「あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。」を読んだ。
「あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。」 汐見夏衛 スターツ出版 を読んだ。
泣ける映画として話題になっていた「あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。」の原作。
特攻隊、恋愛ときたら、そりゃ泣ける話になるよね… でも、泣かせにくる話とわかっていても、やはり泣ける。
特攻隊として征く側の気持ち。生きていて欲しいと思う側の気持ち。どうしようもない。
これは、ぜひとも映画も見てみたい。
小説は百合視点で、百合の気持ちが説明的に書かれているけど、これを演技で表現するのは大変そう。どんな感じになっているのか楽しみ。
映画ではどうなっているのかわからないけど、単行本には書き下ろし番外編として「また夏が来る」という後日談の掌編がある。
百合が彰を想うように、同じ特攻隊員の石丸さんを想う千代ちゃん視点。
その中に出てきた、たった五文字の手紙がね、また胸をかきむしられるんですよ。
その五文字に石丸さんの千代ちゃんへの万感の思いが込められているのが伝わってきて。
しかも、それは封筒に入った手紙ではなく、紙切れを小さく折りたたみ、こっそり手渡されたもの。もうね、最後の泣きどころ。
本編の石丸さんの家族に宛てた手紙も素敵なんですが、この、たった五文字の手紙がね、グッとくる。
もう、すっかり石丸さん推しな私。
それを読んだ千代ちゃんの気持ち、皆様にも同じ思いを持って生きていただきたい。
私もそうありたい。
字が大きめで、1ページの文字数も少なめなので、読みやすいから、忙しい方にもオススメです。
恐縮です