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【ジブファーラー交換02】【ロープ類交換】雨のジブファーラー交換は小学生のプール授業の碧さ

ジブファーラー交換01はこちら

週末は用事がありまして、仕方なく雨の金曜にジブファーラー(とフォアステイとジブハリヤード)の交換に行って来ましたよ。
雨の中の作業、こういう時はブレードランナーのデッカードな気分で作業すると、ハードボイルドな感じで進められるかも。
「2つで十分ですよ、わかって下さいよ」(←ブレードランナーを見ないとわかりません)

前回までのあらすじ
2019年、製造後4年目と寿命を迎えようとしていた数体のレプリカントが… いや、これは違う話のあらすじだ…  ウチのあらすじは…

ジブファーリングライン(兼ジブハリヤード)を交換しようとする

古いラインと新しいラインを糸で繋いでスルスルと引き上げる

失敗!フォアステイエンドから古いラインも抜けてしまう

仕方がないのでマストを倒す

ジブファーラーを少しバラさないとラインが入らない事が判明

どうせ来年ジブファーラーを交換予定だったから、今回交換するぞ!

新しくジブファーラーを買ってヨットに行き、古いファーラーをバラす

中のフォアステイが一部切れてて危ない!

フォアステイ交換しよう…

と言う感じで、当初はラインを替えるだけのはずが、だんだん大ごとになってきています。
そのうちにヨットのマストを交換とかハルを交換とかエンジンを交換とかになっちゃいそうなので、早めに交換のループを断ち切りたいところ…

なんて思ってる数日のうちに、注文していたフォアステイが届きました。
ポーランドに部品を注文したら半年以上かかりましたが、こちらは神奈川は油壺のセイル屋さん、流石に早い!ノーカット版ドキュメント72時間を見ている合間に届いてしまいました(ノーカット版なんて物は存在しませんし、むしろ最近は働き方改革のせいで通しで72時間分の撮影もしてないです)。

ほほう…

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ピッカピカじゃないですか!(むしろ錆々だったらびっくりするけど)
値段も安価でしたし、これならシュラウド(と言うか、ウチのヨットの場合はサイドステイ)も交換する?なんて思ってしまいますが、そっちはまだまだ使えますから大丈夫。

ついでに、自分で探そうと思っていたクレビスピンも、

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ダメ元で聞いたら、ちゃんと手配してくれました。
サイズが無かったので、長い物をカットして作ってくれたとの事。
何という名前か知りませんが、凝ったリングピンが付いてますね。
ウルマンセイルさん、ありがとうございます。

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では、このセットを持ってマリーナに行きますよー。

マリーナに来ますと大雨&10m超の風ですわ…
しかも風はスターン側から吹いてきておりまして、雨が親の仇を取るかのようにキャビンへ吹き込んできます。

こんな時は…

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純正(嘘)レインカーテンで防御です。
去年にこれを作ってから使うのは初めてじゃないかなー?

では、ずぶ濡れ覚悟で作業開始ですが、まず測ったフォイルの長さが違うんじゃないか問題を解決(納得)するのに、粗大ゴミに成り果てた古いフォイルを…

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もう一回計測しますと…

1,000mm×2 +  2,000mm×2 = 6,000mm と思っていましたが、
1,050mm×1 +  2,000mm×2 + 500mm×1  = 5,550mm でした…

なんだよ、長さも満足に測れないのか、自分!
しかしこれならフォアステイもこの長さ(約5,900mm)で間違いないはず。

と言う事で、新しいフォアステイを…

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マストトップに取り付けます。
作ってもらったクレビスピン、10mm程長かった… また測り間違いしてるわ。
ま、これは別に留まってればいいか。
デジタルノギスで測ってるのに、iPhoneにその数字を入力する時に間違えてるんでしょうなぁ。しっかりしろ、自分!

マストトップ近辺での作業はこのトップフォアステイエンドを接続するだけなので、とっととマストを起こしましてフォイルを取り付けにかかりたいところですが、新しく購入したジブファーラーのフォイルは6,000mm、それを5,550mmにカットしてやる必要があります。

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カットする部分にマジックでマークを描いて(カットした後どっちを使うか間違えないように矢印です)、養生テープでカット面を巻いて、いよいよカット。
しかしキャビンでやるのは憚られますので外で切るわけですが、結構な降りの雨…

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雨が当たらない外と言うと、このスペースだけ。
細々とここでカットしますか。

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ギコギコギコギコと、断面を歪まさないようにゆっくり切っていきます。
ギコギコギコギコ…

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ふー。
この後ヤスリとサンドペーパーで切断面を整えました。

マニュアルを見ますと、

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ピンを11mm(これ10mmじゃいかんのか?)残して打てと書いてありますので、その通りに…

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ならず、9.5mmになってしまいました。
ま、いいだろこれくらい。 誤差誤差!

そしてジブファーラーの一番上になる部分、シーヴハウジングからハリヤードブロックを外して、

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ジブハリヤード(兼ファーリングライン)を通しておきます。

ここからは意を決して雨降る中での作業。
組み付けていきますよー。

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このシーヴハウジングの部分が一番ややこしいですが、なんとかなりました。

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フォイルの接続部にピンを打って、接続パーツでフォアステイを挟んで、ジブハリヤードをグルーヴに通し、フォイルをどんどん…

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接続していきまして、

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ドラムまで組み立て完了(って簡単に書いてますが、1人だと取り回しが結構大変)。
ふー。

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ドラムとフォイルとの固定は、ここにセットスクリューを入れて締めればOK。

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もう雨が嫌で写真をかなりすっ飛ばしましたが、ドラムケージをボトムフォアステイエンドにボルト2本で固定。
ドラムケージのローラーにドラムが乗りかかるようになりました、これでOK。
最後に、ボトムフォアステイエンドの金具をバウの金具に固定して完成!

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んー、当たり前ですが、真っ直ぐな新品のフォイル。
ウミネコが祝福してくれています(多分)。

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よし!ジブファーラー終わり(のはず)!

この後にジブセイル(とスタックパックとメインセイル)を取り付けたかったところですが、風がスターンから10m強。
この風ではファーラーにジブを巻くのは困難ですし、何しろ雨でビショビショに濡れて寒い!
12月下旬の気温くらいってラジオで言ってましたわ。
プール授業の小学生のように、多分今は唇が真っ青だな。

因みに、今回役にたったのはこの

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無印で買った入れ物。
マニュアルから始まり、小さいピン、ハンマーやアーレンキー、その他バウでの作業で使う物を全部入れてたのですが、なかなか役立ちましたよ。
普段使ってるパーツディッシュだと工具類はバラバラとその辺に置く事になって、あれはどこ?って探す事もあったりしますが、そう言う事が無かったので。
ま、雨だったので作業が終わった後は水が5cmくらい溜まってましたが。

フォアステイ、ジブファーラー、ジブハリヤード(兼ファーリングライン)の交換、これにて終了!

追記
家に帰ってマニュアルを読み返しておさらいをしていると…

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この部分のクリアランスは最大3mmと書かれているのに、何も気にせず20mm近くにしてましたよ。
おそらく樹脂製のドラムがスゥエージターミナルで削れないよう、ドラムケージローラーでフォイルとドラムの重さを全部受け止めるようにって事なんでしょう。 そりゃそうか。
次回、この部分を修正します。

ジブファーラー交換03へ続く