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雨森と網走旅~聖地巡礼で初めてわかった網走という街とその歴史の話~

 皆様、網走と聞くと何をイメージしますか?

 まずどこにある街なのか知っておられますでしょうか。北海道にある街というのは知っていても、実は東の端にある港町だとか、晴れてる日には知床岬が見えるとか、その先に北方領土があるとか、そういう地理的な事って知らないというか興味のない方がほとんどだと思います。

 かくいう僕もまったく興味ありませんでした(笑)

 これまで北海道には一度しか行った事がありませんで、しかも札幌だったんですよ。札幌から先って正直何があるかよくわかってなくて、北の端に稚内があるって事は桃鉄知識で知ってたのですが、やっぱ少しあやふやで、まあでも人生で行くことはないだろうしいいやくらいに考えてたんですよ。

 それが何の間違いか(失礼)、3/19から二泊三日で網走に行ってきまして。

 きっかけはなんだったのかと言いますと、まずはこちらの画像をご覧いただきたいのですが。


 これは雨森小夜さんというVtuberの方の配信画面ですね。いや~お顔が可愛らしい。

 でもなんか妙だと思いませんか?普通Vtuberの人って例えばお顔に似合う可愛らしい背景を用意したり、絵師の人にお洒落な部屋を作ってもらって自室で配信してる風にしたりと、いろいろ趣向を凝らすわけですが…。

 この人、なぜか背景が網走駅前なんすよ(笑)

 別に網走市の観光大使とか、網走市が地元のVtuberというわけでもなく、マジで何も関係ないのに背景が網走駅前なんですよ(笑)

 雨森さんどうやら自分を罪人にするのが好きらしくて、まあこの時点で何言ってんのかよくわかんないんですが(笑)やたらと逮捕されて独房に入れられるみたいなネタをやりたがったり、時には独房を背景に配信し出したりと、あの多分ガチの変人なんですよね。

 まあ顔と声が可愛いのでオールオッケーなのですが。

 ともかく僕は彼女の配信が好きでずっと追っかけてるのですが、不思議な事にですね、ずっと見続けてるとある感情が浮かんでくるんですよね。

 網走行きてぇ…。

 これが所謂パブロフ効果ってやつですね(笑)どこにでもある駅前に好きな女の子がいるだけで、まるでそこが聖地に思えてしまう。

 しかも網走って調べてみると若干行きやすいんですよね。僕の場合旅行に詳しい友人がいてそいつにチケットを手配してもらったんですが、意外に東京からだと飛行機一本乗れば行けるんですよ。羽田から女満別空港行きの飛行機に乗り、そこから網走行きのバスに30分揺られれば到着。

 地方の人は一回札幌に行ってから乗り換えないとダメかもわからんのですが、僕からするとお金さえ出せば簡単に行けちゃうところだとわかってしまい、こりゃ行くしかねえなと。

 ちょうど会社の都合で3連休取らされた日があるし、ちょっくら行ってくるか!ということで、旅行を決めたわけです。

 ちなみにこれがグーグルマップを適当にスクショしただけの網走市街なのですが。


 実は網走って結構栄えた街でして、広い範囲に住宅街や店、学校や施設などがある。網走で暮らしていて面倒な事と言えば映画館が遠いって事ぐらいで、他のものはこの街でわりと済ませられるくらいには発展してます。

 一方でやはり北海道。毎年のように熊が出るらしくてですね。


 これとか市街地からはさして遠くない場所らしく、夏だからかもわからないんですが全然山でもない場所に平然と現れているようで、まあちょっと怖いじゃないですか(笑)

 そもそも北海道って明治時代に開拓された土地でありまして、三毛別羆事件でもお馴染みですが実際に熊がいて、熊との格闘の中で発展していった場所でもある。

 おまけに寒さ。3月も下旬になろうとしているのに行った時の最高気温0℃ですよ(笑)びっくりしたんですが、晴れているのにも関わらず歩いていると普通に手が寒さで動かしにくくなっていくんですよ。しかもそこかしこに雪が積まれていて、一向に溶ける気配がない。

 でこの寒さというのも行く前になんとなく予想は付くじゃないですか。東京はもう20℃近くなっているのに網走は0℃。おまけにまだ冬眠しているだろうが熊もいる。というところで若干引き気味ではあったのですが…。

 雨森ファンの皆様、こちらをご覧ください。


 ありましたよ!あの駅が!

