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金沢旅行の土産話。後編。七尾城へ。

帰りが遅くなりお風呂に入れなかったので、今晩は必ず、と自分に誓う。

「お魚はちょっと炙ってからお召し上がりください」
のどぐろ。

この日は、昨晩の「おばんざい」の三人で能登の七尾城までドライブ。トップの写真は、七尾城本丸跡からの眺望。金沢のお城は、城跡しか残ってないものが多いらしい。

七尾城。守護・畠山氏の城。上杉謙信がやっと落としたという難攻不落の山城。城壁は急で、眺望はよく七尾湾に入る敵船がよく見えたことだろう。その後、織田信長から能登を与えられた前田利家が入った。

加賀百万石。

車を降りて少し登る。政治経営学者と言語学者はちょっと息が切れてた風だったけど、私はスタスタと。年取ってからは走る走れる必要はない。歩けさえすれば、どこへでも旅行できる。

だいたい。東京でも電車や地下鉄の乗り換えにいかに歩かずにすませるかという「効率性」を求めているが、迷路のような地下道ならわかるけど、ホームをちょっと歩いて階段へ、なんて程度は別に歩けばいいじゃないか、と思う。

あの「できるだけ歩かずに乗り換え」はほとんどアートの世界。

お昼は、お鮨。お鮨。お鮨!!!

あぁぁぁ。こんなネタ食べたことない!
雲丹、だぁぁぁぁぁ。
うわぁぁぁ、これが雲丹の味だぁぁ。
そして。干瓢でしめくくり。

もっと食べたのに、写真撮ったはずだったのに、何故か撮れてなかった…。食べるのに夢中になって撮らなかったんだろうか。また行かなきゃ。

このアイスクリームのメニューをランチの前に見て、帰りにどうしても食べたいと言い張った私。

さぁ、あなたならどの二つを選ぶ?是非コメント欄に書いてください。
私は、黒ゴマと大谷塩と栗と金時芋、でもかなり迷った。

だから。焼津でも、巨峰ジュースを飲み、ほうじ茶アイスを食べたのだ。

日本海。そうなんだよ、日本海ってこういう感じ。

浜辺を車で走れる箇所があるのだが、この日は風が強くて進入禁止になっていた。残念。

そんなに高価なものではないけれど輪島塗、のはず。
このスプーン、口に含んだ時の唇に触れる感触がなめらかで塗り物の良さを発見。
お箸は逆につるつるでないところがいい。  

「次回は、輪島へ行きましょう」

そのときは、本物の輪島塗を。
50年は軽くもつから、家宝となって孫の代まで受け継がれるそうだ。
子どもたちが喧嘩しないように、飯碗と汁椀を一つずつだろうか。


金沢に戻ってきて言語学者を見送り、金沢茶屋での夕食。

夕食は二人で。
話に夢中になって食べ進まないので、次の料理が来てしまう。
ほら、また。
コースの最後にでるご飯とお味噌汁って、ほっとする。

この日は朝からずっと一緒に過ごして、二日目の夜。7時からの予約で、お店の電気が消える10時になっても話が途切れない。お互いがもつ思い出の数々が鮮やかによみがえって、つながって、そこに思いがけない発見があり、亡くなった彼の人への二人の理解が深まる。

旅館の玄関でお別れしたとき、こちらを向いたままなかなか立ち去れないような様子、名残惜しそうな彼の表情が忘れられない。また来春に必ず。楽しく豊かな二日間をどうもありがとう。

見送った後に「ギリギリ遅くまでごめんなさい」とお店の人に頭をさげ、
「さて、お風呂行ってきます!」と片手をすぱっと天に上げて宣言すると、同じように片手をすぱっと上げて「いってらっしゃいませ。ごゆっくり!」と返してくれた仲居さん。笑。


翌朝。

朝食の焼き魚は鮭。

朝食完食のあと、またお風呂。笑。フォアグラになりそう。

チェックアウトのあと金沢駅に向かうが、2時間近くつぶす必要ありなので、コインロッカーにスーツケースを預け、お弁当とお土産を探しに行き、それでも1時間以上あったので、ちょっとお茶でも、と。

あの朝食食べたあとに、このパフェかよ。
「ちょっとお茶でも」ってレベルじゃないってば。

今から思うと、これは宇治抹茶(静岡抹茶ではなく)アイスのパフェだった。金沢の「麩」をデザートにするというコンセプト。カラフルな麩は最初サクサクしていて、そのうちアイスクリームによりしっとりとその食感を変えた。ウルトラ美味なり。

友達に写真を送ったら、「あんな朝食のあとに、そのパフェ食べたの?!」と呆れられる。

証拠写真をお見せしよう。

でもあのパフェを食べることができて良かった。焼津でななやの静岡抹茶ジェラートも無理してでも食べてみるべきだった…。

新幹線に持ち込んだアワビ飯弁当はさすがに食べられず、翌日に実家で両親とのランチに。冷めても美味しいお弁当という日本の食文化は素晴らしい。

お土産に買ったのは、カワイイ最中。両親が喜んだ。

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