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90's Heavy Metal/Hard Rock回顧 ⑦1996年

早くも7回目、1996年。
改めて振り返ると、それまで少しずつ感じていた「変化」が実際の形になった印象。自分の趣味の変化、というよりは時代がダイナミックに変化しているのが分かる回になりそうな予感。早速、まずはこの年の名作から。

1.時代の変化を決定づける「2ndアルバム」3枚
Korn 「Life is Peachy」

Rage Against The Machine 「Evil Empire」

Tool 「Aenima」

今さら気づいたのだが、これら3枚ともすべて2ndアルバム。もちろんそれぞれ1stからの進化・深化が凄く、2022年に聴いても全く色褪せない名作。

まずKornから。当時、いわゆる「ザ・メタル」的なものは違う!と言って、メタルをディスって新たなロックを追い求める層の中で、一番推しがKornだった気がする。「1stが凄い!」と話題になっていたのを横耳で聞いていた中で発売された2nd。1曲目から壊れている!ギターが低音すぎて最高!となり、一気にこちらの世界に引き込まれたのだった。(いまだに抜けていない)
お気に入りは定番の"A.D.I.D.A.S."や"Good God"はもちろんだが、"K@#*%!" や"Wicked"の時代を感じるミクスチャーも良い。

次にRage Against The Machine。これはもはや全然メタルじゃないのだが、当時何よりもヘビーに響いた名作。最初の2曲"People of the Sun"と"Bulls On Parade"はいつ聴いても体が動く。3曲目以降はその後のライブでもあまり披露されることがなかったと記憶しているが、改めて聴いても名曲が多い。

続いてTool。1曲目の"Stinkfist"から、まるで「泥沼に気持ちよく埋まっていく」感覚で一気に聴いてしまう快感。Toolはこの後の「Lateralus」「10,000 Days」でさらに深化しまくるのだが、間違いなく「Aenima」が起点になっていると思う。

2.「終焉」を感じる、でも擦り切れるほど聴きまくった3枚
Carcass 「Swansong」

Metallica 「Load」

Pantera 「The Great Southern Trendkill」

自分にとって、本当に「切ない」3枚。それまでの過去作が名作過ぎて、新作が出れば過去作を超えて当たり前でしょ!?と思う気持ちは誰にでもあると思う。じゃあ過去の焼き直しを期待しているのかと言ったらそうでもなくて、深化しつつも新たな興奮を、という要求を満たすのが如何に難しいかを学んだのでもあった…
でも、これらの3枚は間違いなく名作。(いやLoadは微妙か…いまだにわからない)
Panteraだけは「キャラ変」ではないのだが、なんか違うと思ってしまった。"Suicide Note, Pt.1/2"とかメチャクチャカッコいいんだけど。

3.個性的な名盤
Sepultura 「Roots」

これはよく聴いたなあ。「Beneath the Remains」や「Arise」の頃のスラッシュメタルからは大きく変化しているものの、前作の「Chaos A.D.」を挟んでのこの「Roots」はこれはこれで大アリ!だった。時代にもマッチし、メタルの良さと自分たちのルーツをミックスした超名盤。

Marilyn Manson 「Antichrist Superstar」

これ、なぜかApple Musicのなく(このアルバムだけ、こういうの困るなあ)、Amazon Music Unlimitedで久しぶりに聴いた。こちらも個性的だし、ビデオ見ると「怖いもの見たさ」も擽られて興味津々だった。作品としても、これか次の「Mechanical Animals」がテッペンか。"The Beautful People"や"Antichrist Superstar"の他にも、"The Reflecting God"や"Angel with the Scabbed Wings"など名曲多い。

というわけで、ダイナミックな変化を感じた1996年。この年を象徴するカバーはProng 「Rude Awakening」。タイトル曲が切ないほどカッコいい。

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