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相場振り返りと4/24週に向けて

こんにちは。nishinaです。4/17週の相場振り返りと4/24週にむけて、テクニカル視点で見ていきます。

この記事は投資助言や勧誘にあたるものではありませんので、投資はあくまで自己の判断のもと、自己責任で行ってください。

来週の指標

今週は決算と指標で週単位でみるとほとんど横ばいでしたがSPXは先週に引き続き、週足で安値も高値も切り上げ、NDXは先週少し下げたものの、今週は週足で安値も高値も切り上げています。
来週は火曜日の消費者信頼感指数、木曜日の個人消費、金曜日のミシガン大の消費者信頼感指数に注目しています。
また5/2, 5/3にFOMCが開催されるため、来週はブラックアウト期間となり、FOMC関係者は公に発言できなくなります。

経済指標はGMOクリック証券に星3つ以上で掲載の物を抜粋


相場の振り返り

ヒートマップ

今週のヒートマップ(4/17週)と先週のヒートマップ(4/10週)を比較すると、今週は決算によってまちまちの感じがあります。粗利益率が大きく落ちたTSLA(耐久消費財)は週間で10%安と大きく下げています。決算を順調にクリアしたABT(ヘルステクノロジー)は7.7%上げています。セクタとしては小売りと運輸が強い感じがします。利上げ停止が意識されて逆業績相場になっているのかなという感じです。

4/17週のヒートマップ
4/10週のヒートマップ

来週決算を迎える企業

来週決算を迎える企業です。来週もコカ・コーラやAlphabet、GE、3M、METAやamazon、Intelなど盛りだくさんです。
出典:Earnings WhispersのTweet

4/24週に決算を迎える企業


投資家心理を示す指標から

今回もFear and Greed Index, NAAIMとSP500の状況を見ていきます。
Fear and Greed Indexは一時70を付けたものの、現在65となっており、少し下げています。

FEAR and GREED Index (4/21時点)


先週一週間で見ていくと先物の売り買いバランスを示すPUT AND CALL OPTIONSが水曜日くらいにEXTREAM GREEDからGREEDに落ちたもののまたEXTREAM GREEDに戻っています。従って、先物相場では一旦弱気になりかけたものの、再び株価上昇を見込んで強気になってきたというように見えます。

PUT AND CALL OPTIONS: 売りオプションであるPUTと買いオプションであるCALLの比率。PUT/CALLで示しており、1以上を弱気としている。


SP500株価を示すMARKET MOMENTUMはEXTREAM GREEDからGREEDに下げており、こちらは株価が横ばいを続けるうちに125MAが上がってきて、125MAとの乖離が少なくなったためと見られます。個人的にはSP500が上昇し、上髭をつけてから大きく落ちるかと思っていましたが、落ちるとしてもだらだら下げて、落ち幅は小さくなりそうな傾向になっています。

MARKET MOMENTUM: SP500の現在値と125MAの乖離を指標に用いている。


機関投資家のポジションを示すNAAIMは一週間前に比べ33%も上げています。ちょっと意外です。毎週水曜日に発表なので、今週の月曜火曜の上げを織り込んだのかなとも思えます。決算で下落している銘柄もあるので、来週の水曜日にどうなるのか気になります。

NAAIM: 意外と上がっている。

Fear and Greed IndexやNAAIMはこちらの過去の記事で書いています。


FOMCに向けて

金利の見通し

現在の政策金利の誘導目標は475-500bpsで、次回のFOMC(5/2, 5/3)では0.25%の利上げが行われ、これが最後の利上げになると予想されています。
既に89%の確率で0.25%の利上げが行われると予測されており、株価には織り込み済みと考えられます。逆にこの予想から外れて、5月に利上げしないことになれば株価の上昇に寄与しますし、5月以降も利上げすることを示唆するような発言があると、株価が下がることになります。
この見通しはFed Watch Toolで確認することができます。

次回のFOMCの見通し。既に500-525に政策金利が引き上げられると見込まれている。


6月以降の政策金利の見通し。一番可能性が高いところが水色で塗られているが、525以上の利上げは23%程度しか予測されていない。もしも6月も利上げするようなことになれば、株価は下がり、ドルに対して円安が進む。


