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#オリンピック 2日目 #自転車ロード が教えてくれた #TOKYO2020 は「SNS五輪」

オリンピック2日目に予想外の盛り上がりをみせた競技があります。それは男子自転車ロード

10時過ぎに武蔵野の森公園をスタートし、17時過ぎに富士スピードウェイまで走る長丁場のレースは、TVでは放送されず、gorin.jpで英語実況のみで放送。日本人選手にメダル獲得もなかったのですが、Twitterでは大きな盛り上がりをみせ、同時刻にバレーボールや柔道や体操といった人気競技が開催されているにも関わらず、なんとTwitterのトレンド入りを果たしました。

このトレンドを見ると、「カラパス」「ポガチャル」といった選手の名前もツイートされており、いかにTwitterで自転車ロードが盛り上がったかが分かります。

レース中に調べて分かったのですが、今回の参加メンバーの中には1週間前まで開催されていたツール・ド・フランスを走っていたメンバーが数多く含まれ、ツール・ド・フランスの総合1位と3位のメンバーが表彰台に。つまり、ヨーロッパでも活躍するトップクラスのレーサーが日本でヨーロッパと同じクオリティのガチの勝負を仕掛けてくれたのです。

日本人選手も意地をみせました。特に新城選手は勝負どころの三国峠まで先頭集団に食らいつくなど奮闘。ワンチャンスを狙って勝負する姿勢をみせてくれました。

本場のレースと同じクオリティのカメラワーク

今回自転車ロードを観ていて驚いたのは、カメラワークです。日本人なら観たことがあるはずの風景が、とても美しく見える。そのことに衝撃を受けた人も多かったのではないかと思います。

そして、神社の境内をロードレーサーが駆け抜けていく画も話題になりました。

ヘリコプターが集団を追いかけ空撮する映像は、ツール・ド・フランスやジロ・デ・イタリアといった海外のロードレースが好きな人にはおなじみです。僕はずっとツール・ド・フランスのようなカメラワークで日本の自転車レースを撮影したらどうなるんだろうか、と思っていたのですが、まさかオリンピックで実現するとは思いませんでした。

嬉しかったのは英語実況を担当していたコメンテーターが何度も「日本の風景は美しい」と話していたことです。僕はツール・ド・フランスやジロ・デ・イタリアを観てヨーロッパの風景は美しいと思っていたのですが、海外の人からすると違ったようです。

試合後には海外の選手から「ツアー・オブ・ジャパンを走りたい」といったコメントも聞かれました。

自転車ロードの映像で映し出された日本の風景は、僕らが知っているようで知らない日本だったような気がします。もしかしたら、僕は本当の日本の魅力に気がついていないのではないか。自転車ロードを観終わってそんなことを考えました。

競技終了後にSNSで記録を公開

自転車ロードで興味深かったのは、競技終了後にStravaというSNSを通じて選手たちの記録が公開されたことです。例えば銀メダルを獲得したWout van Aertがどの区間をどのくらいのタイムで走ったのか、どのくらいの高低差のあるコースを走ったのかといったデータが全て公開されています。凄い時代になりました。

自転車ロードはSNSと相性がいい

僕は自転車ロードのTwitterでの盛り上がりは、箱根駅伝の盛り上がりと似ているなと感じていました。

風景を楽しんだり、他の人の反応を楽しんだり、選手のパフォーマンスだけでなく、レースにまつわる様々な人、つまりはレースを楽しんでいる人の反応を楽しむ。そんなTwitterを楽しむ人の琴線に自転車ロードは触れたのかもしれません。箱根駅伝のフリーザ様やリラックマを楽しむような余裕が自転車ロードの盛り上がりからは感じられました。

そして、自転車ロードの盛り上がりはgorin.jpでのみ放送されたというのも大きな要因だと思います。ネットでしか中継されないので、自ずとネットに対するリテラシーが高い人が集まった結果、Twitterでの盛り上がりにつながったのではないかと思います。discordやTwitterのspaceを使って解説する人もいたそうです。

もしかしたら、無観客でのオリンピックはいかにSNSを楽しむのか、という「SNS五輪」なのかもしれません。gorin.jpによってたくさんの競技が観れるようになった結果、テレビであまり取り上げられなかった競技が注目されることもありうると思います。SNS五輪の行方に注目したいと思います。

photo by Syuanciou

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