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コミュニケーションの中間領域を支配する方法

前回の続きである。

コミュニケーションの中間領域を支配する方法は、ズバリ一つしかない。それは、「ほどよい打ち明け話」をすることだ。特に、ほどよい「ネガティブな話」がいい。

ここで重要なのは「ほどよい」ということだ。人は「深刻な打ち明け話」は嫌うが、「ほどよい打ち明け話」ならむしろ喜んで聞いてくれる。

では、「ほどよい打ち明け話」とは何か?

いろいろあるが、例えば「自分の病気」について話すことである。自分の病気が余命一ヶ月などの深刻なものでなければ、相手も興味を持って聞いてくれる。
だから多くの老人は病気の話をするのだ。病院が老人で賑わっているのもそのためである。彼らにとって「病気の話」は、コミュニケーションの中間領域を支配する格好のツールなのだ。

人は、年を取れば取るほどコミュニケーションの中間領域が多くなる。ところが日本人——特に男性は、コミュニケーションの中間領域が苦手なため、孤独になることが少なくない。だから、孤独な老人男性が多いのだ。
これは諸外国とは大きく違う。諸外国の男性は、老後に備えているためか、若いうちから「コミュニケーションの中間領域を支配すること」を心がけている。

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