「こんな夜更けにバナナかよ 愛しき実話」を見た
「こんな夜更けにバナナかよ 愛しき実話」(2018年)を見た。
「こんな夜更けに…」は、まず、映画上映当時にノベライズ版を読んで、次に原作を読んで、そして、映画…という順番。
それだけに、理解しやすかったと思う。
最初は、美咲ちゃんの気持ちそのもの。「なんてワガママ!」
でも、まぁ、鹿野さんの生きる必死さというのは、人を惹き付けるんだろうなぁ。自分に出来るかはわからないけど。
ノベライズ版には、こんな文章があったようだ(私の読書メーターによると)
「自立というのは、自分でものごとを選択し、自分の人生をどうしたいかを自分で決めること、そのために他人や社会に堂々と助けを求めることである。」
なるほど、自立の意味って、間違いやすいよね。誰にも頼らず、自分一人で何でもやらねば…と思っちゃう。
この鹿野さんの信念が、映画だと伝わりづらかったような気がする。
田中君に、「君はどうしたいんだ」と聞くけど、これも鹿野さんの信念から出る言葉なのかな。
人に頼らなくては生きていけない人生って、結構(どころじゃないか)辛い。
例えば、私が途中で介助なしには生活できないとなったら、絶望して、死んだ方がみんなのためだ…という思考に、いったんは陥ると思う。
それは、世の中が、自分らしく生きるために、他人に堂々と助けを求めることを当たり前と思う風潮にないから。
実際、鹿野さんのように生きることは、相当強い意志がないと無理だと思う。
でも、みんなが鹿野さんの言う「自立」を当たり前に思えるようになれば、障害のあるなしに関わらず、生きやすい世の中になるんじゃないかな。
原作が、一番「バナナ」のくだりが面白かった(?)気がするので、原作もオススメです。
恐縮です