パワハラと会社都合退職 第一話
某日、某大手エージェント転職サイトから紹介を受けた某企業。
面接を受けると良い社風に高給料、初めての職種でも研修は約1年かけてしっかりするので是非入社してほしいと言われその企業を選んだ。
主な仕事は営業である。
入社直後は、上司と仕事終わりに話をしたり、アットホームな職場でここなら続けられるだろうか。と思っていた。
しかし、日々を過ごす中で少しずつ違和感が生まれた。
私には先に入社した先輩がいた、しかし彼は毎日朝から晩まで上司に叱られていた。
入社間もない自分から見てもその先輩にミスがある場面もあるが、それにしても怒りすぎだと感じた。
まず一言怒るのは仕方がないかもしれない。
でもミスをしたなら、次はこうしよう、ここを直そう。とアドバイスをする。
それが上司の責任だと私は思う。
見ている限りでは怒った後に出てくる言葉も全て怒りのみであった。
"人として""大人として"
人格を否定するような言葉も多かった。
入社して数ヶ月が経った頃、私は上司と出張に行くことになった。
業務自体にもやや不信感を感じる点はあったが、問題はその後だった。
取引先の1名、上司、私。3人で食事に行くことになり、飲みの席になった。
私自身、お酒が得意ではなく飲むと体調を崩してしまう。
しかし、接待のためお酒を飲んだ。
飲み会も終わるころ、
上司に"キャバクラに行こう"と言われた。
私自身そういう場は好きではなく、行っても楽しくないため断ったが執拗に誘われて、取引先の手前ついていった。
そしてキャバクラに行くと上司は1人で大はしゃぎ。
挙げ句の果てに
"この後、風俗に行こうか"と言い出したのだ。
それは営業も何も関係ない、行きたければ1人で行けばいいし接待というなら相手を連れて2人で行けばいい。
"行きません"
断った私にその上司が放ったのは
"キモっ"
耳を疑った。それはこっちの台詞だ。
その日はなんとか断り、出張も終え、また日々の勤務を続けていた。
毎日職場に響く怒号。
怒られている相手が私ではなくても、気持ちいいものではない。なんなら私まで怒られている気分になって、落ち込む。
あぁ、この会社辞めたいな。
そう思いはじめ、次の出張でなんらかの決心をしよう。そう考えていた。
第2話に続く
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