2023以降は利下げだよねというのが大方の意見。一人だけ2025にインフレ再燃で利上げ継続を予測している。


最近のFOMCでの株価の動き

直近4回のFOMC前後での株価の動きを見てみたいと思います。直近では以下の1-4の日程でFOMCが開催されました。図中、四角の枠でFOMCの日程を囲んでいます。過去4回は基本的にインフレが収まらないと利上げ、株価下落、インフレが収まりそうだと利上げ停止となっていました。前回のFOMCではSVBの破綻の話が大きかったと記憶しています。過去4回を見るとFOMC前週は株価が上がることのほうが多いようです。チャートの形からも上がりそうにみえますが、来週の各企業の決算に左右されそうです。

  1. 2022 11/1, 11/2
    FOMCの前週:上昇
    FOMCの週:下降

  2. 2022 12/13, 12/14
    FOMCの前週:下降
    FOMCの週:下降

  3. 2023 1/31, 2/1
    FOMCの前週:上昇
    FOMCの週:上昇

  4. 2023 3/21, 3/22
    FOMCの前週:上昇
    FOMCの週:下降

FOMC前後の株価の動き


チャート分析

US10Y

株価との相関が高いと言われるUS10Yのチャートです。週足の高値を少し超えた後下落しています。ここは3/9の高値と4/6の安値のちょうど50%戻しです。順調に上がった後の押し目に見えるので、一旦61.8%戻しである3.73%まで戻るように見えます。月曜日の終わり値が金曜日の安値を割って下落していくようであれば3.639%という高値を超えることなく下げていく波になるかと思います。

US10Y 日足(移動平均線は 50, 75, 200EMA, 200SMA)

US20Y

黄色の長方形で囲んだ箇所で反発して上がってきた形のUS20Yです。先週の予測通りボックス圏で推移しています。3.641%という安値からスムーズに上がってきたので、ボックス圏の上抜けを再トライするような形に見えます。ボックス圏を上抜けたとしても週足高値の4.033%で跳ね返されると見ています。

US20Y 日足(移動平均線は 50, 75, 200EMA, 200SMA)


SPXとNDX

まずは週足のチャートから見ていきます。上がSPXのチャート、下がNDXのチャートです。どちらも値動きがすくなく、十字になっており、迷い相場の様相です。どちらもこの三週間の値動きが小さく、時間調整に入っていると考えられます。勢いがないので、どちらもこのまま黒のラインを上抜けしていくとは考えにくく来週下落、FOMCで大きく上げてこのラインを抜けていくようなイメージを持っています。

SPXとNDXの週足チャート


NDQ/SPX。今週もナスダックが弱い


SPX

SPXを日足で見ていくと金曜日に十字のローソク足で引けています。先週金曜日も十字でした。2022/6/2の高値と2022/5/20の安値の間のレンジにいることにやっと気づきました。上昇のコントロールプライスとこのレンジの上限がちょうど先週高値の4169.48。2022/2/2につけた4195を更新できなかった事実は大きく、一旦押し目を作ってから上昇に転じると考えています。MACDはデッドクロス間近です。4078をローソク足の実体でしっかりと割ったら下落転換という見通しは同じです。再来週FOMCなので、スイングトレードの方は来週無理しない方がよさそうです。

SPX 日足(移動平均線は 50, 75, 200EMA, 200SMA)


NDX

火曜日に高値である13196を付けた後、下落しています。ここで13204を越えられず高値更新に失敗しました。その後水曜日にはローソク足実体でネックライン割れを起こしており、もう少し下落するように見えます。火曜日高値の13196はボックス上抜けのだましになっており、今度こそボックス下抜けするのではと思っていましたが、それほど下落の勢いは見えないまま今週は終わっています。ボックスは下抜けするものの、あまり大きくは下げないのではないかと見ています。

NDX 日足(移動平均線は 50, 75, 200EMA, 200SMA)


SOXX

先週は日ごとに上がり下がりしていました。コントロールプライスを細い黒の破線、価値領域を細い黒の実線で書いているのですが、価値領域の外に出て行ってしまい、もしかしてほぼ調整が終わってコントロールプライスの方向に戻っていくのかもと思えるような絵になっています。NDXが下がる予測に合わせて、下の図ではもう一段下げる予測の絵を描いています。414.18を割ると日足の下落トレンド入りをします。

SOXX 日足(移動平均線は 50, 75, 200EMA, 200SMA)


おわりに

以上、テクニカルをベースに来週の見通しを書いてみました。参考になればうれしいです。


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