プライドと憧れと
スリランカは島国だからこそ、プライドが高い人が多いと言われている。実際に現地の人のプライドの高さについては、自分も生活したり、仕事をする上で感じ取ることが多いため、おおよそ本当のことなんだと思う。
それにスリランカの人は自国のものに誇りを持っている。だからこそ、サリーを着たら喜ぶし、バティックを着てても喜ぶし、キャンディアンダンスを踊ったら、キャーキャー言って喜ぶし、シンハラ語の歌を歌ったらめちゃくちゃ盛り上がる。
そんな現地人の反応を見ているからこそ、何かを選ぶ時に、基本的にはスリランカに関連しているものが一番なのだと思っていた。例えば、服で言えばプリントTシャツよりもバティックのほうが喜ばれるし、食べ物にしても日本食よりライス&カレーを食べている方が反応がいい。
しかし、ここ最近お偉いさんが職場に来るとなった時に「バティックのサリーか和柄っぽいサリーだったら、どっちが良いかな?」と聞いた。すると、皆口を揃えて「和柄っぽいサリー!めっちゃ綺麗だもん!」と言った。あれれ?そこはバティックサリーではないのか?と思いつつ、現地人がそういうのだったら、それに従うしかない。とは言え、何でも自分の国が一番って訳じゃないんだな、とその時に感じた。
ここ最近、スリランカが持つ島国が故のプライドと、逆に島国だからこそ持つ外国への憧れと、両方のバランスについて考える機会が増えた。どっちか、ではなく、どっちもだからこそ、そのバランスを見極めたいところだが、その糸口は一体どこにあるのだろうか…。
ふと、でもそれって日本も同じじゃないか?と思い出しだ。何だかんだ私も日本のことが一番って思っている所があるし、でも外国に対する憧れもちょっとはあるし…。でも日本とスリランカを同じと思いたくない!と急に自分の中でムキになってしまう所もある。
たぶん、そういう気持ちになるってことは、この仮説は的外れなことではないのだろう。
ホストファミリーや家にやって来たホストファミリーの友人たちが、私の部屋を隙あらばジロジロ見ようとするのも、多少なりとも外国とか外国人に対する興味の現れなんだと思う。(だけど、興味あるなら面と向かって興味あるって言って欲しいし、常にジロジロみられるのはしんどいし、男性陣も見に来るのは普通に恐怖)
本当は面と向かって「興味あります」とか言ってくれた方が、こっちも楽なんだけど、それは現地人としての外国への憧れと自国に対するプライドの両方があるからこその行為なのかもしれない。(そもそも、今の時代に戦国武将のごとく、面と向かって「興味あります」と言う人の方が少ないか…。)
とは言え、こういう事を考えると、結局自分の所にブーメンランがやってくる感じがある。やっぱり最終的にはどこの国も変わらないってことなのかな、と答えが出ない疑問に対して、大きな結論でとりあえず分かったフリをする。
そんな自分にたまには厳しくしなくては。ああ、今日も自家製アイスコーヒーが美味しい。
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