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みてはいけないもの
「見るなのタブー」を知っているだろうか。
この言葉を知らない方も、説明を聞けばピンとくるだろう。
見てはいけないものを見てしまった結果良くないことが起こる話は、世界中に数えきれないほど存在している。
旧約聖書、ギリシャ神話を始め、日本では黄泉の国でイザナミを見てしまったイザナギ、民話レベルでは鶴の恩返しという話もある。
世界中には無数の「見てはいけないもの」が存在するのだ。
大抵は神話や昔話などだが、現代にも見てはいけないものは存在している。
ここは東京都・伊豆大島。東京とは思えない雄大な光景が魅力的な島だ。
島内の岡田港近くにある八幡神社。源為朝が建立したとされる。
彼がここに流される際持ってきた九重の巻物が御神体で、箱に入っておりそれを見てはいけないという。
見たら目がつぶれるらしい。
愛知県・篠島の神明神社。
1月3日に近くの八王子社の神様がここを訪ねてくるが、それを見てはいけないという。島民は雨戸を閉め、灯りを落とし声をひそめて「それ」が終わるのを待つのだ。
島民の初詣は「それ」が終わってから行われる。
沖縄県・久高島。観光客が見学できない祭祀が行われたり、期間中は島の北部への立ち入りが禁止になったりすることもあり、神が今でも息づいているのが感じられる島だ。
早朝に島内を2頭の白い馬が歩いていることがあり、それを見てはいけないという。
神社や地元の方が決まりを守っている以上、それなりの理由があるはずだ。
日本だけではなく世界中に、大昔から「見るなのタブー」の話が残っているのは、禁忌を破ってしまった先人たちの戒めなのかもしれない。
私たち部外者は、決してふざけて見ようとしたりしてはいけない。
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