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RUMBLE ランブル 音楽界を揺るがしたインディアンたち

去年日本で公開されていたのに、すっかりタイミングを逃していた「ランブル 音楽界を揺るがしたインディアンたち(Rumble)」。ネイティブ・アメリカンの伝統音楽が実はブルースやロック、フォーク、ファンク等に影響を与えている、根底に流れているとも言えるという視点で描かれているドキュメンタリー。

取り上げられているミュージシャンは、ネイティブ系として有名なザ・バンドのロビー・ロバートソンをはじめ、チャーリー・パトン、ジェシ・エド・デイヴィス、ミルドレッド・ベイリー、なんとジミヘンまで多岐に渡っており、伝統音楽のミュージシャンや歴史研究家による、リズムや鼓動の分析がなかなか面白かった。ジミヘンの生まれたシアトルにもネイティブ系の方は多いのだけれど、北西部(シアトル〜バンクーバー辺り)のトライブとは文化の違う南部のチェロキー族の血を引いているとは知らなくて、ちょっとビックリした。その昔、アフリカからの男性労働者と現地のネイティブ系女性の間に子供が産まれ、ネイティブよりはブラック系として(LAのケースではヒスパニック系との混血だとヒスパニックとして)生きた、生きざるを得なかったという厳しい歴史の現実も描かれていた。他にもブラック・アイド・ピーズが取り上げられていたり、若き頃のボブ・ディラン、ミックとブライアン等の映像もあり、見応え充分。タイトル「ランブル(Rumble、チンピラの喧嘩)」は、ロック史上、歌詞がひと言もないのに放送禁止となったリンク・レイの曲から引用されているとか。

とはいえ、画面にちょいちょい出てきては熱く語る、スコセッシの「ラスト・ワルツ(The Last Waltz)」を辛うじて知っている位の知識だと、展開の早さ、情報量の多さに誰が何やら話を追うだけでいっぱいいっぱい、要はフェイセズ(ロッド・スチュワート)って周りをことごとくジャンキーにして潰したアカン奴やん!という短絡的な結論に至った次第😅
会場の代官山晴れ豆、ライブハウスだけあってなかなか音と残響が心地よく、映画鑑賞するには贅沢な空間だった(09/24/2021)。

FYI: ランブル予告編🎬
https://youtu.be/k_GuURIHqB8

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