見出し画像

赤ちゃんを抱えて食べると、味が消える?説。

赤ちゃんが来て以来、夫婦で交代して食事をとっていたのだけれど、最近落ち着いているので、二人いっしょに食べられる日が増えた。いっしょに食べると団らんという感じがしてうれしいし、一人で食べるよりおいしい。

けれど、ひとつ気づいたことがある。それがタイトルになっている「赤ちゃんを抱えて食べると、味が消える?説」だ。

夫婦二人でごはんを食べるとき、赤ちゃんは「元・バスチェア」だった座椅子に座らせている。

この椅子は二月に「じごくのバスタイム」を経験して以来、すっかり陸の子となって活躍しているのだけれど、しばらくすると、赤ちゃんは飽きてきて「HOWEVER」をはじめる。

そんなとき、僕たちはだいたいパスタやら味噌汁やらを口に運んでいる。でも、あんまり目をキラキラさせて「HOWEVER」するので、ついつい「しかたないなぁ」と抱っこしてしまう。

僕の場合、左のももに赤ちゃんを乗せて左腕で抱える。こうすると右手は自由に使えるから、熱い汁物でなければだいたいなんでも食べられる。

ところが、食べること自体は問題なくできるのだけれど、なぜか味が落ちる。奥さんに抱っこを変わってもらうと、味わいが戻ってくる。自分だけかと思ったら、奥さんもそうだった。

それは携帯を見ながら食事をする感覚に似ていた。意識の何割かが「食べる」ことから外れてしまっているあの感じ。

腕はおなか側に回して、赤ちゃんの体をしっかり支えているからそれほど気をつけなくても大丈夫。と、自分では思っている。それでも携帯によそ見しているのと同じくらい、味が落ちる。それだけ意識を赤ちゃんに持っていかれているらしい。

そう考えると、食事以外の場面でも僕らは自覚していないところで赤ちゃんを意識しているのかもしれない。自分で考えてやっているわけではないから、本能的なものが働いていることになる。それが「親」というもんなんだろうか。本当ならすごいことだ。

赤ちゃんと暮らすようになって、抱っこする腕やスクワットしてあやす脚に常に筋肉痛があるのだけれど、それ以外にも無自覚に使っている部分があるのかもしれない。妙な疲れ方をすると思っていたのもそのせいか。

そんなふうにして、赤ちゃんをきっかけにして、僕らの体も意識も変えられていく。その先にいるのは、いままでとは全く違った自分たちかもしれない。

記事を読んでくださって、ありがとうございます。 いただいたサポートは、ミルクやおむつなど、赤ちゃんの子育てに使わせていただきます。 気に入っていただけたら、❤️マークも押していただけたら、とっても励みになります。コメント、引用も大歓迎です :-)