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これからの時代の文脈はノルウェーとフィンランドに向かう

『エクス・マキナ』という映画の冒頭で、主人公の青年は、GAFAの創業者的な設定の大富豪の別荘へ、ヘリコプターで向かう。何時間もフライトが続く中、主人公はパイロットに「別荘まであとどれくらい?」と尋ねると、パイロットは笑いながら「きみはもう2時間前から別荘に着いているよ」と答える。つまり、その大富豪はとんでもなく広大な土地を所有しているのだ。その超巨大な土地の山奥に、ぽつんとした別荘をかまえている。

ぼくは、これからの時代の文脈を読むのに、この映画はきわめて重要だと考えている。この映画に描かれている設定、キャラクター、テクノロジー、エピソードは、我々の社会がこれから直面するだろう問題を象徴的に描いているからだ。そのため、格好の思考材料になる。

この映画には、これからの時代の文脈を読む上でいくつものヒントが隠されている。その一つに「大自然の取り扱い方」がある。この映画に出てくる大富豪が、有り余るお金を使って購入したのが「大自然」だった。それは、これから大自然の価値がますます高まるということを暗示していると思う。この映画の大富豪のように、実際に大自然を所有する人も出てくるだろう。

そう考えると、今はまだ安価な「大自然」つまり田舎の地価が、これから値上がりするのではないだろうか。では、値上がりしそうな大自然とはどこか? まず思い浮かぶのは、『エクス・マキナ』にまさに出てくるノルウェーだ。

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