メキシコでビジネスすることの難しさと、「いま」感じる責任と僕たちが「目指す場所」
2015年。裸一貫でメキシコへ乗り込み、これまで多くの人の理解と応援と支えに恵まれ続けてきました。数々の無茶な挑戦を経て、僕たちEncounter Japanは2023年12月時点で90名規模の会社に成長しました。
従業員数の数は「企業の価値」でないと当然理解している一方で、メキシコ人や日本人の100名近いメンバーそれぞれが自己実現する場があり、社会に貢献する機会が提供ができていることは嬉しいことだし、Encounter Japanが実現したい世界に向けて日々貢献してくれる仲間が沢山いることを誇りにも思っています。
会社が大きくなっていく過程を通じて、より社会的に意義ある会社・集団に育てていくべく「攻撃」と「防御」のバランスを見ながら、これからも挑戦を続けていきたいと思ってます。大企業や歴史ある競合他社が躊躇し、足踏みしてる状況でも一歩踏み出せる勇気と、良い意味でのバカさを忘れずに(笑) そして謙虚にこれからも頑張っていきたいと思っています。
「会社を潰すのは、経営者のミス以外の何者でもない」
帰国子女でもなんでもない日本人の僕にとって、母国語でないスペイン語が第一言語であるここメキシコ。外国人である私がゼロベースから会社を興し、外国人と現地人のメンバーが集まってビジネスを立ち上げ、それを継続することは想定外のリスクが顕在することを痛感した数年間でした。
特にメキシコは労務関係や税務関係が極めて複雑です。それでいて毎年のようにルール改正があるこの環境下、自分の不勉強で痛い想いを幾つか直近で経験しました。「無知だったから」こそ「メキシコで起業する」という一見酔狂なチャレンジを踏み出せたものの、事業や組織が成長した先には、いろんな落とし穴が待ち構えていました。具体的な額や内容は控えますが、、金銭的にも精神的にもダメージを負ってます。早く傷跡をチラチラと見せて、武勇伝のように語れる日が来ますように。。
メキシコやラテンアメリカ地域の国々はビジネスチャンスに富んだ、未開拓かつ巨大なブルーオーシャン市場であるものの、まさに「予想だにしないパンチ」が振り翳されるリスクがあることを理解しておくべき。ということを「これから海外で起業したい」と夢を抱いて準備に励む若者に機会があれば伝えたいと感じています。
一方で、どれだけ注意喚起しようが自分が落とし穴に嵌まらないと、人っていうのは学習しないものなので(笑)。先ずはチャレンジして一歩を踏み出す。その過程で失敗やミスを色々と経験して、怪我を負って涙して、それらの経験を通じて様々なリスクや落とし穴を「自分の中での想定内」にしていくことが何より重要なんだと思います。そして大打撃を受けた際に踏ん張れるための「強い気持ち」と「諦めない理由」を社長や幹部メンバーが持っておく必要があることと、あとは不測の事態にキャッシュや知恵を蓄えておくことも重要だと痛感しました。
「経営者のミスで会社は倒産する」と言いますが、社長はきっと、経営者として俯瞰しながら様々なリスクを「想定」する必要があるんだと思います。連続的な挑戦と成長を繰り返しつつ、これらの想定の幅と深さを拡げていきながら盤石な経営をしていく。「会社を潰すのは外部要因ではなく、社内の不祥事でもなく、自分以外の何者でもない」ということを、改めて自分自身にも言い聞かせた一年間でした。
「殴られることに疲れたから、現状維持」という名の裏切りと停滞
100人以上の人員を、自分の目で追い続けることは不可能に近い。幹部以外のスタッフに対して目が届かなくなり、これまで経験したことのない不祥事や事件が発生し、僕だけじゃなく幹部メンバーも精神的に傷つく未来がすぐ先に待ち構えている気がしています。
新しいチャレンジをすれば、新しい問題が発生する。「準備不足で、社会で勝手にずっこけて」痛い想いをした苦い経験が脳裏に蘇ります。そうして「想定内のことを増やして賢くなった」自分は足踏みが上手になって、チャレンジしない選択をとって「やらない理由」を美しく説明する。
「現状維持したい」という気持ちも理解できるし、僕にもそれは見え隠れする。ただ企業にとって「現状維持」など存在しないし、現状維持を試みたところで向かう先は「停滞」を通じた「降下」しか待ち構えていない筈。
無茶なチャレンジの線引きは、20代の頃と比べて少しは学べたと思うので。会社経営が揺るがないように気を引き締めながらも、頼もしい幹部メンバーの力を目一杯借りながら既存事業の改善に日々着手し、新しいチャレンジを積み重ねていきたいと思ってます。
メキシコ・コロンビアで共に働くメンバーを募集しています!
長い創業期を経て、これからのEncounter Japanは緩やかではありますが成長期に入っていくステージです。既存事業においては抜本的な改善を繰り返しながら、新規事業や新拠点の立ち上げにも2024年に取り組む上で、共に私たちと働く日本人社員を募集していますので、お気軽に私のSNSもしくはinfo@encounter-japan.comまでメールやDMを頂ければ幸いです。
僕たちは100年続く、ラテンアメリカに旗を立てる日系財閥企業を目指します
Encounter Japanは会社売却やIPOなどのEXITを目的に存続していません。僕たちは中長期に渡ってビジネスの現場を駆け抜けながら、ラテンアメリカにおける日系財閥企業を目指します。「100年続くような会社にしたい」と本気で思っています。まだ僕だって35歳。人生を懸けて、Encounter Japanの経営にコミットします。
直近ではメキシコやコロンビアを中心としたラテンアメリカを主戦場として「人々の人生を豊かにする」仕事やプロジェクトに取り組みながら、規模の拡大を通じて「自分たちの仲間や関係者が思いっきり自己実現できる」環境を作り上げたい。
いわゆるIT系のスタートアップで体験できるような短期間での急激な成長を通じた様々な経験やストックオプション等のベネフィットは提供できませんが、これからの「ラテンアメリカと日本の新しい歴史を創る」という壮大な目標に、最高の仲間と情熱を捧げる日々は、手前味噌ですが充実した時間になると信じています。困難はつきものですが、痺れる瞬間も多々あることでしょう。「歴史に名を刻む」なんてのは大袈裟に聞こえますが、そんな会社・集団にしていきたいと思っています。
売上が増え、利益を出せるビジネスモデルと社会からの信頼を積み上げてきたからこそ、チャレンジできる幅も規模も大きくなってきました。もう、僕らは「何者でもない」フェーズを乗り越え、社会的な責任や存在意義を以て成長していく必要があります。
「楽しく、やり甲斐のある環境で働きたい」というより「会社をより楽しく、良い環境にしていきたい」と考えて下さるような方々を探していますので、もし理念に共感いただき、共に働くことに興味・関心がおありの方はお気軽にご連絡頂ければ幸いです!
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