【食|麺】冷やし中華4 ミヨちゃんの想い出
その4
チルド麺。
幼いボクの想い出の味、つまりボクと冷やし中華の関係性を作り出した元凶は、この手のチルドのパック商品だったような。そう3食入りのヤツ。
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ちなみに男というものは幼なじみとのお医者さんごっこで性に目覚めるものだが。幼いが故ミヨちゃんの無邪気な荒療治によって、性への目覚めが心の傷となり、そんな軽いトラウマに起因してその後に妙な性癖を獲得したり、性に臆病になる者もいると聞く。
かように幼少期の経験が、その後の人生に及ぼす影響は大きいのだが、そこから逃げるように生きても、勇ましく挑み続けても、いずれ必ずつきまとう問題である。ならば私は立ち向かおうと挑み続けて、永らく心の傷を深く広くしてきたのである。
しかしボクも既に立派なオトナなのである。幼なじみから受けた性の手ほどきなんて遥か太古の話。今では逆にお願いしますと土下座も厭わない勢いなのである。
待ってろ!ミヨちゃん!!
カニカマとキウリ、醤油とラー油で味付けした鳥ササミ、ちょっと厚めの錦糸卵。ハムと紅生姜を買い忘れたがしかし、ボクが設えたそれなりの衣装を纏い、らしい一品に仕上がる彼女。
さてさてさて?久々の再会と多少の下心で、ついつい勇みがちになるボク。いそいそとビールを取り出そうと冷蔵庫を開けた瞬間。先ほど片付けた残り2食分の、そのパッケージが目に留まり、そこに書かれた文字に強烈な違和感を感じてしまう。
ん?冷し生ラーメン?
み、ミヨちゃんじゃないじゃん!!
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