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音楽語の習得。

先月から編曲を習っている。
もともと「編曲とはなんじゃらほい?」という感じだったのだけれど、友人に歌とギターだけの曲にちゃんと伴奏をつけたいと話したら「それは編曲だよ」と導いてもらったのだった。

先生について週に一度、一時間。教わるたびにビックリしている。
「Am7 は何の音でできているか」「このコード進行はどのスケールから由来しているか」「この音とこの音は何度の関係にあるか」、先生から聞かれることにことごとく答えられないからだ。

40歳を越えていい大人になってから、こんなにも分からないことがあろうとは。しかも僕は中学生の頃から歌っていたし、作曲も長く続けている。それなりに音楽に触れてきたつもりでいたけれど、こんなにも知らないことがあったとは。

あんまり分からないので、うちの壁にはカンニングのための図表がいっぱい貼られることになった。毎回これまでに触れることのなかった音楽の扉を開いて見せてもらっているような不思議な気持ちになり、終わった後は決まってへんな汗をかいている。

音楽後の習得

矢継ぎ早に繰り出される質問に誤答するうちに、編曲は英語を話せるようになるのと似ているなと思った。

英語も人から話しかけられて、タジタジするうちにいつのまにか耳が慣れ、口が慣れ、話せるようになってしまう。そんな感じで、いままで使ったことのない用語や理論を使っているうちに、だんだん頭の使い方が変わっていく感じがする。

歌やギターを習うときは、とにかく使える=演奏できることを目指すけれど、編曲は脳や身体のもっと奥深いところから「音楽語がペラペラになる」ところを目指している感じがする。

学生時代は、解答を間違えるたびにいやな思いをしたものだけれど、いまはできないことが楽しくて仕方がない。間違えたところほど記憶に残るし、意識がグッと入るのがわかるからだ。

ジャズを演奏する先生は「音楽は間違えたところからが面白い」と言っていた。僕はほとんど聞かないけれど、ジャズはその場で即興的に曲をつくる音楽ときく。そんなふうに即興的に音楽できる柔軟なからだに、僕は作り変えられているのかもしれない。そうだといいなと思う。

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