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【朗読後記】1ヶ月続きました

今年の元旦から始めたInstagramのストーリーズでの朗読・15秒マイクロノベルが継続1ヶ月になりました。思いつきから始めたことですがまだ飽きずに続いています。

現在は北野勇作さんの「100文字SF」(早川書房)を読んでいます。この本、ほんと面白いです。たった100文字とはいえ世界が無限に広がっています。日記のようだったり、未来の話のようだったり、夢のようだったり、面白かったり、怖かったり…。
私も15秒の中で可能な限り表現を入れられるように努力しますが、決して定型読みを許さない作品の幅の広さに驚かされています。
あと2〜3秒長ければもう少し声の表現が入れやすいのですが、このギリギリな感じが面白い気もします。というかこれは私と100文字SFとのバトルですね。難しいものがくると燃えます。

早口になってしまう朗読は普通はアウトです。情緒もありませんし、聞き手が理解するスピードを超えるので伝わりにくくなります。
ですから、早口ではなくあくまで朗読に聞こえるように心がけています。それにはちょっとコツが要ります。ひと月続けてだいぶわかってきました。

滑舌
長文の読みなら聞き手に前後の文で推測する余裕があるでしょうが、15秒ではそんなものはありません。読み手に課せられた一番の課題です。1音も潰してはいけません。
苦手な音の並びがあると収録に時間がかかってしまいます。

発声
息を大量に使う発声の仕方だと読むのが苦しくなります。1音1音が響く音の方が聴きやすくなると思います。語尾を伸ばして雰囲気をつけるというのはまずできません。
そういう読み癖がある人にはいいトレーニングになるのではないでしょうか。いい声よりも明瞭な音が優先されます。

言葉を起こす
朗読を習ったことがある人はわかる言葉ですが、あまり一般的な言い方ではないかもしれません。朗読の基本の一つなのですが、文節の一音目が前の言葉とつながらないようにするテクニックです。読み上げではなく、話しているように読むための第一歩でもあります。

文の成り立ちの通りに読む
意味のまとまり、主語述語の関係等が判るように読むと、早口でも聞き取りやすくなります。一瞬でも聞き手がわからなくなる時間を与えないようにします。

抑揚を的確に
ポップな文体なので抑揚をつけて生き生きとさせたいです。音のコントールをなおざりにすると、折角の表現が台無しになります。読みのスピードの変化でメリハリをつける余裕がほぼないので、音の高低、音の圧の強弱などで変化をつけています。

15秒間全力で走り抜ける!
冒頭から自分にできることを全力でぶち込んでいます。作品によっては1音目からテンションMAXで!

リズム
100文字SFで特徴的なのはリズムだと思います。北野勇作さんご自身がおっしゃっていますが、元々朗読用に作った作品なのでリズムが取りやすいです。あまり考えなくてもリズムがとれるというのは文章に流されてしまう可能性もあるのですが、そこを自分でコントールすると楽しい文章がより伝わりやすくなると思います。早口もしやすくなるようです。

とここまで書きましたが、普段の朗読で気をつけていることと基本は変わらないですね。早口な分だけ、より音を気にしているといったところでしょうか。
普段の朗読でできていることはここでもできていて、苦手なことはここでもできていません。
早口読みがいつもやっている朗読の上達に繋がるのかどうかわからず始めたことですが、やるべきことは同じなので多分この先いい方向で繋がるんじゃないかな。繋がるといいなあ。うん、繋げます!

この先、まだまだ続きます。どうぞよろしくお願いします。

↓北野勇作さんのnoteです。

↓これまでの15秒マイクロノベルを聴くことができます。


↓4本ずつまとめて1分動画にしています。

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