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日記 2024.5.25(土) あれから一年、梅仕事の季節。

今日もお母さんは早起き。わたしもつられて6時半過ぎに起き上がってみる。お母さんはお化粧を終えていた。今日もかわいいねぇ、クマの口で伝えてみる。わざとらしくても嘘でもうれしい、とお母さんが言う。やっぱりそうなんだ、素直に褒めてもらえるとちゃんとうれしいと思える。お母さんも近ごろどんどん素直になってきている。

台所に入ったお母さん、一礼して今日もよろしくお願いしますと言っていた。やっぱり家族を経営する上では台所って中心なのだなと思う。
昨日念のため、圧力鍋でのご飯の炊き方をお父さんに説明しておいた。一番早く起きた人がご飯を炊こうということにして寝たのだけれど、なかなか眠れなかったり早くに目が覚めたりするお父さんは今日も早く起きてご飯を炊いておいてくれた。鍋炊きご飯はどうやっても大きく失敗することがないと分かったお父さんは、昨日のわたしの圧力鍋の炊き方の説明はあんまり気にせずに独自のやり方を試して炊いていた。炊き上がったご飯はやわらかめ。お父さんもまたわたしと一緒で自分で自分なりの方法を試しながら楽しんでいくタイプなのだ。自分の炊いたご飯を食べながら、ちょっとやわらかすぎるな、と言っていた。お父さんは飲み込みが早いから次回はきっとまた上手になると思う。73歳、鍋で玄米の炊き方を覚えるなんてちょっと素敵でかっこいいことじゃあないかな。と言ってみよう。

お母さんとお父さんの食事のリズムは少し違う。お母さんは朝ごはんとお昼ご飯が多め、夜は少なめがいいタイプで、お父さんは朝ご飯と夜が少なめでお昼しっかりがいいタイプのようだ。体格や運動量、どの時間帯に動き回るかで違ってくるのだよな。わたし一人だと自分のことしか気にしないけれど、誰かと食べる時はそういうことが気になる。みんなの体調やお腹の空き具合をききながら、ご飯の量を調節しながらやってみるとうまくいくような気がした。

今日明日は晴れで、月曜日と火曜日は台風がやって来そうな様子。昨日の夕方梅の木の様子を見に行ったお母さんから梅の実がなっていたと報告を受ける。明日はくんせいの日なので、今日の午前中のうちにお母さんと二人、梅の実を採りに行くことになった。
元々家があった場所にある古い梅の木まで草刈り機を担いでいく。腰の高さよりも高くぐーんと伸びた草が生い茂っている。まずは草を刈って道を作っていかないことには始まらない。草刈り機も少しずつ慣れてきたので刃に草が絡むことが少なくなってきた。こういう時こそ油断しないようにやっていこう。
とりあえず梅の木までの道と梅の木の周りの草を刈っておく。お母さんには先に梅の実を採っておいてもらいつつ、わたしはもう少し丁寧に草を刈っておこう。変なところに力が入らなくなると草刈り機の重さもそんなに気にならなくなってきた。
ひと通り草刈りを終えたらわたしも梅の実を採っていく。台風が来たら一気に落ちてしまいそうなので今日がほんとちょうど良かったかもしれない。青梅だけれどきれいで大きめのものもある。葉っぱと同じ色だから見落としてしまいそうになりながらもほぼすべての梅を採りきった。来年もまたよろしくお願いしますと言いながら、少し剪定しておいた。
去年の今ごろ、突然職を失って放心のまま帰ってきた実家で最初にやったのが梅仕事だった。あれから一年経ったのだな。

お昼過ぎて家に戻る。心地よい疲労感。家の中に入るとほっとする。安心安全の場所に帰ってきた。お昼ごはんはたっぷりあるたけのこをお母さんお得意の圧力鍋で煮物風にする。牛肉、しらたきを入れたら上品な味わいでたけのこの風味が引き立った。たくさん動いた日のお昼ごはんはたっぷりもりもり食べる。

完熟していない梅は半日から一日干して追熟してから使うらしい。梅仕事を調べながら眠たくなって横になる。ふかいふかい昼寝だった。1時間眠って疲れが一気に取れる。

夕方はまた草刈り機を使って草を刈っていく。燃料がなくなるまで刈り切りたい。実家の入り口のあたりを刈っていく。夕方5時くらい、西日が当たってまだ暑い。今日はきっと日に焼けたな。途中で燃料切れでおしまい。家に戻るとお父さんが明日弟が家族で来ると教えてくれた。定期的にお父さんとお母さんに会いにきてくれるのだな、と思って嬉しくなる。もう一件親戚のおじちゃんも来ることになっているし、午前中はくんせいだし、明日はバタバタしそうだな。掃除機をかけて少し掃除する。玄関を掃除していたらお父さんも張り切って掃除を手伝い始めた。そのうちお母さんも集まってきて夕方のいい時間を外で過ごす。梅の実も追熟のために大きなザルに広げておく。今年の梅は250gくらい収穫できた。去年は大豊作でたくさんだったので今年は裏年なのだろう。それでもこんなに実をつけてくれてうれしい。早く完熟してあのいい香りをかいでみたい。

梅の収穫を祝って今夜は花梅の梅酒を飲む。2018年にお母さんが作った梅酒。6年前の梅酒はしっかり熟成した味わいだけれどまだ華やかだった。ああ、今年も梅の季節がやってきた。梅仕事っていい響きだな。やっぱり仕事ってこういうもんだよなと思う。

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