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吉野町にて、気合いで水族館イベント

8時間の大移動

島根県海士町から、船→バス→電車の乗り継ぎしまくりました。

水族館用の荷物をもって行くので、移動だけでもなかなか体力いります。

今回の水族館イベントは、ご縁があった奈良県吉野町の移住体験スペースである三奇桜オーナーの南さんの協力のものと開催しました。

私が東京に住んでいた2023年の春に、この三奇楼で開催させていただいたのが最初になります。場所は変わりますが、吉野町では今回で2回目でした。

吉野町に流れる吉野川。今回で2回目の訪問。

紆余曲折を経て、開催!

今年(2024年)からは、本土で水族館イベントをしようと考えていませんでした。

というのも海士町で拠点ができて、それなりに忙しく過ごしているので、そんなに本土で頑張る必要はないかな、と思っっていました。

ただ、吉野町の南さんにはいろいろよくしていただいたこともあり、想うところがありました。

そこでプレイヤーになるのではなく、自分は企画と調整だけおこなって、本土の生き物屋さんにパスして何か生物観察会をやってもらおうと考えていました。(かっこつけていえばプロデュースをする)

代わりにやってくれる人は見つかったのですが、昨年度関わっていたメンバーも加えて喋っていると、あれやこれや話が展開されて、水族館もやることに。

やるとなったからには、開催です。

展示した生物を一部紹介

アユ

泳ぐ姿が美しい

吉野川漁協さんにご協力をいただき、展示させていただきました。
吉野では町魚となっていますが、天然は激減していると町の方から教えていただきました。ほとんどが放流したものだそうです。

カメ類

ニホンイシガメ
クサガメ

立派なサイズでした。

重さもずっしり。

前回訪れた時は、吉野川のあるエリアには外来生物であるミシシッピアカミミガメ(いわゆるミドリガメ)がかなりの数いたので、日本固有のニホンイシガメがいたのは嬉しかったです。

来館された方の中には、「これ吉野川にいるの?へぇ」といわれる町民の方もいました。そういう反応は地域で水族館をやっていてやりがいに感じるところです。

知ってる生物もいれば、知らない生物もいる。でもみんな地元の生物。だから来館者(町の人)が多少なりとも地域自然の理解が深めていけるといいなと思う。

この取り組みで想っていたこと

吉野川は、文献を調べても&実際に生物採集をおこなっても思いますが、明らかに過去数十年の河川の生態系とは大きく変わっています。

治水のためのダム・河川の護岸・外来のブラックバス・また、おそらく国内移入種ではないかと思われる大量のカワムツなど気になる点は多いです。

「吉野町史」に書かれている1970年代の生物調査記録と比較したり
実際に吉野川でフィールドワークをしてとれる生物を確認すれば
在来の生物が激減していることは明らかです。

子供達と採集しながら、吉野川の生態系を考えているおっさん(私)

水族館イベントが少しでもアラートとして町民の方がより良い環境への配慮はなにかを考えてもらえると良いなと思っています。楽しみながらでもよいので、自分たちの生活が河川の生態系に影響を及ぼしているということは子供ではなく大人の方々がまず考えておいてもらいたい。

それが今回の私の一番大きなモチベーションでした。
単に楽しんでもらうことは昨年度やってますし。

とはいえ、どこかの環境活動家のごとく大声でわめいて批判的にいえば伝わるものでもありません。一歩一歩ステップを踏んで伝えていくことが大事かなという想いでやってるところではあります。

子供達と、吉野川で採集した生物を一緒に観察する

手伝ってもらったスタッフの目視によれば、100人程度の来場があったそうです。楽しんでもらいつつ、なにかちょっとでも伝わっているとよいなと思います。

夕暮れ時の吉野川。

夕焼けが滲む、川の水面がキレイでした。

海士町には帰りました。
これから年度末までは海士での取り組みに集中していくことになりそうです。

でわでわ


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