Photo by pitchinwith 「リボルバー」を読んだ 13 にしこ 2022年4月26日 18:46 「リボルバー」 原田マハ 幻冬舎 を読んだ。誰が引き金を引いたのか? 「ゴッホの死」。アート史上最大の謎に迫る、著者渾身の傑作ミステリ。パリ大学で美術史の修士号を取得した高遠冴(たかとおさえ)は、小さなオークション会社CDC(キャビネ・ド・キュリオジテ)に勤務している。週一回のオークションで扱うのは、どこかのクローゼットに眠っていた誰かにとっての「お宝」ばかり。高額の絵画取引に携わりたいと願っていた冴の元にある日、錆びついた一丁のリボルバーが持ち込まれる。それはフィンセント・ファン・ゴッホの自殺に使われたものだという。「ファン・ゴッホは、ほんとうにピストル自殺をしたのか? 」 「――殺されたんじゃないのか? ……あのリボルバーで、撃ち抜かれて。」ゴッホとゴーギャン。生前顧みられることのなかった孤高の画家たちの、真実の物語。Google Booksゴッホ、ゴーギャン。それぞれの名前は知っているけど、二人の関係性はまったく知らない。絵だって、それほど詳しくは知らない。それでも。いや、何も知らないから?冴と同じ気持ちになる不思議。冴の胸は、たったいま大切な友人たちをーフィンセントを、ポールを失ったさびしさとせつなさで疼いた。一番印象的なところは、フィンセントがポールのために用意した部屋。四枚のタブローが壁に掛けられて、そのすべてにひまわりが描かれていた。その絵に対するゴーギャンの独白を読んでいるだけで、なんだか自分もそれを見ているよう。最後も、素敵な終わり方で、とても良かった。 ダウンロード copy この記事が参加している募集 読書感想文 182,964件 #日記 #エッセイ #読書感想文 #原田マハ #リボルバー 13 恐縮です 記事をサポート