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戦争とは何か?

人間にとって戦争はさまざまな意味があるが、いにしえより変わらないのは、それが「サスティナビリティを希求する行動の一つ」ということだ。人は、人類の繁栄と永続を願って戦争をする。

どういうことかというと、戦争で戦う相手が、人類の繁栄と永続を阻害するものだと考えるからだ。そのため、戦争は長い間合法で、否定される類いのものではなかった。それが否定されるようになったのは第一次世界大戦がきっかけだ。ここで初めて戦争が近代文明と合体した。近代は18世紀の前半にはすでに始まっていたが、それが100年近くかかってとうとう戦争と融合するまでになったのだ。

具体的にいうと、戦争において「鉄道」が重要な役割を果たすようになった。鉄道のおかげで、武器が戦線に滞りなく運ばれるようになったのだ。おかげで、戦線が膠着するようになった。なぜなら、小競り合いで負けても、人と物資が鉄道によって続々と補給されるので、前進も後退もままならないからだ。

そのため、戦いの主戦場は必然的に戦線ではなく「工場」になった。工場さえあれば、武器を作り続けられるので少なくとも負けはないからだ。また、兵士ももちろん重要なので、どこの国でも「産めよ増やせよ」がスローガンになった。人口の多さは、そのまま国力となる時代が幕を開けたのだ。そのため、ほどなくしてベビーブームと、その後の人口爆発を招くのである。

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