人形町の老舗洋食店 「芳味亭」

　2009年4月の日記です。
「今半」の裏、一方通行路に面し、
老舗の洋食店として知られる、「芳味亭」（ほうみてい）がある。
我家からも近く、一度は行くべきかと土曜日の昼に行ってみた。
木造2階建て、玄関の引き戸を開けて中に入り、
靴を脱いで、正面の階段を2階に上がる。

　8畳二間続きの座敷に 案内される。
部屋は純和風で、通りに面した掃きだしの窓の上部が障子、
下部がガラス張りで、そこから日が差し込んでいる。
鳥を描いた掛け軸が床の間にかかり、
子供の頃の普通の家の普通の和室を思い出し、懐かしい気分になる。
中央に紺色の長い座卓が置いてあり、
片側6人、合計12人分の座布団が、半分程度埋まっている。

　私は芳味亭ランチを、妻はカレーを食べた。
ランチもカレーも、癖のないまろやかな味で期待を裏切らず、
成る程と納得する。 （注：食レポは苦手・・・）
座卓で座布団に座り、ナイフとフォークで食べるのも面白い。
客は、二人連れが多い。
隣で食べていた40歳前後と思しき二人は夫婦ではなさそうだが、
それなりに親しそうで、何だかよくわからない。

　グラスワインを含めて二人で3500円程度だから、まあまあか。
その後、一度夜を食べに行き、コースを注文したが、失敗だった。
昼のランチで、和の雰囲気を味わい、少し贅沢な気分になる、そういう店だ。

　追：芳味亭は2018年に近くの表通り（甘酒横丁）に移店した。
そちらにも行ってみたが、老舗と言うより高級洋食店の感。