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企画職向きの資質15個と、AIが代替えできない資質【企画のプロの話(2)】

初めまして。制作・マーケティング業界の片隅に生息する佐藤と申します。

これまでに、制作やマーケティング界隈で30年近く企画に携わってきた経験があり、知見やノウハウをnoteで文字化しています。

今回は、肌感でとらえていた『企画で稼げたり長く活躍していたりする人が持っている共通の資質』を言語化、深掘りしました。


前提:リーダーシップ/フォロワーシップがあること

これからの時代、企画職の業務の一部をAIが担うようになると、AIとの適切な役割分担と協働が不可欠となります。このとき企画者に求められるものは「AIには置き換えできない人間力」です。

その人間力は総じて「リーダーシップ」「フォロワーシップ」と称されます。この2つはAIに完全に置き換えられる資質ではありません。

リーダシップとは

プロジェクトリーダーはプロジェクトを計画し、遂行する上で中心的な役割を担うリーダーです。人間ならではの対人スキルと統率力、ビジネス感覚・価値観を発揮してチームを指導・調整し、監督する役目を担います。

リーダーはあいまいな状況下での判断を行ったり、想定外の事象に対応することが求められます。そのような状況での対応は人間だからこそ行えることです。

フォロワーシップとは

企画職では複数のステークホルダーやチームメンバーと連携し、プロジェクトを推進していく必要があります。他者と協力してチーム目標を達成する姿勢が必要であり、そのために欠かせない特性がフォロワーシップです。

チームや組織内において主体的に周囲を巻き込み、他者の指導や指示に従う能力や姿勢のことを指し、人間ならではの対応力が求められます。

フォロワーシップが高いと他者に信頼され、影響を与え、協力を得やすくなります。

企画職向きの共通項と、AIが代替えしづらい資質12個

企画職はリーダーシップ・フォロワーシップを備えたうえで、様々な能力が必要です。

企画職向きの資質のうち、AIに代替えされにくいものは12個あります。人間の経験や知識にとらわれない自由な発想や独創性に起因する資質は、AI時代の企画職が備えるべき能力です。

① 発想力

発想力とは、既存の知識や経験を活かして、新しいアイデアを生み出す能力を指します。新しい視点やアプローチのほか、新たな価値を探求する力が求められます。

固定観念にとらわれない独創的な視点を持ち、想像力、柔軟性、独創性などを兼ね備えた思考力も求められます。

クリエイティブ的なセンスの良さや、トレンドに対する理解をもとにしたひらめきも大切です。このあたりの要素を求められることは非常に多いので、常にアンテナを張っておいてください。

② 創造力

創造力は発想力より広義の概念です。発想力で生み出された独創的なアイデアを形にし、実際に新しいものを生み出す総合的な能力を指します。

発想したアイデアを具体化し、価値や問題解決策を付与することもあります。そのため頭の中にあるものを実現するための技術や経験、知識、そして継続力や情熱が必須です。

佐藤は創造をするとき、脳を自由に働かせ、さまざまに浮遊するあらゆる事柄を細かなネットワークでつなげるような感覚があります。

発想と発想を関連付けてつなぐ中継地点がシナプスであり、企画の要になっているイメージです。

③ 洞察力

情報や事実を深く理解し、物事の本質や核心を見抜く力が洞察力です。与えられた情報や状況を分析し、それに基づいて的確な判断や行動を取ることができます。

直感や経験、知識、そして客観的な観察などの要素から構成され、問題解決、意思決定、戦略策定などにおいて役立ちます。

この力が高いと、他の人が見逃すかもしれない重要なパターンや関連性のほか、物事の本質や人の気持ちを見抜くことがあります。

直感に優れていたり、潜在的・顕在的なユーザーニーズや市場動向など目に見えないモノゴトを的確に読み解くことも得意な方が多い印象です。

④ 論理的思考力

課題解決のための最適なソリューションを導き出すためには、論理的思考が欠かせません。

企画全体のみならず施策一つひとつの妥当性を検証し、リスクを評価することも求められます。

⑤ 企画力

単なるアイデアや構想だけでは企画には至りません。ひらめきを土台に様々な観点から検討を重ね、具体的な手順や数値目標、リソース計画などの詳細を盛り込んでいく力が企画力です。

実行するためのあらゆる情報とともに論理的に計画立て、筋道を立てて書面に落とし込むことが求められます。

企画職で成功している人には、卓越した企画力はもちろんのこと、常に新しいアイデアを生み出すひらめきや、実現するための行動力があります。

⑥ プレゼンテーション力

企画書や提案書はクライアントに提出し、場合によりプレゼンテーションを行う必要があります。

プレゼンテーション力は自分の企画の内容や考えを的確に相手に伝え、理解してもらう能力です。

話術の巧みさやボディランゲージ・話し方だけではなく、要点を的確にまとめる力や、相手の理解度を確認しながら進める注意力、質疑への的確な応答などが求められます。

企画は多くの関係者の理解と賛同を得ながら実現に移されていきます。そのプロセスにおいて、プレゼンテーション力は重要です。

⑦ コミュニケーション力

クライアントや社外作業者等とチームを編成して実行にあたることが多くありますが、チームワークを重視し、協力して仕事を進めるスタンスでいることも重要です。

なお受発注様式である以上、商流に応じた明確な上下関係はゼロにはならない部分ですが、チーム内では上下それぞれに配慮した言動がものすごく重要です。特に作業者様サイドの状況理解とリスペクトは、個人的にもとても大切にしている部分です。