 雨森さんが使ってる画像にあるホテル+列車とかいう広告はなかったのですが(笑)それでも僕らがいつも雨森さんの配信で見ていた網走駅が、着いて早々拝めたわけであります。

 正直ちょっと感動しましたね。あんな意味のわからない、Vtuberとしてどうなんだみたいな雨森さんの背景で感動する日が来るとは(笑)

 しかも網走という街、歩いてみると意外と撮れ高高くてですね。


 少し離れた場所に野球場がありまして、雪で埋もれまくってて中に入る事すらできなかったのですが(笑)ともかく雪国にも野外スポーツできる場所があるんだとわかったり。


 網走には刑務所だけでなく裁判所まであるんですよ。


 あとなんと言っても港。網走には毎年ロシアから大量の流氷が流れ着くらしく、船に乗って流氷割りを見れるツアーなんかもあります。実際乗ってみて #雨森と網走 タグに動画を上げさせていただいたので、良ければご覧ください。

 橋を渡ったところには図書館があり、網走や北海道の歴史を調べる事ができます。


 僕はよくアニメの聖地とかに行って街を歩きまくり、図書館でその街の歴史とかを調べるのが好きなのですが、北海道って明治以降の歴史しかないんですよ。

 皆様ご存じのように北海道って元々アイヌ民族の土地でありまして、明治時代以降からだんだんと本州の方々が移り住んでいった。だから地名も一見すると意味わからなかったり、かと思えば札幌の隣に北広島市という、広島?みたいな土地があったりするのですが、例えば網走なんかはアイヌ語をそのまま漢字に当てはめた土地ですし、北広島は広島の方々が集まったから「北の広島」と、北海道の土地だけ他の地域とは由来とかも違うわけです。

 なんとなくは知っていても歴史の本とかをちゃんと読んでみると驚く事ばかりでして、例えば本州から移り住んだ人が北海道の各地までどうやって来たと思います?当時って、道路みたいなのもないんですよ。本州って一応昔も街道とかはあったらしいじゃないですか。でも北海道はアイヌ民族しかいなくて、アイヌの人達も各地に集落みたいなのを作って暮らしていただけなので、道という道はないんですね。

 当時本州から移住してきた人々は、家財道具を自分で背負いながら道なき道をひたすら歩いたそうです。しかも北海道の寒さもほとんどみんな知らない状態なので、行く途中で凍傷で指を失ったり、または命を落としたりしながら、命からがら宛がわれた土地までたどり着いたと。

 しかもたどり着いても、そこに村や畑はないんですよ。自分達で一から作るしかないんです。リアル『サクナヒメ』ですよ(笑)いやもう笑い事ではないんですが。

 北海道ですから、畑を耕すにしても冷害なんかがあるわけです。不作によって大勢の方がお亡くなりになったり、それに加えて先ほど書いた熊の脅威ですか。何しろヒグマってマジでそこらにいるらしいので(笑)その苦労はとても想像できない。

 そもそもなぜ北海道に人が大量に送り込まれたかなんですが、それが網走刑務所にも結構関係してくるんですよね。

網走監獄


 正直、網走刑務所がなんで作られたかなんて興味なかったんで知らなかったんですよ。

 日本の重罪人が集められているというイメージだけはあって、まあやっぱ寒いとこに作って凝らしめてるのかな~としか思ってなかったのですが、実際の理由はもっと深くて闇が深い。

