そこそこ終わっている人間と思い込み 2

この間、仕事中に折り紙つきという言葉を使いました。勿論、自分で選んで使うくらいですから、その言葉の意味は知っています。しかし、私には常々不思議に思っていたことがありました。
何で折り紙がついたら価値やら腕やらが保証されるんだろう?語源的にこの折り紙って、一体なにについていたものなんだろう?
こんな機会でもないと調べません。私は検索をかけました。Webライターなんだから。仮にも言葉で食っているんだから。そう思って。
折り紙つきの折り紙というのは、元々紙を横半分に折った文書のことを指すそうです。江戸時代に美術品や刀剣などの鑑定書をそう呼ぶようになったのだといいます。ネットには、このような旨の説明が、山ほどありました。


私は愕然としました。もうおわかりでしょうが、私は折り紙つきの折り紙を、あの折り紙だと思っていたのです。それも、赤色の紙で折られた鶴の形をしたものだと、すっかり思い込んでいたのでした。
今になってみると、何故赤い折り鶴をイメージしていたのか全くわかりません。事実を知るまで信じて疑わなかったことも不思議です。思い込んでいますから、よくよく考えたら、なんて思考にも至りません。
「折り鶴がついてくることによって保証されるなんて…そんなトンチキなことある?」
などとは一切思わず、
「昔は折り鶴がちょっといい和菓子とかについてきてたのかなぁ?」
となにについてくればそうなるのかの方を長年考えていたのです。
Webライターだというのに。仮にも言葉で食っているというのに。

驚いたことと、よくある勘違いだと思って安心したいのとで、私は身近な人にこの話をしました。みんな、
「えっ?」
という顔をしていました。折り鶴じゃないというところにではなく、私に向けての、
「えっ?」
という顔です。二重にびっくりしました。なんでみんな知っているのでしょうか。そして私に教えてはくれなかったのでしょうか。
「そもそも折り紙つきなんて使う?お墨つきの方が使わない?」
と開口一番言ってきた人まで意味を知っていたショックが癒え切らないので、本日はこの辺で終了とさせていただきます。

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