僕の半生(反省)2

とある日先生に呼び出された
なんだろうと思い職員室へ行くと
「お前の学力では志望校は無理だぞ」
「志望校を変えることはできないのか?」
と言われた
僕は全く理解ができなかった

ふと帰りの会で友達の書いたものを
思い出した
「あぁそうですか」
「じゃあどうすればいいですか?」
先生は
「〇〇高校は定員割れしているし
そこならいけるんじゃないか?」
そういうと、僕は
「じゃあそこに変えます」
「...そうか」
そういうと先生はほっとした表情を見せた

「じゃ部活行ってきます」
「お前は部活引退しているだろ」
「暇なんで」
そういって僕は職員室を出た」

先生の考えは信用できない
どうせあと2,3か月で別れるんだから

本当に心配しているのは先生自身のことなんだろう
どうせ自分の生徒に高校を落ちたという生徒が出てしまうと
評価がさがるのが嫌だから別の高校を選べっていったんだろうな

べつに僕はどこへ行ったっていいからいいけどね

僕のお父さんはこの時病気だった

お母さんは必至に働き家族を養っていた

お父さんの病気は
腰が悪くなる病気 つまり動くことができないのだ
仕事はしたいと言っていたが動けない
病院にもいかないといけないし
お母さんに養ってもらわないといけないという
父の威厳みたいなものを失わされている
つらかったのだろう
僕の受験前にさらに病気が重なり
亡くなってしまった

お父さんがいなくなり
僕は大好きだった部活もいかなくなった

10日後の受験まで家を出なかったくらい

お父さんが亡くなって
2日くらいたったころ
おばあちゃんから「勉強どんなね?」
と言われたときに何とも言えない緊張感みたいなものに襲われた
おばあちゃんは2日前に大事な息子を亡くしているのに
僕の心配をしている
「全然してないよ」
そう答えると
「勉強はせんでもいいけどお母さんには迷惑かけんことよ」
そういって僕の部屋の扉を閉めた

僕のお母さんは片親になった

滑り止めの私立高校に受かった僕は中卒という肩書になることはなくなった
お母さんは
「合格してよかったね」
そしてお婆ちゃんからは
「県立が本番やからね」

県立はどうも難しいらしい

少しは勉強したほうがいいのかなと思い
少し勉強した

受験当日
「今日は焼肉にしようね」
お母さんがそういって僕を送り届けてくれた

僕は試験会場について心が折れた
周りには全く知らない人だらけ
見たことない人同士が仲良くしゃべっていた
友達も全くいないし
部活の試合で見たことある人は2、3人程度

こんなとこ行っても意味あるのか?
あきらめよう
楽しいことなんてなんもないよ...

そう思っていたがふと
「お母さんには迷惑をかけるな」
お婆ちゃんの言葉を思い出した
さすがの僕でも私立より県立のほうが
負担が少ないことぐらい知っている
だが手遅れだ

僕はほとんど勉強をしていない

そしてテストは終わった

合格発表まで7日間
友達と遊んで、自由な時間を過ごした

合格発表当日
インフルエンザの時期ということもあり
あ母さんが一人で見に行くということになった

結果は合格

僕はリビングで寝ていると、お婆ちゃんが泣きながら家に上がってきて
仏壇に手を合わせていた
「あんたの息子はよくやったよ」
泣きながらお父さんに感謝しているお婆ちゃんを見て
僕は悲しくなった

僕は本気でやってないのに
受かったから

なんか裏切ってしまったような感覚になった、

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