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【食|酒】バーの楽しみ方5 ウヰスキーの探求
バーはカクテル以外では、ウイスキーを飲む場と言っても過言ではない。ボクはバーではほぼウイスキーで通す。
そしてまたこのウイスキーが奥深い。
ウイスキーを始めとする蒸留酒は、舌が馴れないうちはアルコールがキツく大概は美味さを感じられない代物だが、味が判るに従い、薫り、辛味甘味、飲み方などに好みが出て来て、コレ! という銘柄に辿り着くまでに相応の修行期間がかかるのである。
※醸造酒と蒸留酒
醸造酒は原材料をアルコール発酵させてできる酒。日本酒やワイン、ビールなど。
蒸留酒は醸造酒を蒸留しアルコール分(エタノール)を抽出濃縮したもの。ウイスキーやブランデー、焼酎など。
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ただウイスキーの奥深い段階へ踏み込む前に、まずはその味を知ってみないといけない。その際、注文に困らないように最低限の用語は覚えた方がいいのだけど、ココで小難しいお酒の講義をするつもりもないので簡単に。
ウイスキーは大別すると下記が流通しているので、これくらいは覚えよう。
①モルトウイスキー
麦芽を原料とし、一般的に香りが強く個性的な傾向。
ちなみにボクの良く飲む「シングルモルト」とは一つの蒸留所だけで作られたモルトウイスキーの意味である。
②グレーンウイスキー
穀類を主原料とし、一般的に香りが軽く没個性的な傾向。マニア以外は覚えなくてもいい。
③ブレンデッドウイスキー
上記①を味のベースとして②を混ぜてバランスを整えクセなく飲みやすくしたもの。一般的に知られるウイスキーは大概コレ。
④バーボン
トウモロコシを中心とした穀類を原料とし、アメリカのケンタッキー州バーボン郡で定められた原料配合率や使用する熟成樽などを指定された製法に基づいたもの。
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さて、まず初心者は有名銘柄のブレンデッド、ワンショット600円~1000円くらいのウイスキーを飲むことをオススメする。
何よりブレンデッドはシングルモルトなどと比べ流通量が圧倒的に多いため比較的安価なモノが多く、いろいろ試してみるとよい。
最初は「飲みやすいウイスキー」と元気よくオーダーしておけばほぼ間違いなくブレンデッドウイスキーが供される。
そのバーテンダーが正直者ならおそらく〈バランタイン〉や〈シーバスリーガル〉が提示されるので、また元気よく「バランタインファイネストをお願いします」と即答しよう。このウイスキーは安い上に、飲みやすくバランスの優れたウイスキー入門の名品なのである。
そして必ずここで「飲み方は?」という質問が来るのだが、遠い何かの記憶を頼りに、自信なさげなか細い声で「み、ミディアムレアで」とか当てずっぽうに回答しないように。質問の意図が分からなければその場で聞けばよいが、この場合はウイスキーに対する加水の有無を聞かれている。
まだ舌が慣れないうちやお酒が弱い方は「水割り」または「ソーダ割り」と注文して軽くウイスキーの風味を、慣れてきたら「ロック」と注文して、飲み始めのストレートに近いパンチ力と、徐々に溶けてゆく氷により変化してゆく味や香りを楽しめばよい。
まあ慣れと体調と、あとは好き好きである。
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もちろんブレンデッドウイスキーにも様々な銘柄があるのでこのままブレンデッドの分野で探求を続けてもよい。
しかしもしキミがウイスキーの味に馴染み、更に探求心のある御仁であるならば。そのブレンデッドの味を作る様々な蒸留所の原酒たちに興味が湧いてこないだろうか?
そこからがシングルモルトの世界の始まりである。
つづく
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