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日記 2023.11.16(木)

横向きに眠る時、布団と自分の間に隙間ができる。そこから入る冷気はすーっと冷たい。寝る時はその隙間にクマのぬいぐるみを滑り込ませてフタをする。クマの顔に頬を寄せて眠ると安心する。でも大抵、朝になるとどこかに行ってしまっているのだが。

押入れの中の洋服がすっきりしてきた。また何枚かフリマサイトに追加で出品する予定でさらにコンパクト化は進む。
これまでは、インナー用のTシャツは同じものを何枚か買い揃えていた。同じ白いTシャツがいくつかあると便利だけれど、インナーとはいえ毎日同じ服を着ているような気持ちでいまいち盛り上がらない。違う風合いのものやサイズ違いを買うことにしたり、白いTシャツは1枚だけにしたい。同じ服を何枚も揃える方法はわたしには合わないようだ。

午前中は洗濯をしたり、フリマサイトで売れた商品の梱包作業をしながらまいちゃんとLINEで話をしていた。高校の同級生のグループLINE、タイミングを失ってわたしは退会できていないので時々やり取りが入る。お正月に同窓会を大々的にやろうということのようだ。まいちゃんはとっくの昔にこのグループを退会済みだ。連絡の取れない人にだれか連絡をとってくださいとまいちゃんの名前も上がっていた。われわれは高校生の時の自分があまり好きではない。特に何かがあったわけではないが、同窓会にはもちろん不参加の予定だ。懐かしい楽しい思い出はたくさんあるけれど、同窓会に出席してみんなで盛り上がる気持ちにはあまりなれない。楽しいとは思うのだけれども。ひねくれているのだろうか。

お昼ご飯は豆腐と野菜を蒸した。にんじんにブロッコリー、かぼちゃ、ねぎを蒸した。たんまりとあった野菜たちももうブロッコリーとねぎ、じゃがいも、にんじんが少しとなってきた。ねぎはやっぱりおいしいので冬場は特に常備させておきたい。そろそろ買い足そう。
数日前から野菜は小さめの巾着袋に入れている。土のついた野菜だけはワックスペーパーに入れて巾着袋に入れる。ビニール袋から野菜を解放すると、野菜たちはとても気持ちよさそうに呼吸している。みているわたしも気持ちがよいし、とても美味しそうに見える。野菜たちもわたしと同じように気持ちのよい布に包まれていたいのだ。そんな姿を見ていると、ラップに包まれた使いかけのかぼちゃがくるしそうに見えてきた。早くミツロウラップをつくってくるんであげよう。冷蔵庫の中身がシンプルで気持ちよくなってきているので、ついつい開けてはながめてしまう。気持ちがいいをもっともっと増やしていきたい。

お昼からは労働基準監督署へ行った。数ヶ月放置していたが、無職のきっかけとなった出来事をすっきりさせたいと思ったのだ。こういうとろに行くと、自分の状況に孤独感が際立つ。わたしはちゃんと、ひとりなんだと感じる。帰る頃にはすっかり外は暗くなっていてすごく心細かった。
心細さを紛らわすように自転車を思いっきりこいで家へと急いだ。坂の途中で杖に寄りかかって止まっている年配の男性を見かけて、大丈夫ですか?ととっさに声をかけていた。男性は「大丈夫」と、少し驚きながらも答えた。わたしはよかったですという意味で笑顔を返して通り過ぎた。

帰ってから洗濯物を取り込み、夕飯の支度。お米はまだ届かないのでオートミールと納豆の汁にした。ねぎをたっぷりと入れておしょうゆ風味。はふはふあつあつを食べた。

気持ちを変えたかったのでご飯を食べて洗濯物を畳んでそのままお風呂に入った。シャワーを浴びると、大抵のことは排水溝へと流れていく。もやもやとした気持ちや、さみしさ、孤独感も流れていった。今日は爪のような月がきれいだったな、そんなことを思い出してきた。

いつもの日課を続けよう。今日の最後に、日課がわたしをわたしに戻してくれるだろう。


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