さらに異なる意見や価値観を受け入れる、多様性への理解も求められます。

⑧ 調整力

調整力は、様々な関係者の意見や要望をうまく調整し、全体をまとめ上げていく力です。

仕事では予期せぬ問題が発生したり、計画が変更されることがよくあります。そのため、予期せぬ状況にも対応できる柔軟性や臨機応変さが求められます。

また企画は、関係者全員の発言に耳を傾け、建設的に議論を重ねることで合意形成を図り進行します。部分最適ではなく、全体最適の実現を目指しながら最適な落としどころを見つける場面が多くあります。

企画職には、調整役としての役割も期待されています。

⑨ 行動力

行動力とは、ものごとを机上の空論に終わらせず、実際に実行に移す力です。行動力が高い人にはリーダーシップがあり、周囲を巻き込みながら物事を進めます。

トラブルが発生しても立ち止まらず、解決と前進のために動いたり、困難な状況でも諦めずに取り組むこともできます。

⑩ 情熱、責任感

自分の仕事に対する情熱や責任感はめちゃくちゃ大切です。プロジェクトの成功や顧客満足に向けて積極的に取り組み、最善の結果を追求することが求められます。

常に学び続け、自らのスキルを高めようとする向上心も保ち続ける必要があります。ここを意識し続けると、5年後、10年後の自分が劇的に変わっているはずです。

▼そのほか、メンタル面に必要な資質
・仕事にやりがいを持っていること
・プロフェッショナル意識が高いこと
・ストレス耐性があること
・前向きであること
・チャレンジ精神があること

⑪ 好奇心の強さ

好奇心とは、新しいものや未知の領域に対する強い関心や探究心のことを指します。企画業では、新しいトレンド・知識・情報に対する興味関心が高く、好奇心旺盛であることが資質として有効です。

好奇心が強い人は、新しいことに興味を持ち、積極的に学び、知識や経験を積み重ねます。

何事にも好奇心を持つと、新たなアイデアや気づきを得たり、視野が広がったりします。

⑫ 学習意欲の高さ

日本人は学習することに慣れた国民性を持ちます。学び習得に対する素地があるため、様々なことに挑戦し、自ら学び続けやすいベースがあります。

さらに、成功事例や失敗例から学び改善を図る思考も求められます。学ぶ事に対して向き合える性質が向いています。

AIに代替えされやすい資質3つ

従来、企画職には分析力、書面作成力、計画力といった資質が求められてきました。しかし、これらの資質はAIによって代替される部分があります。

① 分析力

データや情報を収集・整理・分析し、意味のある仮説や規則性、結論を引き出す能力です。

単に事実を羅列するのではなく、対象となる事柄を多角的に観察・分解したうえで、背後にある要因や仕組みを解明し、本質を捉えることが求められます。

マーケティングリサーチや経営課題の分析、システム開発などに特に必要とされますが、AIのデータ処理能力と機械学習の発達により正確に分析することができるため、人間に代わって業務を行うことができます。

② 書面作成力

関係者との合意形成に向けて、理解とコンセンサスを得ながら企画内容を分かりやすく伝える表現力を持ちながら、書面に落とし込むスキルが求められます。

なお良い企画書や提案書とは、プレゼンに参加していない諸関係者や、担当者の上長、決裁権を持つ人物等、その日その場にいない人を含めて書面上だけで理解・納得させられる資料であることです。

口頭で説明しないと内容が理解できないものや、単に見栄えが良いものを”良い企画書や提案書”とは決して呼びません(とはいえ業界や顧客特性などにより、デザインありきの各書面が必要なことも多々あります)。

なおAIは文章の構成や文法チェックのみならず、書類作成も自動で行うことができます。適切なプロンプトを入力すれば、論理的でわかりやすい文章や書類を生成できるため、このプロセスを人間に依存せずに済みます。

一方で、創造性の高い文章表現やストーリーテリングは、まだAIに任せきれない部分が残されています。

③ 計画力

計画力は、企画の実現に向けて具体的な行程を立て、必要な準備や手順を組み立てる力を指します。

プロジェクトを効果的に計画し、スケジュールを管理する能力が求められるので、複数のタスクやデッドラインを同時に管理できることが求められます。

AIは制約条件を考慮した上で過去のデータに基づき、合理的な計画立案を行えます。タスクの自動化やスケジュール管理面でも役立ちますが、戦略的な視点や柔軟性は人間に求められます。

【まとめ】素質を磨くことでAI時代を生き抜く企画者になる

AIは企画業務のうち、スケジューリングや課題管理、リスク分析などの一部業務を支援することができます。しかし、プロジェクトを主導し人々を動かす中心的役割は、AIには代替できません。

AIはリーダーの補助ツールとして機能し、リーダーは戦略的・創造的な側面に注力するようになるはずです。

企画職として大きく成長するため、社会に貢献するため、知識と経験を積み重ねながら素質を磨いていきましょう!

企画リソースがないときは

とは言え日々多忙である以上、時間や人で、自信の有無などの関係で企画が行えないこともあるかと思います。

その場合、弊社が企画を担当させていただき、企画書作成を行うことも可能です。プロジェクトや施策の管理マネジメントも対応可能ですので、ぜひお気軽にこちらよりお問い合わせください

最後までお読みくださりありがとうございました。企画書や報告書を詳しく説明する記事は、また追って公開予定です。

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