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6月下旬から続く九州豪雨「高齢者関係施設8ヶ所で浸水が確認され、被害は継続…」

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*****令和5年7月12日(水)第1022号*****

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6月下旬から続く九州豪雨「高齢者関係施設8ヶ所で浸水が確認され、被害は継続…」
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 6月下旬から、九州地方では主に北部の福岡・佐賀・大分の各県を中心に、線状降水帯が相次いで発生したこと等が原因で、現在に至るまで記録的な大雨が、断続的に続いている。

 加藤勝信厚生労働大臣は、昨日(7月11日)の記者会見=写真は6月13日の会見の様子・厚労省HPより=で、被害状況について言及し「高齢者関係施設8ヶ所で浸水が確認されている。依然として被害が継続しており、利用者が一部避難をしていると承知している」等と、警戒体制の継続等を呼びかけた。

 ※【弊紙注「線状降水帯」=大雨をもたらす原因は積乱雲だが、この積乱雲が連続して発生し、上空の風の影響で帯のように連なると「線状降水帯」となる。積乱雲が1つであれば雲が風に流され、雨は一時的なものになる

 ※【しかし、積乱雲が帯のように連なった「線状降水帯」の場合は、長時間にわたり大雨になる。同様に、大雨を示す表現として「ゲリラ豪雨」がある。こちらは、大気の不安定な状態により、突発的に起こる局地的な大雨のことを指す

 ※【「ゲリラ豪雨」は、1つの積乱雲によって発生するため、狭い範囲で、急に激しい雨が降るが、1時間ほどでおさまる。つまり「ゲリラ豪雨」は一時的な大雨をもたらすのに対し「線状降水帯」は長時間の大雨をもたらすので、2つは大きく異なる

 この「九州地方の大雨による被害」に関する、加藤大臣の記者会見の発言要旨は次の通り。

 大雨の被害状況について。6月29日から、九州を中心に大雨が発生している。まずは、被害に遭われた方々に心よりお見舞いを申し上げます。本日(7月11日午前)8時現在、厚生労働省が把握している主な被害状況について申し上げる。

 水道については大分県の2つの市、中津市と杵築(きつき)市で現在、140戸が断水中で、応急給水で対応しているところだ。医療施設については、福岡県において6施設で一部浸水が確認されたところだ。

 現時点ではそのうちの、5施設では水がすでに引き上げたということだ。また、うち1ヶ所では停電が続いており、電源車および自家用発電機での対応を行っている。社会福祉施設については、高齢者関係施設8ヶ所で浸水が確認されている。

 また、障害者関係施設では停電・断水が発生しているが、停電はすでに解消されたとのことだ。高齢者関係施設では依然として被害が継続しており、利用者が一部避難をしていると承知している。

 大雨により今後、被害が拡大する可能性もあることから、引き続き万全の警戒をお願いしたい。また総理からは、自治体とも緊密に連携し、人命第一の方針の下、災害応急対策に全力で取り組むことへの指示があった。

 さらに「被害の拡大防止の措置を徹底するように」との指示もあった。これを踏まえ、厚生労働省として今後とも自治体との連携を密に行い、引き続き被害等の状況把握、そして被害に遭われた方々の支援に万全を期してまいりたいと考えている。

◇─[後記]─────────────────

 報道によれば、九州地方では現在も大雨が継続しています。福岡県久留米市では、本日(7月12日)午後0時5分、市内の山間部等の住民を対象に、5段階の警戒レベルで最も高い「緊急安全確保」を発令したそうです。

 大雨により、今後も土砂災害の発生や、雨が降っていなくても、被害を受けた地域の住民の皆さんは、猛暑の中での復旧活動を強いられます。加藤大臣も会見で発言していますが政府には、これらの被害等への対応を、迅速に実施してもらいたいと願います。

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