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新しい働き方は、「正しい働き方」である必要はない。

2023年3月6日、第9回 GOOD ACTION アワードの授賞式で、ニモアルカモが実施した「しごとの間借りプロジェクト」を表彰いただきました。

就労支援がバックグラウンドにある自分の実施した取り組みが、職場を盛り上げる取り組みに光を当てるアワードで表彰いただいたことは、とても嬉しいことです。


授賞式での講評メッセージをいただいたのは、審査員の若新雄純さん。
その言葉から、ニモアルカモの取り組む「個性に合わせた働き方」のヒントを教えていただきました。

取り組みのVTR放映後の、若新さんの講評メッセージを紹介させていただきます。


おめでとうございます。
VTRの中で理想とは何であるかということをお話されてましたけど、これから僕らが色々な社会の中の新しい形を考える上で、誰にとっての理想なのかというのは大切なポイントだと思うんですね。

僕も長い間、世の中からはみ出したと言われているニート的な若者といろんなことをやってきたんですけど、この前新年会で久しぶりに会ったメンバーが「若新さん去年、僕はついに85万も稼いだんだ」って言うんですね。

その「年に85万円稼いだ」っていう数字をどう捉えるかってことなんですけど、多くの方はその若者の年齢に照らし合わせて、「彼の年代だったらそろそろ250万か300万ぐらいは稼いでないといけないんじゃないの」っていう、減点法で考えがちじゃないですか。そうやって社会でみんなが作り上げてきた理想を元に算出してしまう。

でもそうじゃなくて、彼が 全く0だったところから積み上げて85万円まで得られるようになったっていう風に捉えるってことも必要なのかなと。人によって基準が全く違うので、その人が何を理想とするかってことをみんなで自由に捉えるような、そういう場なんだなと思いました。

今散々新しい働き方とはなんであるかっていう議論がされてると思うんですけど、僕が気を付けなきゃいけないなと思ってるのは、「新しい働き方は正しい働き方ではない」というか「正しい働き方である必要はない」っていうことなんじゃないかなと思うんですよね。

だけどついつい「次の正しい働き方はどれなんだろうか」っていう議論になりがちで。この方法はどれぐらいの人に適用できるんだろうかとか、これは本当に次の社会の理想なんだろうかって考えがちで。

そういうものがなくなりつつあるってことがとても大切なポイントだし、1人1人にとってちょうどいい、しっくりくる、無理をしないというような新しさをまさに模索されている。まだまだこれが正解というものは簡単には見つからないのかもしれないんですけど、それを根気強く向き合って、すごい胆力のある働き方探しを本当の意味でされてるんじゃないかなと思ってとても感銘を受けました。
おめでとうございます。

第9回 GOOD ACTION アワード 授賞式より


「誰にとっての正しさなのか?」を、見誤らないこと。たとえそれが他人から見て「正しくない」と言われたとしても、本人にとって必要な働き方なのであれば、それを応援していくこと。

いただいたメッセージから、そんなスタンスを大切にしていきたいと思いました。

受賞きっかけに、全国の面白い取り組み、尊敬するような取り組みをされている方々と出会えたことにも感謝です。
いただいた賞を励みに、頑張っていきたいと思います。

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