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オーケストラスコア

レッスンの生徒さんがベートーヴェンの第九を吹いてみたい!と仰ったので、私の手元にあるパート譜を持っていくことにした。折角だからこのパート譜をより楽しむためにスコアも持っていってみようかと第九のポケットスコアも持っていった。

スコア=総譜なので、全てのパートが書かれており、スコアだけでも勉強になるし、曲を聴きながら目で追うだけでも楽しい。が、なんせ細かい。あまり音楽に興味がない人に見せると「難しいね…」と一言返ってくるだけである。

パート譜を見せると、生徒さんは「これが第九ですか☆」とテンションが見るからに上がる。めっちゃ素敵。うれしい(笑)
その方は第九を歌う一般募集枠などがあれば率先して参加される方で、何度か第九は歌ったこともあるようだ。
パート譜と一緒に「これも折角だから持ってきたんです」とポケットスコアを渡すと「えー!これオーケストラの楽譜ですか!?」と驚かれた。スコアは見ながら吹くには小さすぎるのでパラパラと見ていただき、パート譜を吹く時間に移った。とりあえず4楽章の一部を持ってきていたので、ご自身で吹かれたり「ここってどんなのですか?」と聞かれた箇所を吹いたりした。

レッスンが終わり、駅で別れようとしたときに、
「よかったらそのスコアお借りしてもいいでしょうか…」

えー!!!!スコア!?
個人的に意外過ぎる申し出で、一瞬「え…」と変な間があったのだが、折角好きな曲で、興味があるなら是非見て欲しいと思い、貸すことにした。

そうか…オーケストラスコア…オーボエだけ吹いていたら確かに触る機会はないか…大学のオーケストラの授業で演奏する曲が決まればスコアを購入し、実践していくという日常の中ではスコアは当たり前の存在やったわ…
スコアに対する純粋な好奇心を表された生徒さんがとっても素敵で忘れられないです。
私も中学の吹奏楽部で、コンクールの課題曲のスコアを初めて見たとき見方わからんかったなぁ…縦に読むのか横に読むのかで迷ったわ。(両方向に読むもんです!)

無事に返ってくるならいくらでも楽しんでほしい。
自分にとって当たり前のものが人にはすごい新鮮なことって多分沢山溢れてるんやろなぁ



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