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3回目の再発〜希望は繋がる

2023年3月26日

夜通し怒責が続いて。
これまでで最も重い。
尿を溜めたバケツの底が見えないくらいの血液。
部屋が鉄分の匂いで充満して、
長い夜になった。

オシッコをキャッチする牛乳パックが赤く染まるほど。バケツの底が見えないのは初めてだった。


それでも朝は来る。
紹介してもらった宮崎県のM先生へ電話を入れてみる。
優しい語り口の先生は、お忙しい中、しかし丁寧に話を聞いてくれて。
それだけでも折れそうな心が落ち着いて、有り難く。

一旦電話を切って。

その間も、ハルちゃんは、律儀にトイレまで行っては怒責を繰り返していている。そのかたわらで、私は宮崎へのルートを検索していた。

再度電話をいただき、やりとり。
診療が可能なら、7時間かけても車で行く覚悟。

すると、もっと近くの先生をと、探してくださって。
北九州で、フリーで総合獣医やってる人がいるよと。
連絡とってみるから、待ってて。

涙が溢れる。
ハルちゃん、希望は繋がるね。

なんだか無性に嬉しくて。
涙がポタポタとハルちゃんに落ちて、何か感じ取ったか。
私の情けないほっぺを、ハルちゃん、自分のほっぺですりすり。
力いっぱい、すりすり、すりすり。
それでまた、私が泣いて。

…こんなことがあってから、ハルちゃんは、本当に欠かさず毎日、私のほっぺをすりすりしてくれるようになっております。なにか、自分で考えて、スリスリしたら良いって、どこかで思っているのでしょうね。
でもこの話はちょっと置いておいて。

そして、S先生へ。

お昼過ぎだったか、
電話の向こうから聞こえたのは、明るいテキパキした女性の声。
なんだか、きっと大丈夫、そんな声の主は、北九州のお医者様。
なんと、地元の動物園、森きららへも、定期的に通ってらっしゃるという。

北九州まで行くことも想定して。
しかし、地元の動物病院へ連絡して、そこでお薬処方を段取りしてくださって。

長い長いトンネルの先に、小さな小さな光を見つけた、そんな感覚で。
翌日の診察の段取り。有り難く。

ハルちゃん、この日も、注射を頑張った。
手持ちのキノロン系抗生剤の注射はあと3本。


2023年3月27日

初めての動物病院。
昼過ぎに、お米農家の友人が急遽付き添ってくれた。
有り難いやら、心強いやら。

家畜診療所と全く違う、清潔な設備に、大いに緊張して。
ハルちゃん、ヤギさんだもんで、珍しいと。
犬猫好きさんに囲まれて、いっぱい写真も撮ってもらって。
ドキドキ。ハラハラ。

なんと、思わぬ収穫、体重もわかりました。
59キロ推定でしたが、51.8キロ…52キロ。
ずいぶん軽かったのね!と笑って。

尿検査も再度。
「異常なし」

動物病院行くならエコーもやってもらって‼︎
とは、家畜診療所の先生。

それを伝えると、バリカン登場!
初めての場所で初めての人で、
ハルちゃんパニック抵抗凄まじく。
ヤギを飼ってる人なら、状況が容易に想像できるはず。
上等な病院を破壊してはえらいこっちゃで、またの機会にと。
「エコーするなら家畜診療所の先生連れてきてください」
と先生。なるほど、、、その時はお願いしてみます。

この日は痛み止めを3日分もらって帰る。

様子見で。
要観察で。
原因はわからないままだけど、
それでも何か希望がある…
繋がっているって、有り難い。

初めての体験で、いろいろ紛れたのか、
この日はよく草を食べてくれました。

夜はいつも階段で、私が部屋に来るのを待っているハルちゃん。

2023年3月28日へ続く。


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