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日記 2024.7.14(日) 窮屈さからぬけだし、自由を楽しむ。


朝からお母さんから電話。昨日の夜、お母さんと電話で少し話をしたのだけれど、あれからちょっと妄想が広がったらしくお父さんのことが心配になってわたしに電話してきたらしかった。憶測が飛び交っているようだったのでわたしじゃなくて本人に向けて聞いてみたほうがいいと伝えてみる。わたしと話をしていてもまったく話は進まないし、憶測は憶測のままだ。お母さんははっとしたようにそうだねと言ってすぐに電話を切った。わたしも含め、人はどうして素直な気持ちを言えなくなるのだろう。長い年月を過ごしてきた相手にほど、どんどん素直になれなくなってくるような気がする。察してもらおうとするのでもなく、察し合おうとするのでもなく、ただ素直に自分のいまの気持ちを細かく伝え合ってみたい。認識のずれを少しでもなくすことができるように、細かく細かく、小ささなことから確認し合ってみたい。

今日は雨なので家の中で作業が進められる。ベルギーリネンのワンピースの肩ひもの長さを調節したいのと、新たに買ったオフホワイトの生地でロングのワンピースを作り始めたいのと。やりたいことがある。
昨日はお休みの日に設定したのでわたしが満足するように過ごしてあげた。満足しきることが大事。満足できたらどうせ動きたくなる。わたしが動きたくなるのを待つのも大事な作業のひとつ。休む時間も動き出すためのものでもある。

喉の腫れがなかなかひかないのでやや呼吸がつらい。ハチミツを舐めたり、塩うがいをしたりいろいろと試してみている。今朝は久しぶりに梅醤番茶をつくってわたしに飲ませてあげる。と言っても生姜がないので紅しょうがを入れて。梅を箸でつんつんして潰しておく。しょうゆを引き出しの中にこぼしてうひゃっとなる。ちょうど掃除ができてよかった、とすぐに気持ちを切り替えることができた。落ち着いたら椅子に座って梅醤番茶をゆっくりとすする。すぐに体がぽかぽかしてくる。温かいものが体の中に広がるのを感じる。喉も喜んでいるような気がする。

お母さんからメッセージ。お父さんと会話をしたようだ。ほっとした様子でわたしの早とちりでしたとのこと。にんじんしりしりに実山椒のしょうゆ漬けを使ったら美味しかったともう気持ちは切り替わっていた。お母さんの不安は解消されたようだ。素直に言葉にすれば必ず伝わる。素直な気持ちで向かっていけばきっとうまくいく。お父さんとお母さんとわたし、離れて暮らしたり一緒に暮らしたりしながら、小さな共同体としてこれからも協力し合っていく。

今日は朝から坂口さんと寺尾さんの声をスピーカーから浴びる。大好きな低音がしっかり感じられるスピーカーは元住人がくれた。小さな台所中に二人の声が広がって、鳥の鳴き声のように心地よくわたしに届く。梅醤番茶を飲みながら、わたしはこのまま、自分の感じたこと、考えたことをもとに実践する日々をやっていこう、となんだか決意のようなものがうまれてきたのを感じる。どうすればいいのかまだまだ分かっていないけれど、これから先、向かっていきたい方向は決まった、そんな感じがした。

10時過ぎたのでコンビニで発送をしてから買い出しへ。豆乳と豆腐と納豆を買いたい。フリマサイトで商品が売れてちょっと気が大きくなっている。えっへん、ふたパックで200円近くする黒千石なっとうを買った。お昼ご飯は久しぶりにパスタが食べたいと思って全粒粉入りのパスタも買う。

久しぶりのパスタの準備をする。フライパンひとつで作るパスタ、去年は本当によく作った。塩麹、しょうゆ麹を入れたり鰹節を入れたり、いろいろと工夫していくうちに料理が楽しくなってきた。ひとつのフライパンでパスタを作ることはわたしに料理を自由に楽しむことを教えてくれた。ニンニクを少しとキャベツ、モロッコいんげんのパスタにしよう。味付けは梅干しとしょうゆ麹で。お水を入れ過ぎたので味はうすかった。でも久しぶりのパスタが嬉しい。

お昼寝のあとワンピースのお直しを始める。肩ひもが長過ぎたので短くしていく。肩紐の長さだけでもワンピース全体の雰囲気はぐっと変わる。アウトポケットを付けようと思っていたのだけれど、生地のてろんとした雰囲気が素敵なのでやめにする。脇ポケットをつければよかったのだけれどもうそこをお直しするのは面倒くさいので、さあどうする。やっぱり小さくても一個でも、ポケットは欲しいので胸の見返しのところに付けることにした。オーバーオールの胸ポケット、一時的にものが置けるのでわたしはあれが大好きだ。しかし表にはポケットは付けたくないので裏側の見返し部分に付けることにしたのだけれど、それがなんだか面白い雰囲気になった。こんなところにポケットが付いてる服は見たことなくてなんか楽しい。

とうとうわたしのワンピースは完成した。型紙も作らず、適当に作り始め、修正を繰り返したこのワンピースはわたしの創作の仕方そのものだと思った。これまでの型紙から丁寧に作る作り方の窮屈さからぱあーっと解放されたような気持ちになった。高校生の頃からずっと裁縫をやってきたけれど、やっと、やっとわたしのやり方をみつけて自由になれたような気がした。この自由を身にまとい、わたしはいままでよりもまた少し身軽な気持ちで前に進むことができる。

ところで喉のほうは梅醤番茶をごくごく飲んだらすっかり良くなった。ありがとう、とわたしが言ってくれる。わたしの中の素直な気持ちがわたしに届く。うれしくてうれしくて、涙が溢れてきた。

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