母親になるということ~ブックレビュー②~
第1章はこちらです→https://note.com/nin_ni/n/na42701077ac1
第2章 出産ー変化のとき
「女性が母親になるのはいつかと人に尋ねたら、即座に返ってくるのは「出産したときですよ、もちろん」という答えでしょう。」
「心理的にも母となるためには、単なる分娩よりもずっと長い時間かけ、多くの段階を踏まねばならないのです」
「どんな母親の場合でも、母親アイデンティティがしかるべき場所に収まるまでには、出産後も長い時間がかかります。」
この章では、出産の過程の中で「母親」になるための重要な出来事が示されています。いくつか下記に引用し、私の体験を記録してみたいと思います。
私が出産後に思ったのは「やっと終わった」でした。
メガネをかけていないぼやけた視界のなかで(視力:0.05)助産師さんやお医者さんが話す声を聞き、何やら説明を受けたのを他人事のような気持ちで聞いていました。
「赤ちゃんの重みと肌触りが、母性のかけらを永遠に結晶化する強力な瞬間になることもあります」
カンガルーケアで次男が胸の上に置かれて「あたたかい」と思い、近くでくしゃくしゃの顔を見たとき、「ちいさい」と思いました。初乳をあげたとき命をかけてこの子を守ると本能で誓いました。
このあと、自分が戻ってきたように「おなかすいたー」と思いました。
「私の赤ちゃんは生まれてくるなり泣いてお乳を吸った。まったくためらう様子はなかった。私は自分がこの子の母親であると即座にさとった。この子にもそれが分かっているようだった」
お産に伴う純粋な達成感は、これから子育てに向かう女性に大きな自信をあたえてくれます。
ちょうど病院のおやつの時間で、プチケーキを出してもらえました。分娩台の上で食べたそのケーキのおいしかったこと。
出産をやり遂げられたということは、確かに私に自信をくれました。助産師さんやお医者さん、家族の支えなしにはやり遂げられませんでしたが、ひとまずプロジェクトを完了したという、安堵と達成感がありました。
あなたは自分の新たなアイデンティティへと非常に大きな一歩を踏み出したのであり、これから自宅で繰り広げられるさらに厳しい段階を引き受ける準備をほぼ整えました。
病院を退院するときはうまくやれるか心配でたまりませんでした(笑)
出産していまちょうど1年が経過しました。昨年は病院にいました。1年かけて少しずつ息子を離れてみられるようになってきました。今までずっと虫眼鏡でみていました。
離れてみると、表情やしぐさがよくわかりました。何を考えているんだろうと眺めているとおもしろくもあります。
時間をかけて私という個体から息子が分離したような・・・
1年かけてやっと息子と自分の境界が見えてきたような・・・
最後までお読みいただきありがとうございます😊
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