 網走に刑務所ができた理由、それは道路の開拓とロシアからの防衛の為だったみたいなんですよ。

 先ほども申しましたように、網走の近くには北方領土がある。この北方領土って元々は日本の土地だったわけなんですが、この北方領土の先にロシアがある。小さい島をいくつか隔ててはいますが、意外とロシアと距離が近いんです。

 歴史の授業で日露戦争習ったじゃないですか。明治時代初期って、ロシアからの脅威に日本が警戒している段階だったらしいんです。でロシアが日本に攻め入る場合、どこから入ってくるかというともちろん北海道から。

 そして北海道は当時日本政府の手がほとんど入っていない状態なので、一度入られたら守りようがないんですよ。北海道を抑えられたらどうなるかというと、マジで目と鼻の先にロシアの拠点を置かれ対処しなければならなくなる。ロシアから北海道はまだ北方領土などの小さな島があるだけなので基地とか置きにくいですが、北海道は広大なだけに本州に攻め入る準備を目と鼻の先でされてしまうわけです。

 そこで日本政府、山縣有朋という『西郷どん』にも出てきた偉い人が考え出したのが、「罪人に北海道の道路を作らせる」でした。日本各地から罪人を網走刑務所に集め、そこから本州に繋がる道路を作らせた。

 その経緯を網走監獄で初めて知ったのですが…まあ非人道的というか、過酷なんてもんじゃなかったようで。

 何しろ集められた1200人のうち200人以上が工事中に死亡。突貫工事で工期も短かった為墓を作ってやる事もできず、その場で埋めるのみだったようで。

 まあ要するに何で罪人にやらせたのかって話じゃないですか。こんな過酷で厳しすぎる労働、強制的に連れてこられなければ働き手がいない。払える賃金もそんなにない。なら罪人にやらせてしまおうというそういう魂胆ですよね。

 それを非人道的と見るか罪人だから仕方ないと見るかはそれぞれだと思いますが、何にせよこういう歴史があったというのは事実なわけです。

 北海道の開拓の歴史というのが生半可なものではなかったというのは伝わってきましたし、こういうのを知る機会ができたのは良かったですね。

 ちょっと話を変えましょうか。網走監獄の横にはお土産屋さんがありまして、実を言うとこの土産屋さんに来るのが旅の目的の1つでありました。

 僕はね、これが欲しかったんです。


 網走帽子ですね。まさかこんな種類があるとは思いませんでしたが(笑)どれもかっこいい。

 あとTシャツとかも買ったのですが、この網走監獄関連のグッズって我々雨森ファンからすると非公式グッズみたいなとこがあるじゃないですか。でもこれ通販はしてないんですよ。買うなら現地に行って買うしかない。

 買う時に「網走帽子がどうしても欲しかったんですよ~。でも通販では売ってないじゃないですか~」みたいな話をなんとなしにしたらお店のおばちゃんが意外と食いついてきて、「ホームページ作ったら?」とか「ホームページのリンクを網走監獄のホームページに貼らせてもらったら?」みたいなアドバイスをさせていただいたので、もしかしたら近々通販で買えるようになるかもわかりませんが、とりあえず今のところは現地でしか買えないので良ければ網走行った際には買ってみてください。

 …というぐらいかな?行ってみた感想としては結構楽しめました。観光名所もありますし、食事するところも結構ありますし、あと僕が泊まったホテルには温泉が付いていて、ホテルにいても楽しめましたし。

 今回冬に行ったわけですが、夏は夏で面白そうかなとも感じます。聞いた話では5月でもロシアから流氷が来るらしいですし、怖いのは熊くらいですが(笑)まあ言っても人気のない道に行かなければ恐怖はないので安心です。

 雨森ファンの皆様も、そうでない皆様も、是非一度網走に行ってみてはいかがでしょうか?

 今回はここいらで終わりにさせていただきます。次回はセ・リーグの順位予想でもしようかな?しないかもわかりませんが一応その予定でいます。

 今回も最後までお読みいただきありがとうございました!それではまたお会いしましょう。



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