が市場をけん引しています。来週決算のNVIDIAは決算前に9%もあがっており、AIブームで半導体関連が買われていますね。公共事業は米国のデフォルト懸念で売られている感じがしますね。デフォルトしないでしょうが、一時的に公共事業が止まるかもという懸念はあります。銀行株はまちまちという感じですが、金曜のイエレン米財務長官が大手銀行の最高経営責任者(CEO)に「さらなる銀行合併が必要になるかもしれない」と伝えたことで金曜日の小型の銀行株はギクシャクしています。

5/15週のヒートマップ
5/8週のヒートマップ


来週決算を迎える企業

来週決算を迎える企業です。来週はエヌビディアの決算がありますね。決算前に利確で少し下げても、決算でまた上がるという姿を何回も見ており、今回はどうなるか楽しみですね。
出典:Earnings WhispersのTweet

5/22週に決算を迎える企業


投資家心理を示す指標から

今回もFear and Greed Index, NAAIMとSP500の状況を見ていきます。
Fear and Greed Indexは67に上昇している一方で、NAAIMはさらに少し下げて59になっています。NAAIMは水曜日発表かつ、2週間の平均なので、どうしても遅れますが、NAAIMの遅れを無視して考えるのであれば、今週の株価上昇の主体は個人投資家であり、機関投資家はむしろポジションを落としているということになります。かなり急激に上がったので、調整する勢いで一気に落ちると怖いですね。

Fear and Greed Index (5/20時点)
NAAIM(5/17時点)
SPY週足。ローソクと足としては力強い上昇。出来高が特別多いわけではない。何度も意識されている価格帯をローソク足実体では明確に超えられていない。


Fear and Greed IndexやNAAIMはこちらの過去の記事で書いています。

金利の見通し

6月の政策金利の利上げはなさそう

少し不安視していた政策金利ですが、パウエル長官の発言によれば6月の政策金利の利上げはなさそうになってきました。株価にはプラスの要素です。一方で実際の金利の数値はというと、米国のデフォルトに絡んだ債券の売りにより、今週は大きく上昇しています。

たかしさんの今週のnoteには米国債の格付けが下がった場合、世界的なデフレを引き起こし、逆に米国債が買われるという現象が起こった話が書かれています。このようなことになった場合、株価も金利も一緒に落ちるという、今週とは真逆の展開が起きそうです。

米国の債務上限の解決に向けた話し合いはこの土日の間も行われており、民主党と共和党が妥協点を見出せるかが焦点になりそうです。多分長引くと思います。そして忘れた頃にやってくる気がします。


見通しの変化

パウエル長官の発言を受けて、6月のFRBで政策金利が上がる見込みが下がり、先週末と同じような水準になりました。先週末時点では利下げ開始が9月という予測が一番多かったのに対し、今週末時点ではそれが11月になっているところが一番大きな差かと思います。インフレがなかなか収まらないことを受けてこうなっていると考えています。

政策金利予測

この利上げの見通しはFed Watch Toolで確認することができます。

チャート分析

US10YとUS20Y

US10YとUS20Yのチャートを週足でみてみます。どちらも上がっています。先週の記事では債務上限問題で債券が売られるという展開を見込めていませんでした。すみません。要因は違いますが、上がるならこのくらいと思って書いていた値にほぼ合致する形で金利が上がってきています。

US10YとUS20Yのチャート(週足)。全くファンダ的な予測は織り込んでいませんが、チャートだけ見るとまだ上がりそうに見えてしまいます。


US10Y

株価との相関が高いと言われるUS10Yのチャートです。今週はボックス圏を上抜けてきました。エリオットのインパレスもしくはきれいにN字を描いて上がっていくとするのであれば3.9%まで上がりそうに見えます。RSIもまだ60.5と3月頭の反落時の値である70までは余裕があります。

US10Y 日足(移動平均線は 50, 75, 200EMA, 200SMA)


US20Y

右下がりに引いた細いトレンドラインを上抜けしてきました。チャート形状だけ見ると、押し目を作って上昇していきそうです。4.177%を目指す展開に見えます。

US20Y 日足(移動平均線は 50, 75, 200EMA, 200SMA)


SPXとNDX

まずは週足のチャートから見ていきます。上がNDXのチャート、下がSPXのチャートです。
NDXは安値も高値も切り上げて現在上昇トレンド中です。今週は大きく上昇しています。上髭も小さく、現時点ではまだ下がる形に見えません。13200でレジサポ転換していますので、13200のサポートを割ってこないと下落方向には向かわないのは先週と同じです。押し目は12724となっており、ここを下回ると週足で下落トレンド入りとなります。
SPXは何とか月足高値を更新したものの、終値は前回の月足高値にわずかに届いておらず、このラインを乗り越えていけるのか注目です。

NDXとSPXの週足チャート

SPX

先週、弱い形となっていましたが、今週は大きく上昇しました。3月頭の月足高値を木曜日に更新したものの、金曜日の終値は4195.44を超えられておらず、一旦押し目を作ってから上昇しそうだと思っています。

SPX 日足(移動平均線は 50, 75, 200EMA, 200SMA)

NDX

今週も力強く上昇したNDXです。少し上昇の勢いが急なので、調整の反落が心配になります。月足の高値を超えてきましたが、2月に週足のピークを越えて高値をつくった際(図中A)更新幅は1.01%でした。今回の月足の更新幅も1.14%と完全に月足を抜けたとは言えない状況です。上の方の黒く太いトレンドラインから見ると上昇余地も14000くらいまではあるように見えますので、少し手が出しにくい状況です。13256を下回らない限りは日足で上昇トレンドです。

NDX 日足(移動平均線は 50, 75, 200EMA, 200SMA)

SOXX

先週は7.8%も上昇してすごい勢いでした。しかし出来高は2月の上昇時に比べて少なく、いったん大きめに調整するのではと思われます。木曜日に月足の高値である445.34を更新したものの、金曜終値はその高値を超えられていません。チャートから見ると細い茶色のトレンドラインも見え、上昇するには抵抗が多い感じです。上昇余地は452程度までではないかという感じです。

SOXX 日足(移動平均線は 50, 75, 200EMA, 200SMA)


おわりに

先週はNDX,SPX,SOXXとも大きく上昇しました。週足のローソク足を見ると力強くまだまだ上なのですが、どの指数も月足高値付近で上昇が一旦とまっており、調整が来るかもしれないという局面です。

以上、テクニカルをベースに来週の見通しを書いてみました。参考になればうれしいです。

先週もサポートを頂くことができ、大変励みになりました。本当にありがとうございます。

アイコンの絵はこれまでの絵を下絵にしてAIが書き直してくれました。AIすごい。資金もAIに集中するわけですね。


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